モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

明日の神話

2006-08-14 01:14:00 | まち歩き
Taro1
Taro2岡本太郎 『明日の神話』

オバラです。京橋の展覧会が無事終わりました。
暑い最中にご来場頂いた方々、励まして下さった方々、授業を休まなければならなったのに快く送りだしてくれた生徒さん、スタッフのみんな、本当にありがとうございました。
今は少し呆然としていますが、あさってから三渓園の個展も控えておりますので、もうちょっと頑張ります!
しかしただ頑張るだけではエンジンのかかりが悪いので何かをインプットしなければ!と思い立ち岡本太郎画伯の壁画を見て参りましたよ!!!
オバラの一言感想 「メキシコっぽーい!」
とても美術の先生の言葉とは思えない・・・のでもうちょっと。
「この壁画は太郎が58才、大阪万博のテーマプロデューサーとして『太陽の塔』などを準備しながら、何度もメキシコを往復して制作したそうです。迷いのない素早いタッチ。激しい原色のぶつかり合い。暗いのか明るいのかわからない画面。かわいいとも無気味とも取れる両極端な画題。パワフルで、多望極まりない時期に制作したとは思えない気迫に押されてしまいます。残念ながら日本のホテルでこのような作品をロビーに置ける度量を持ったオーナーはいないでしょう。枠、型にはまらない太郎の生命力がほとばしっています。」
詳しい説明は、岡本敏子さんの言葉を抜粋します。
『明日の神話』は原爆の炸裂する瞬間を描いた、岡本太郎の最大、最高の傑作である。
猛烈な破壊力を持つ凶悪なきのこ雲はむくむくと増殖し、その下で骸骨が燃えあがっている。悲惨な残酷な瞬間。中心に燃えあがる骸骨の背後にも、シルエットになって、亡者の行列が小さな炎を噴きあげながら無限に続いてゆく。その上に更に襲いかかる凶々しい黒い雲。悲劇の世界だ。
だがこれはいわゆる原爆図のように、ただ惨めな、酷い、被害者の絵ではない。
画面全体が哄笑している。悲劇に負けていない。
残酷な悲劇を内包しながら、その瞬間、誇らかに『明日の神話』が生まれるのだ。
岡本太郎はそう信じた。この絵は彼の痛切なメッセージだ。
負けないぞ。絵全体が高らかに哄笑し、誇り高く炸裂している。

8月31日まで汐留(新橋)日テレプラザ にて公開 無料


コメント (1)
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