英保 左 / 上野奏楽堂 油彩 右 / アフリカの朝焼け 透明水彩
本日は、土曜日午前クラスに在籍の英保さんの作品、油彩と透明水彩の2点をご紹介します。
左手は上野恩賜公園内にある奏楽堂を描いたもの。こちらは、現在の東京藝大の前身として明治に建てられた建築物で、昭和になってから現在の場所に移築されました。
英保さんは、横浜の山手や鎌倉浄妙寺などにも足を運び、こうした洋館を自身で取材され作品にしています。
横板張りの外壁や瓦屋根といった作りの風貌は、描く上で決して容易ではないけれども、和と洋が折衷されたその何とも言えぬ佇まいが作者の心を捉えるのでしょう。
今回の奏楽堂も作者の描く他のそれらと同様に木々に囲まれ、シックな色合いと緑が美しいハーモニーを形成しています。その主張しすぎぬ存在感をごく自然に画面に表しているのは流石です。
特に今回は、そうした色同士の響き合いもとても上手くいっているように感じます。
そうした意味では、右手の透明水彩で描かれたアフリカの風景も色使いに拘りが感じられ、オレンジから紫色に至るグラデーションが魅力的な作品です。
こちらの作品は、2月9日から有楽町で元同僚の方々で開く展覧会に出品されるそうです。
皆様、是非足をお運び下さい。
「おおぞら展」
2月9日(日)~2月15日(土) 11:00~18:00(最終日17:00まで)
交通会館(JR有楽町駅前)地下1階 エメラルドルーム
千代田区有楽町2-10-1
Tel 03-3214-4288