
今日は、大人クラスの山本さんの作品をご紹介します。
この作品は、油絵の処女作品で、去年の年末から取り組はじめました。どこが一番大変でしたか?と、聞いてみたところ、「全部!」という答えがかえってきたのですが、色々なことに悪戦苦闘しながらも、じっくりと観察し、何度も何度も色を重ねていったことで、ワインの深い色合いや、グラスの透明感、羽の質感がとてもよく表現されています。特に私が注目したいのは、「タッチ」です。油絵に限らず、デッサンなどでも作品を描いていると、どうしても全体的に同じように手を入れてしまうので、質感が似てしまいがちですが、山本さんは、静物はしっかりと描き上げたうえで、背景で大きく筆を動かしてみたり、柔らかなタッチで布を表現したことで、質の違いがお互いを引き立て合っています。この、ふんわりとした布が描けているからこそ、主役の静物たちがしっかり見えてくるのですね。
「モディリアーニの作品(今、アトリエにチラシが置いてあるんです)と並べても引けを取らない!」というオバラ先生のお墨付き!
さて、次回はどんな作品ができあがるのか、とても楽しみです。
千野