
こちらは学生クラス、中学生の初めてのパステル画です。
パステル特有の発色の良さが鮮やかなモチーフと相まって、とても生えます。
そしてこの背景。不思議なグラデーションが柔らかく、やさしい印象ですね。
特にパステルや透明水彩をやったことがある方はご存知かもしれませんが、この絵のように、それぞれの画材で描き始める前に、背景を水彩やガッシュでざざっと塗ってから描き始めるやり方があります。
普段の鉛筆デッサンでは紙の白を背景にして黒を足していきますよね。この場合、背景に色がついているので、今度は背景よりも明るいところは白などの画材を使って形を出していきます。
ポイントは、背景の色を上手く使うこと。
鉛筆デッサンで言う「中間色あたりの明るさ」を、背景が既に塗ってくれているわけですね。この彼女の絵では青いビンあたり、多くを書き込まなくても背景がきれいに本体の色になじんでいるのが分かるでしょうか。
背景の色を上手くモチーフの中に取り込んで描くことは、相手の力の流れを利用する合気道のようなものかもしれません。
試したことがない方、ぜひそういった対戦をしてみてもいいのではないでしょうか!?
いしやま