モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

表現したい印象を描く

2025-01-28 23:25:53 | 学生


菜希 中1 / 彩希 中1 二人共油彩

課題やテストが地味に続き、春休みを迎えられずにいます…。サヤカです。今回は学生クラスの油彩をご紹介します。どちらもF4号(333mm×242mm)と少々小さ目のサイズのキャンバスに描きました。

菜希
朝焼けでしょうか?爽やかな空に生き生きとした太陽の光が眩しく描かれています。地平線が画面の下の方に設定されていることによって、開放感ある印象になり、また空の動きも魚眼レンズで写したように丸くなっていて、空の広がりや存在感が強調されています。赤や黄色、緑といった色を入れることによって空に複雑な表情が加わりました。本人が意識したかどうかは分かりませんが、このようなポイントにより臨場感ある景色が表現され、見応えのある作品になるのです!

彩希
パキッとしたレモンイエローが印象的で、見ただけでエネルギーを貰えそうな作品ですね!両手の中にあるのは柘榴。個人的に、柘榴は作品のモチーフとして扱われる時、ダークなイメージがあったので、ポップなレモンイエローとの組み合わせは新鮮でした!背景には黄色の他に緑も使われていますが、手の平や腕にも黄色と緑が使われていて全体の統一感があります。柘榴のつぶつぶ感を再現するのは難しかったと思いますが、よく観察したことが伝わってくる描写です。

二人共、基礎デッサンが終わって初めての油絵でしたが、それぞれが描きたい意思をしっかり持ち、表現できているように感じます。これからも2人の作品を楽しみにしています!

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小学校受験 プライベートレッスン

2025-01-27 23:00:14 | 小学校受験

昨年まで、小学校受験のグループレッスンに所属されていない方は、プライベートレッスンのご利用ができませんでしたが、今年からプライベートレッスンのみ受講できる『プライベートレッスン生』の募集を再開致しました。(個人的な話ですが、5年間自宅で介護していた父が昨年他界し、少し時間に余裕が持てるようになってきた為です。)

プライベートレッスンは1対1の1コマ50分の指導となります。完全個別指導ですので個性をしっかり受け止め、興味を持ったことをスムーズに学習に結びつけることができるオーダーメードの授業です。苦手分野のフォローはもちろん、絵画・工作を体験する中で発想力、表現力、巧緻性を育てます。様々な受験形態に備えた基礎力作り、特に行動観察により情操の拡大深化、表現の独自性を図ります。お尋ねに対する返答の強化もお任せください。ホームページはこちら

期   間 年少~小学校受験直前まで
曜日&時間 月~金曜日の間で50分間 詳しい授業時間に関しては、【プライベートレッスン・スケジュール】をご参照下さい。(日程が変わる事があります)
入 会 金 22,000円(税込)+テキスト料 18,000円(税込)
受 講 料 年少~年中12月まで    13,200円(税込)(50分/回)
      年中1月~受験終了まで 16,500円(税込)(50分/回)
      保護者          22,000円(税込)(50分/回)
体 験 料 7,700円(税込)

メールにお子様のお名前、学年(年長・年中・年少)、保護者様のお電話番号を添えて、ご連絡ください。ネットでご予約できるサイトを返信致します。

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欲望に付随した徹底した分析

2025-01-25 19:56:52 | 大人 油絵・アクリル


阿出川 油彩

岩田です。今回は、阿出川さんの油彩をご紹介します。こちらは、2023年の暮れから丸1年掛けて描いた模写です。

阿出川さんは、この絵を描いた時を振り返って「次回作を描く為に、何枚か候補を持って行った時に、先生から『あなたの画力ではまだ無理でしょう』と言われると思っていたこのプリントを手に取り『阿出川さん、是非この絵を模写しましょう!きっと大丈夫です!』と背中を押してもらいました。そんな風に信用してもらわなかったら、絶対やりませんでした。感謝しています。」と謙遜されていました。

私は普段、阿出川さんにお会いできない中で、事あるごとに窓際に置かれているこの絵の途中段階を見て、アトリエに最初に来て描いた作品とのギャップに興味を抱きつつ、描くプロセスに無駄が無く、非常に効率良く描いている点に注目していました。

