モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

園児の描く運動会の絵

2023-10-13 20:02:28 | 幼児

大竹です。先日の展覧会では入り口正面に展示してあった為、ほぼ全ての人は鑑賞されたであろうこちらの幼児クラスの作品。運動会をテーマにクレヨンと水彩画でそれぞれ頑張って練習しているor本番で頑張った競技を描いています。ソーラン節やかけっこ、縄跳びリレーなど様々な競技が並び、運動会の賑やかさが伝わってくる作品となりましたね。

幼児クラスでは絵の構図・バランスについてはこちらで指導する割合が多くなります。この作品でいうと、主役である自分がどの人物か分かり易いよう真ん中に大きく入れる・他の人は重ねて後ろに描いたり、画面端で見切れさせたりと工夫をしています。こうした部分はとても子供達だけでは描けないので講師の方でサポートしていますが、枚数を重ねるにつれて段々と出来るようになっていきます。今回はクレヨンで人物が描けたら、絵の雰囲気に合わせた色の水彩絵の具で背景を塗り完成させました。展覧会に展示するという事で、さらに観客を描き足したり、作品の上部にフラッグもつけています。フラッグも1つ1つが手作りです。そのお陰で、遠くから見ても一目で賑やかな運動会の絵と分かりますね!

幼児クラスでは平面絵画と立体工作を毎週交互に行い、様々な画材や題材に取り組んでいます。絵画ではクレヨンや水彩絵の具の他に、ペンやクレパスから墨汁まで使用して制作しています。工作では更に材料の幅は広がり、粘土や紙工作の他に、布やプラスチックまで多様な素材に触れていきます。沢山の道具や物に触れ、刺激を受けながら、ものづくりの楽しさを見つけていけるよう、日々のカリキュラムを組んでおります。まだまだ席にも空きがございますので、ご興味のある方は是非お問い合わせ下さい。お待ちしております!

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昔の記憶の一コマのような

2023-10-12 22:52:41 | 大人 油絵・アクリル


多田 油彩

すっかり寒くなりましたね、マユカです!展覧会は9月終わりの開催だったにもかかわらず、会場がかなり暑かったことを思い出します。このくらい涼しかったら作品たちを見ている間も過ごしやすかったのかなぁなんて考えてしまいました。

さて本日は多田さんの作品をご紹介していきます!こちらの作品は先日の展覧会に出品されていたので、記憶に新しい方がほとんどだと思います。
黄金色に輝く枯草を油彩で描かれました。真っ直ぐと続く道は終わりが見えない程、沿う草むらも画面の外まで広がり、大きな雲が流れる空はドラマチック…そんな広大な自然の空気が伝わってくるようです。下山した最後の道でしょうか、人が隠れてしまいそうな鬱蒼とした手前の枯草は、まるで麦畑のようにも感じますが、自然な色合いでグラデーションが付いています。
こういったアースカラーの扱いは難しく、色を何色も混ぜていくうちに濁ってしまったり、くすみすぎて汚く見えてしまうことも多いのですが、多田さんはその色の扱いがとても上手ですね。風に揺られる様子が見えてくるようです。実際、多田さんの作品を真近で見てみれば、そこまで分厚く塗りたくられているわけでもなく、美しい絵具の重なりでばっちりと決めていることが分かるでしょう。色彩を操ることが出来れば、空気感の表現も操ることが出来ます。

のどかで人工的な物が少ない風景に、幼少期祖父母の家へ遊びに行った時の記憶を思い出しました。本当に何気ない日常、テーマパークなどの特別さはないけれど無性にワクワクとするような、そんな風景。どこを見渡しても新しい発見ばかりでドキドキとした記憶…。多田さんの作品の構図が背の高い草に囲まれているからこそ、代わりに視点が低くなり、子ども目線に戻ったようなノスタルジーを感じるのではないかと思いました。
こんな道をもう一度、歩きに行きたくなりました。

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旅の思い出

2023-10-11 22:52:22 | 大人 水彩


吉村 透明水彩

ナツメです。急に涼しくなりましたね。朝の登校にTシャツは寒く、長袖の服を引っ張り出して来ました。本日は大人クラスの吉村さんの作品をご紹介します!こちらの作品は、先日の展覧会に出品されていたので、記憶に新しい方がほとんだだと思います。実物はもっと瑞々しく繊細で、旅の記憶が蘇ってくるような懐かしさを感じさせます。

