
土曜日担当の岩田です。最近、段々と秋の気配を感じるようになってきましたね。相変わらず夜寝る時は、窓を空けていますが明け方は、少し寒いくらいです。こんな季節の変わり目は、体調を崩しやすいので皆さんお気を付け下さい!
今回ご紹介する作品は、土曜日の午後のクラスに通っている旭君の水彩です。
この作品は、高層ビルが背景にそびえるアトリエミオスの窓から見える風景です。彼は、中学校の夏休みの宿題という事でこの絵を描いていたのですが水彩に入る前に一度、鉛筆でどのような絵にするかスケッチしたり、走っている車だけを描いてみたり、下準備からしっかり構想を練っていました。
風景の切り取り方のセンスが非常に良いと感じます。これだけ雑多な感じの町並みを縦長の長方形画面に納まり良く入れるのは、結構難しいと思いますが道路をメインに据え美しくトリミングしています。日常の風景には、異質に感じられる工事中のフェンスやカラーコーンの妙に目立つ色彩をストレートに鮮やかに表現しているところにもリアルさが伝わってきます。
旭君が描いている途中に感じた事ですがやはりこういった飾らない眼差しで絵を描く事は、素晴らしいなと思いました。そして、私もそう言えばこういう絵を描いていたなあと思いました。
見て分かる通り、パース、空間などの秩序だったことには、あまり構わずに、車や人、建物それぞれを良く見て力強い線で描いた結果、日常の何気ない雑多な風景が自然に表現されています。
やはりそういった細かい所にとらわれ過ぎず、見たものをそのまま表現していく素直な感性は、大人になっても忘れたくないなあとつくづく感じさせてくれる1枚でした。