暗く落とした背景から立体を浮かび上がらせるように、明るい色で図像を描き起こしていく様が、途中ながらとても美しく、何と言っても描くことの基本である「明度」をちゃんと把握し、理解しながら描いている事を読み取りました。枚数もそこまで多いとは言えない中で、素直に驚きを憶えますが、何よりも作者のこの絵を描きたい!という純粋な欲望と、それに付随した徹底した分析と観察によるものが大きいのだと思います。

阿出川さんの作品を見て、模写というものを中途半端にするのではなく、元となる作品をつぶさに観察し、徹底して模写をすることは、非常に多くの果実を収穫できると同時に、本当に大切なことなのだと、あらためて感じさせてもらった気がします。

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赤鬼が走る風景

2025-01-24 22:34:45 | 大人 油絵・アクリル


高橋 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、高橋さんの油彩作品です。岩手県にある超ローカル線・岩泉線の、二升石駅〜岩泉駅間にあるコンクリートの橋を渡る、キハ52・通称赤鬼と呼ばれる車両の風景を描きました。

油彩が初挑戦とは思えないほど、豊かな色彩であふれています。同じ山の緑でも、陽光が当たっている場所は黄色〜黄緑を使用し、陰になっている場所は青色〜黒に近い色でまとめています。色使いからその場所の温度差まで伝わってくるようです。
コンクリートの橋や水面の一部分には、ペインティングナイフで擦り付ける様に絵の具をのせています。コンクリートの重くくすんだ風合いが魅力的ですね。高橋さんご自身も、ナイフによる絵の具の質感に感動されていました。油絵は筆やペインティングナイフ、指からビニール袋までと様々な道具を使って質感を与える事が出来ます。他の画材にはない、面白い特性ですね。ナイフの跡が画面の中でアクセントとなり、素材の違い(自然の葉っぱと硬いコンクリート)を際立たせています。
電車の向こう側に山々は、霧がかったように色に青みを持たせて描かれていますが、これは空気の層によって奥が青みがかって見える為です。絵の具も薄く塗る事で、自然な遠近感を出す事が出来ていますね。画面の中で同じ色の部分は無いと言えるほど、隅から隅まで丁寧な仕事が行き届いています。
何より、作品全体から制作者が楽しんで描かれているのが伝わってきます。なんでもない川の水面も、人の目を通り手のひらから出力される事で、不思議と惹きつけられる風景になっていくのは、制作者のそうした感情が絵の具に乗せられているからなのでしょう。是非楽しみながら色々なものに挑戦してみて下さい。

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画風もジャンルも思いのままに

2025-01-23 22:26:08 | 学生


夏葵 中3 / 花音 高1 どちらも油彩

マユカです!今回は学生クラスから、2枚作品をご紹介させていただきます!

どちらもF4号(333mm×242mm)と少々小さ目のサイズのキャンバスに描きました。夏葵は写真を参考に、花音は想像の中の世界をそれぞれ画面に写し取り、毛色は違いますがどちらも魅力的に仕上がりました。

まずは夏葵、リクガメがキュウリを食べている所ですが、端っこに食いついている瞬間を切り取るところが面白いです。のんびりとした表情がなんとも可愛らしく、このあとゆっくり口を動かして咀嚼するのだろうな、食べ終わったら手前にある他のキュウリを食べに行くのかな、なんて先の情景まで思い浮かべることができます。甲羅の細かな模様や、キュウリの水々しさの表現に時間をかけ、メインのリアルさを追求しました。フローリングにも手を抜かないところが夏葵の絵の良いところ、実在感をぐっと増してくれていますね。

そして花音。宇宙飛行士が水面に手を伸ばしている所ですが、ここは地球なのか、はたまた全く違う別の星なのか…どこか異質な雰囲気が漂う空間に心惹かれますね。はじめ、同系色でまとまった画面になっていましたが、少しずつ光や空気感を出すために様々な色を追加し、まるで夢を見ているかのような、幻想的な世界を描き上げました。特に時間をかけた所はやはり、宇宙飛行士でしょう。細かなパーツや、手指の小ささは、F4号のキャンバスサイズでは難しく、細い筆でたっぷりの油と共にゆっくり描写しました。その甲斐あってか、細部まで見応えのある作品に仕上がっています。

どちらも油彩の良さが詰まった作品達でしたね。私自身はデザインを専攻しているため、大学で油彩を触る機会は全くと言っていいほどありませんが、こうして学生達の自由でのびのびとした作品達を見ていると「油彩やりたいな…セット買っちゃおうかな…」なんて思うことがあります。次は一体どんな作品を作り上げてくれるのでしょう。今からワクワクが止まりません!