カメラのレンズの光沢や観葉植物のちょっとした葉の厚みなど、一つ一つのモチーフをとても丁寧に描いていますね。特に質感の表現は難しかったと思いますが、細かな部分まで見つけて描画しているため、どこをとっても質が落ちないほど高いクオリティとなっています。

空気感も素晴らしいですね!一方向(手前左に窓があるのでしょう)から当たる光がやわらかく、明るい中にもどこかに旅が終わった寂しさが漂う雰囲気へと繋がっています。透明水彩はその名の通り、暗い色の上に明るい色を塗っても透けて明るくはなりません。そのため明るい部分は初めから残し、段々と暗さをつけていく画材です。とは言え、少しずつ暗くしていくと淡くなりがち。吉村さんは濃い影や黒いカメラにぐっと強い暗さを入れたため、一かたまりに置かれたモチーフに光が当たり、奥へ行くほど仄暗くなっていく様子が巧く表現されています。

近頃はスマホ一台ですぐに撮影・画像の保存が可能ですが、カメラを片手に旅路を記録し、写真として残すところが懐かしさを感じる一因かもしれません。先程寂しさとも書きましたが、今後この相棒たちとどんな旅をするのかと、これからの行先も楽しみな気持ちも湧いてくる一枚です。

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最後までこだわって

2023-10-10 21:56:28 | 学生


蒼惟 / 月咲 共に中3 油彩

お久しぶりです。サヤカです。展覧会が終わり、一気に涼しくなりましたね!
今回初めて展覧会への参加
で、どんな様子の展示なのか想像しながら裏方仕事をしていましたが、実際は想像よりも楽しく、充実した期間になりました。たくさんの生徒さん方のお陰でいろいろな経験をさせていただき、感謝しております。今週からもよろしくお願いします!

今回は中学3年生の蒼惟と月咲の作品を紹介します。こちらの2作品は展示会に出品したので、実際にご覧になり記憶に残っている方も多いかと思います。

まず蒼惟の作品は、情緒ある路地裏を題材にしました。青々とした緑と強いコントラストの影から夏の雰囲気を感じ、涼しくなってきた今見るとなんだか夏が恋しくなるような作品ですね。蒼惟本人はどこの景色が知らずに選んだらしいのですが、奥に小さく見えるオブジェから京都の嵐山ということが分かり、タイトルも『嵐山』になりました。看板に注目すると、様々な字体と細かなデザインまで再現されていて、よりリアリティを持った作品になっています。看板以外にも、建物の影やタイルもひとつひとつ色を変え、妥協せずに取り組んだことが伝わる完成度です!

次に月咲の作品は、愛犬のポメラニアンを描いたものです。まん丸の瞳が印象的で、愛くるしさが絵から伝わってきます。ポメラニアンの毛並みが丁寧に描かれて、ふかふかの毛並みが想像できますね!白い毛並みの部分は白一色だけでなく黄色や緑などの色を入れることで単調になるのを避けることができています。また、背景も黄色と緑で描き、白黒のワンちゃんを引き立てつつ、統一感も出ています。月咲が愛犬を愛おしく思う気持ちまで込められた素敵な作品です。

2人とも細部までこだわり、とても完成度の高い作品に仕上げました!一つの作品を自分で納得のいくまで突き詰めて向き合うことができるのは、期限重視の学校とは違うアトリエならではの良さだと思います。これからもマイペースな2人の作品を楽しみにしています!

