長沼 油彩
寒い日が続きますね。岩田です。
本日は、水曜日夜のクラスに在籍されている長沼さんの作品をご紹介します。
サバンナで暮らしているような動物たちをモチーフに力強い色彩で迫ってくる長沼さんの作品群。活き活きとした栄気がみなぎっています。
どの作品を見ても長沼さんならではの独特の佇まいを有しているのですが、感心するのはどれを見ても同じような色使いが一つとして無いというところです。
パレットに置いた絵の具を感覚的に使っていると意識的に絵の雰囲気を変えているつもりが、あまり変わらない色使いとなり、結果的に同じような絵になってしまうことが私なんかは多々あります。
しかしここに掲載した作品は、一貫した作風でありながらどれも全く違う方向性と世界観を示してるのです。
例えば同じように象を描いた作品でも、左上のものは赤く塗られた象と背景がヴィヴィッドな色でまとめられ、現実と乖離した異空間の中に迷い込んだようにも見えます。それに対して右下のものは、夕闇の中を一団の象の群れがこちらに突進してくるような現実の風景として捉えることもできるでしょう。
長沼さんは、絵具を素材に描くことを心から楽しんでいらっしゃるのではないかと思います。