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デッサン講座〜基礎編〜②

2025-01-22 21:57:29 | 小学生 絵画

サヤカです!今回は先週のマユカ先生に引き続き、小学生クラスのカリキュラム『鉛筆デッサン』についてご紹介します。技術的なお話は、昨日のナツメ先生のテキストのお話や、先週のマユカ先生のブログでお話しいただいているので、今回は、小学生の様子を中心にお話しします。

立方体、円柱、球という基礎的な形のデッサンを学んだ後、画像のような複雑なモチーフに取り組みました。手強そうなモチーフに身構えている様子でしたが、枡は立方体、やかんは円柱、紙風船は球体として見ることを伝えると、筆が進んでいました。複雑なモチーフも、シンプルに考えると基礎的な形の組み合わせなのです。

形が大体取れてくると、満足してしまう子も多かったですが、「まだまだこれから!」と影や質感を描いてもらいました。画像を見ても、床の影、枡の内側の陰影など、細かく観察して描けているのがわかりますね!特に、やかんの質感の精緻さに目が向きます。ツルツルの表面に映り込んだ他のモチーフの影や、蓋部分の明るい反射を描くことで、金属の硬い雰囲気が上手に表現されています。

逆に、大半の子どもたちが苦戦したのは、紙風船のくしゃっと感です。カラフルなものを白黒で描くことが分かりづらかったり、濃く描きすぎて紙の質感が失われてしまったり、絶妙な塩梅が難しいモチーフでした。

印象的だったのが、デッサンのカリキュラムが始まった頃のクラスで、小原先生が「筆圧が強すぎて、武蔵小杉(濃すぎ)にならないようにね!」と声掛けしたのが、とてもハマったようで、デッサンが終わるまで低学年のテーブルでプチブームだったことです(笑)「ちょっと武蔵小杉になっちゃたかなー」「あ!それ武蔵小杉すぎじゃない?」と楽しそうに声を掛け合っていました。

最後まで先生たちの尽きることがないアドバイスを受けながら、何度も何度もトライしていました。私が小学生の時に、こんなモチーフを描けと言われてたら、途中で諦めちゃいそうだな~なんて思いましたが…。手を真っ黒にして完成させた作品への達成感はとっても気持ちの良いものだったでしょう!今後もっと難しいデッサンに取り組む時も、今回学んだ基礎的な知識を活かし、トライしてみてください!

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デッサン テキスト紹介②

2025-01-21 22:07:06 | お知らせ

ナツメです。先週に引き続き、今回はデッサンテキストの 実践編 をご紹介します!静物デッサンに進む前に、もう少し準備を整えておきましょう。

【固有色】デッサンは基本的に白黒の世界です。カラーで見えるものを、頭の中で白黒に置き換える力が必要になります。
たとえば、黄色は薄いトーン、赤は暗めのトーン…といったように、色ごとに明るさが異なります。(これを固有色と言います)この感覚を身につけていきましょう。

【鉛筆の濃淡】デッサンでは、5H や 3B など、さまざまな硬さの鉛筆をモチーフによって使い分けます。
でも「どこの場所(面)に、どれを使えばいいかわからない…」と迷いがちですよね。テキストには、鉛筆の硬さごとの描き比べや、一本の鉛筆でどれだけ濃淡を描き分けられるかを詳しく載せています。これを読めば、鉛筆を自在に使いこなす「鉛筆マスター」になれるはずです!

それでは実際に実践してみましょう。デッサンのモチーフには、基礎編で学んだ 立方体・円柱・球体 の応用として、枡、やかん、紙風船の3つを選びました。それぞれの描き方のポイントや、デッサン全体の流れを詳しく解説しています。

紙風船 紙風船は模様が難しいですが、球体を8等分する意識を持つとバランスよく描けます。
さらに、模様の色を最初に描いてから、上から球体のベースを描く方法がおすすめです。これにより、全体的に同じ暗さが乗るので、自然な立体感が出せます。

枡(ます) 枡は、まず直方体を描き、その後に木の厚みを意識して中を描き込みましょう。
特に注意したいのは、枡の中の側面と暗くなる部分が逆になる点です。この違いを見極めながら描くと、よりリアルな枡を表現できます。

