モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

失敗作の有効活用

2013-01-23 01:56:00 | スタッフ講師
オバラです。
皆さんは絵を描いていてスランプを感じる事はありますか?
そもそもマンネリ化した日常の打破・リフレッシュ・ストレス発散で始めることが多い大人の趣味にスランプとは、少々ズレた感じがしなくもありません。
自分に自信のあることとは別の何かを始めた時の「初心者なもので、右も左もわかりませんですみません。てへへ」という感覚こそが醍醐味ですし、強力な武器(高い画材)を買っただけでワクワクするはずですから。
しかし描き始めて日の浅い内は絵を描く時間が楽しく夢中だったはずが、枚数を重ねこなれてくると上達もひと段落付き、嫌いになったり飽きた訳ではないのに刺激も情熱もひと段落付いてしまうという…。

先日、自分の世界観をしっかり持った作風の20代男性の生徒さんから「スランプの時はどうしますか?」と相談されました。
その場にいた私と岩田先生は「美術系の雑誌を見る。もしくは何も描かない。」でしたが、隣で制作されていた30代の男性が「私はどんなに残業で遅くなっても筆を持つ時間を作るようにしています。自分にとって絵を描くことは晩酌と同じですから。」と言われ、「それ、もう趣味じゃなくて日常じゃん!『趣味はご飯を食べることです。』って言わないのと一緒で、生活の一部ってことだよね!?『最近スランプなので趣味だった食事は止めることにしました。』とはならないし!」と心の中でおののいてしまいました。

描きたい衝動があるのに形にする具体的なイメージが浮かばない、そんな思い通りにならないもどかしさを技術力を磨くことで乗り越えれば、まぐれ当たりも安定するでしょう。
あくまで趣味の美術。自分の軸足ではないから、足払いを掛けられても転ばないところが気楽でいいのです。

Hukuroそうそう、他のクラスの60代の男性から、「失敗作はどうしていますか?」と聞かれました。
私は紙の場合、ハガキの大きさに切り刻み、絵手紙にして送ります。
絹本や綿布の場合は縫い、油絵キャンバスの場合はハトメで綴じ、取っ手の紐をつけ袋にして、お酒を入れてプレゼントにしています。
写真は作りかけのバック 『搬入が目前に迫るスランプ中の現実逃避』(説明的なタイトル)

コメント
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