先日電気毛布を買いました、ナツメです。擬似こたつとして早くも今年のベストバイにランクインしました。
今回は、年始のブログで少し触れたデッサンテキストのご紹介をします!昨年11月に小学生クラスのカリキュラム用に制作したものですが、デッサン初心者の大人の方でも基礎がしっかり学べる内容を目指して作りました。
ところで、「上手なデッサンを描くためには特別なセンスが必要」と思っていませんか?私も美大の学生だと自己紹介すると、「生まれつき才能があるなんて羨ましい」と言われることがあります。でも、実はデッサンは理屈を学べば誰でも描けるようになるんです!
今回作ったテキストでは、形の取り方から濃淡を付ける手順まで、描き方の基本をギュッと16ページに凝縮しました。小学生には申し訳ないのですが、大人の方が読みやすいよう漢字を多用しています。その為、小学生向けに作ったものが、むしろ大人の初心者の方にこそお役立ていただきたい内容に寄ってしまったような気もします。
二週に分けてご紹介していきますので、デッサンに興味のある方はぜひ読んでみてくださいね!
第一弾は基礎編【立方体】【円柱】【球】の描き方です。どんなに複雑なモチーフでも、この3つの形のパーツが組み合わさってできているので、基本となります。この3つの描き方を理解していれば、デッサンの第一歩はもう怖くありません!
テキストでは、パースの基本(形の取り方)や間違えやすいポイント、影のつけ方(立体感を出すコツ)について、立体ごとに写真と実例付きでひとつひとつ丁寧に解説しています。

【立方体】 パース(遠近法)について説明しています。パースとは、手前にあるものほど大きく、遠くにあるものほど小さく見える現象を指します。デッサンでは主に一点透視図法と二点透視図法を使いますが、これらの基本的な描き方や考え方を解説しています。たとえば、全ての辺を平行に描いてしまうと奥行きが感じられなくなります。
特に、全ての辺が同じ長さの立方体が奥行きを持ったとき、どのように描けば3つの辺が同じ長さに見えるかについても具体的に説明しています。

【円柱】 円柱の上面と底面の楕円の形は、高さや見る角度によって変化します。通常、上面よりも底面の楕円の縦幅が長くなります。このようなポイントだけでなく、円柱を描く際に陥りがちな「間違いあるある」も紹介しています。円柱を描くためには軸の意識が大切になり、横軸や中心軸が傾いてしまうと、円柱としての形が崩れてしまいます。寝かせた円柱の描き方などの応用編も交えながら、軸を意識した描き方を解説しています。

【球体】 球体をころんと転がりそうに見せるには、反射光をしっかり描くことと、床に落ちる影を正しく描くことが重要です。たとえば、床の影を斜めやうずまき状に描いてしまったり、接地面の影を濃く大きな面積で描きすぎてしまうと、球体が平らな面に乗っているようには見えません。
球体は接地「面」ではなく接「点」で支えられているため、最も暗い部分(接点)を濃く描き、その周囲は徐々に明るくなるように塗りましょう。このように影や反射光を描き分けることで、球の立体感がより強調されます。
来週は実際のデッサンの手順についてご紹介します。冊子はアトリエで配布しているので、ご希望の方は気兼ねなくスタッフまでお声がけください!