やかん やかんは、金属感を表現するのがポイントです。反射する部分をしっかり暗い色で描き、硬い鉛筆を立ててシャープな線を描き込むことで金属の硬さを出しましょう。
また、楕円が多い形状が特徴的なので、特に蓋の部分は円柱の描き方を応用すると描きやすいくなります。

デッサン全体の進め方 それぞれのモチーフについて解説しましたが、実際にデッサンを描くときは、一つのモチーフを最初から最後まで描き切るのではなく、全体的に同じ進度で進めることが大切です。まずは画面全体の構成を考え、どの位置にどのくらいの大きさでモチーフを配置するか、アタリをとって決めましょう。その後、形どりを進めながらベースを描き、調子を整え、最終的に描き込みを加えていきます。
 すべてのモチーフを均等に進めることで、各モチーフ同士を比較しながら描けるため、全体のバランスが取りやすくなり、一体感のある仕上がりになります。部分に集中しすぎず、全体を見渡しながら進めることを意識してください。

テキストの紹介は以上になります。16ページの短い冊子ですが、今までご紹介したようなデッサンのポイントを伝えられるよう取り入れました。少しでも気軽に・楽しくデッサンに取り組む一助となれば嬉しいです!テキストは教室で配布しているのでご希望の方はスタッフまでお声がけ下さい。

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キッズ小学校受験クラスYouTube

2025-01-20 14:01:57 | 小学校受験

年少さん対象の『キッズ小学校受験クラス』の授業内容と、『保護者向け』の指導内容を、一部ご紹介します。ユーチューブの詳細欄に説明文がありますので、一緒にご覧ください。
『キッズ小学校受験クラス』は、年中さんになる前の、3月までの授業です。隣に保護者様(中にはおじい様・おばあ様、シッターさんの方もいらっしゃいます)に座って頂きフォローしてもらいながらの講座です。安心した環境からスタートし、のびのび制作しています。
残席2名様となっており、4月からのプレ受験クラスはそのまま続けて受講が可能です。体験受講のお問合せは、こちらまでお願いします。


キッズ『全身を描く』こちら


保護者向け『無駄なく紙を使う癖をつける』こちら

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雰囲気や状況によって描き分けてみる

2025-01-18 21:59:44 | 大人 水彩


真愛 透明水彩

岩田です。今年最初の投稿は、真愛さんの作品をご紹介します。こちらは、インド象と戯れる男性を描いたものですが、まるで少年のように見えるこの人物は、旦那さんです。

今までも人物を中心に透明水彩で描くことを続けてきた真愛さんですが、今回は、特に全体の色調も綺麗で、鮮やかな作品に仕上がりました。

いつも淡い色調の作品が多く、それはそれで作者の個性が表れていて良いのですが、どうしても空間を出したり、立体的な表現をする上では、物足りない印象を持っていました。しかし、この絵に関しては、影に思い切って暗さを乗せたことで、逆に光を感じると共に、背景との距離感も上手く演出することが出来ました。

作者の場合、色使いのセンスが良く、紙白が透けた淡い色調のペールトーンがいつも美しさに繋がっているのですが、作品の場所も熱帯のバリ島で、真っ黄色のTシャツを着ている今回のような場合は、ビビッドで、コントラストの強い印象が場の雰囲気にも合いますね。

モチーフの雰囲気や状況によって、様々に印象を演出できるようになると、描くことが更に楽しくなってくるでしょう。

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新年はやっぱりコレ!

2025-01-17 19:37:16 | 幼児

大竹です。2025年、幼児クラスの最初の授業は書き初めを行いました!今年の書き初めの文字は、明けましておめでとうの”おめでとう”を書きました。
書き初めをやってきた子も初めての子も、持ち方から練習して取り組んでいきました。まっすぐ筆を持ち、ゆっくり一文字ずつ、丁寧に、残りのスペースを考えて…難問は意外にも”め”(中が潰れて丸の様になってしまう)何度か書き直し、1番上手に書けたものを色画用紙に貼り、上下を和紙で飾ります。(ちなみに、掛け軸のこの部分を一文字といいます)消しゴムで作ったハンコをギュギュっと押したら完成です!子供達の元気で生き生きとした文字、飾るだけで運気が上昇しそうですね!

今や年賀状を出す人も減り手紙もメールで送られる時代、手で書くタイミングは少しずつ無くなっていっています。そんな時代こそ、こうした墨汁の匂い、紙の感触、筆の動きをダイレクトに感じられる機会に手書きの面白さを感じて貰えたらと思います。(そういえば、絵画やイラストに比べると、書道はまだデジタル化がされてない、アナログ主流なモノですね!)

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デッサン講座!〜基礎編〜

2025-01-16 23:13:34 | 小学生 絵画

マユカです!今回は、少し遅くなりましたが年末の小学生クラスのカリキュラム『鉛筆デッサン』のご紹介です。

昨日のナツメ先生のブログはご覧頂けましたでしょうか?最初からこのような大物(?)のモチーフを描き始めた訳ではありません。1日1枚、「今日は球だけ練習する日」など決めて、基本をクリアしてからこのようにセットした静物デッサンに取り組みました。

今日は、その基礎編【立方体】【円柱】【球】の練習をしていた時の小学生の様子や、子どもがデッサンする時のコツについてお話させていただきます。

まずは立方体。今回のデッサンでは枡がこれに近い形をしていますね。まず縦の線は画用紙に合わせて真っ直ぐに引きます。斜めになっている部分(上面と底)は、実物を見ながら、えんぴつを傾けて角度を測り、紙に写し取っていきます。ここで手前の線を奥の線に比べて長めに描くことで、より自然に描くことができます。子供達も実物をよく見ながら…というよりは、いくらか図形的に描いていました。その方が結構上手くいくんですよね

次に円柱。少し複雑で分かりづらいですが、やかんが円柱を駆使することで描けるモチーフです。円柱の難しさはずばり、上面と底面の楕円形。まずは十字線を描き、中心の点を基準に上下と左右で等しい位置に点を打ちます。この点を通るように何度もぐるぐる線を引きます。はみ出した部分を消してあげると綺麗な楕円形が出来上がります。これは実際に描いてみたほうがわかりやすいかもしれません。実演と一緒に描いてみたところ、子供達も綺麗な楕円を描くことができていました!楕円を描く時は少しの思い切りのよさが必要です

最後に球体。これは紙風船がその形ですね。球体も十字線を描き、今度は紙を回しながら少しずつ描いていきます。手首を動かして3/4…紙を回して更に3/4…と、丁寧に少しずつ描くことで正円になるんですね。普通に描くと歪んでしまう円も、こうすることで描きやすくなります

ここまでで基本的な物の形の取り方をご紹介してきましたが、如何でしたでしょうか。これらはやかんや紙風船だけでなく、様々なモチーフに応用できます。例えば紙コップは円柱、ティッシュは立方体を伸ばして直方体に、リンゴは球体を元にして描くことができます。

これから絵を描いていく中で、デッサンをする機会は沢山ありますから、今回の講座、是非しっかり覚えて様々なモチーフに活かしてくださいね!

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デッサン テキスト紹介①

2025-01-15 23:02:48 | お知らせ

先日電気毛布を買いました、ナツメです。擬似こたつとして早くも今年のベストバイにランクインしました。
今回は、年始のブログで少し触れたデッサンテキストのご紹介をします!昨年11月に小学生クラスのカリキュラム用に制作したものですが、デッサン初心者の大人の方でも基礎がしっかり学べる内容を目指して作りました。

ところで、「上手なデッサンを描くためには特別なセンスが必要」と思っていませんか?私も美大の学生だと自己紹介すると、「生まれつき才能があるなんて羨ましい」と言われることがあります。でも、実はデッサンは理屈を学べば誰でも描けるようになるんです!

今回作ったテキストでは、形の取り方から濃淡を付ける手順まで、描き方の基本をギュッと16ページに凝縮しました。小学生には申し訳ないのですが、大人の方が読みやすいよう漢字を多用しています。その為、小学生向けに作ったものが、むしろ大人の初心者の方にこそお役立ていただきたい内容に寄ってしまったような気もします。
二週に分けてご紹介していきますので、デッサンに興味のある方はぜひ読んでみてくださいね!

第一弾は基礎編【立方体】【円柱】【球】の描き方です。どんなに複雑なモチーフでも、この3つの形のパーツが組み合わさってできているので、基本となります。この3つの描き方を理解していれば、デッサンの第一歩はもう怖くありません!
テキストでは、パースの基本(形の取り方)や間違えやすいポイント、影のつけ方(立体感を出すコツ)について、立体ごとに写真と実例付きでひとつひとつ丁寧に解説しています。

【立方体】 パース(遠近法)について説明しています。パースとは、手前にあるものほど大きく、遠くにあるものほど小さく見える現象を指します。デッサンでは主に一点透視図法と二点透視図法を使いますが、これらの基本的な描き方や考え方を解説しています。たとえば、全ての辺を平行に描いてしまうと奥行きが感じられなくなります。
特に、全ての辺が同じ長さの立方体が奥行きを持ったとき、どのように描けば3つの辺が同じ長さに見えるかについても具体的に説明しています。

【円柱】 円柱の上面と底面の楕円の形は、高さや見る角度によって変化します。通常、上面よりも底面の楕円の縦幅が長くなります。このようなポイントだけでなく、円柱を描く際に陥りがちな「間違いあるある」も紹介しています。円柱を描くためには軸の意識が大切になり、横軸や中心軸が傾いてしまうと、円柱としての形が崩れてしまいます。寝かせた円柱の描き方などの応用編も交えながら、軸を意識した描き方を解説しています。

【球体】 球体をころんと転がりそうに見せるには、反射光をしっかり描くことと、床に落ちる影を正しく描くことが重要です。たとえば、床の影を斜めやうずまき状に描いてしまったり、接地面の影を濃く大きな面積で描きすぎてしまうと、球体が平らな面に乗っているようには見えません。
球体は接地「面」ではなく接「点」で支えられているため、最も暗い部分(接点)を濃く描き、その周囲は徐々に明るくなるように塗りましょう。このように影や反射光を描き分けることで、球の立体感がより強調されます。

来週は実際のデッサンの手順についてご紹介します。冊子はアトリエで配布しているので、ご希望の方は気兼ねなくスタッフまでお声がけください!

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プレ小学校受験絵画YouTube3

2025-01-14 22:05:11 | 小学校受験

プレ小学校受験クラス(年中対象)授業内容のYouTube公開第三弾です。横顔で一番難しいのは口の位置。正面の顔では中央に口を描く為、つい横顔でも中央の頬に口を描いてしまいます。私の頬に赤で『にっこり口』が描いてあるのが見えますでしょうか?「お顔の真ん中に口を描いてしまうのは、こういうことだよ!」と子どもの目の前でギュギュっとクレヨンの赤で口を描くと、「え?大人なのに、そんなバカな事していいの?」という顔で、みんな目を丸くして驚き「それじゃあオバケだよー!」「先生それ消えるの?」と騒ぎ始めます。ティッシュでゴシゴシ拭き取りながら、「誰かが間違うたびに先生、顔に描くからね!絶対間違えないでよ!」と言うと、インパクトがあるのかほとんど間違えなくなります。


プレ『横顔』こちら


プレ『おうち制作』こちら


プレ『紙皿に好きな食べ物作り』こちら

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プレ小学校受験絵画YouTube2

2025-01-13 14:17:38 | 小学校受験

プレ小学校受験クラス(年中対象)授業内容のYouTube公開第二弾です。子どもが一番最初に描けるようになる絵は〇。そこに目らしきもの、口らしきものが描けて『顔』になるのは、なんと1歳!人間が人を描きたいと思う欲求は、そんなに早くから始まっているのですね。
しかしそこから横顔が描けるようになるのは4,5歳です。それまでは正面顔でたくさんの『表情』を描けるように練習しましょう!

お笑いさながらウケ狙いの授業が得意です。小学校受験だからと言って、堅苦しい雰囲気で絵を描いても覚えられません。ペーパーのお勉強ではないのですから、できるだけ楽しい授業を目指しています。(下は眉毛に黒いテープを『ハの字』に貼って、泣き顔・困り顔に↓)


プレ『泣き顔・困り顔』こちら


プレ『基本・正面の顔の描き方』こちら


プレ『ちぎった紙で想像画』こちら

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プレ小学校受験絵画YouTube1

2025-01-12 14:31:48 | 小学校受験

本日から、プレ小学校受験クラス(年中対象)授業内容のYouTubeを公開していきます。今までの年長さんに比べると、難易度が下がりますが、基本ですのでしっかり身に付けて頂きたいと思います。

※こちらのYouTubeも、3年前のコロナ禍で授業に参加できなかった生徒さんが、ご自宅で制作できるように制作したものですので、一般の方がご覧になった際、少々分かり辛い部分があるかもしれません。どうぞご了承くださいませ。

ユーチューブの詳細欄に説明文がありますので、一緒にご覧ください。


プレ『粘土で魚』こちら


プレ『手を振る人』こちら


プレ『ちぎり絵たんぽぽ』こちら

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