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良い展覧会でした

2023-10-09 23:06:44 | 展覧会

小原です。展覧会の前後に長期間お休みを頂き、ありがとうございました。改めて振り返り、良かったことを2点書き出します。

・今までは搬入の前日22時まで通常授業、その後の夜中に第一陣の荷物詰め込み、翌朝7時に会場に搬入してからは2台のバンで作品をピストン輸送、オープン9時を待ってドドドと入場、展示パネルなどの設置、誰の作品をどこに展示するかを様子を見ながら考えて決めて…だったのですが、1週間前から授業を休ませて頂いたお陰で、細部までシュミレーションができ、精神的余裕&体力の温存ができました。

・今までは作品に対する感想やお手紙を、1つの大きなポストにまとめて入れてもらっていたのですが、今回は一人1個のポストにしました。大人クラスはブログの作品紹介の記事を貼ったもの、学生は手描きイラストを筒にしたもの、小学生は球体関節人形が抱える(?)透明ケースをポスト代わりにしたもの、幼児は色画用紙をゴツゴツ貼った立体造形で。それぞれ見応えがありました。(こちらの話ですが分ける手間も省けました。「ままへ おそらがきれいだね」のような手紙を誰に渡したらいいのか考えるだけでものすごい時間が掛かっていましたが、今回は「ヘッドトロフィーさま にじいろでとってもきれい!」のような宛名も、その子のポストに入っているから間違えて届ける心配なし!)余談ですが、お手紙は合計で3,000枚近く頂きました!書いてくださった皆様、ありがとうございました!

最悪だった点は、暑かったです。搬入の際は岩田先生が熱中症になり掛けフラフラになりましたし、私も会期中は背中に濡れたタオルを入れながら会場当番をしていました。毎日30℃超えなのに、会場クーラー効いてなかったですね…展覧会が終わった途端に涼しくなりました。暑い中にも関わらず皆様にゆっくり丁寧に見て頂き、感謝します。

たくさんの人に「前回よりレベルが上がっている」と評価頂きました。大人クラスの方は入会してからの年数によりますので様々ですが、小学生の油絵に関しては私もそのように思います。コロナ前に開催した前回の展覧会では、皆で同じモチーフを囲む静物の油彩と写真模写の半々の出品でしたが、コロナ後は授業中のパーソナルスペースを確保する為に、全員それぞれが選んだ写真模写にカリキュラムを変えました。やはり自分で描きたいモチーフを選ぶと意欲も違うようで、クオリティーが上がったように感じます。
そんなミオスの歴史を冷静に比べられるのも、作品を一堂に並べる展覧会があってこそと、改めて嬉しく思っています。

とは言え、4年間作品展ができなくなった代わりに、YouTubeで小学生の油絵を紹介する転機も頂けました。「遠い親戚もみんな油絵を見てくれるから」と、子ども達に気合が入るようになりました。大人クラスも岩田先生が主に油絵をYouTubeで紹介していました。皆様励みにされていたようです。
展覧会ができてもできなくても、臨機応変に皆様の需要に応えられるよう、これから精進してまいります。
良い展覧会を開かせて頂きましたこと、重ねて御礼申し上げます。

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作品展ご参加・ご高覧ありがとうございました

2023-10-03 21:38:08 | 展覧会


内なる息吹とも言える自分だけの世界観の展開
自分でも気付かなかった未知なる領域を創造的に表現
この達成感は、芸術・美術という表現活動に長い時間対峙したからこそ手に入るご褒美です。

自ら前進する努力を惜しまず研鑚した方、講師に背中を押されるどころか尻を叩かれながら苦難の道を歩まれた方、過程は違っても結果である作品からは、崇高な精神性を感じることができました。きっとこの展覧会に足を運んで下さったギャラリーの方々にも分かち合えたと信じています。
作品の力が凝縮し高めあい、素晴らしい展覧会となりましたこと、ここに御礼申し上げます。感無量です。 小原

私個人の仕事振りとしては、4年振りの生徒作品展+前回の展覧会より50人参加者が増えたこともあり、少々感覚を忘れバタバタしてしまいました。(その為、余裕を持たせ前後2週間のお休みを頂きました。ありがとうございます。)

小学生の相変わらずのギューギュー展示・球体関節人形の予想外の破損量、学生クラスのスポットライトの少なさなど、改善点がいくつかあります。ご自身・お子様の作品ががっかりな展示だった方もお出ででしょう。至らぬ点をここでお詫び申し上げます。ご意見などございましたらぜひお聞かせください。


スタッフも少々お疲れモード、ブログを明日から日曜日までお休みさせて頂きます。

追伸 小学校受験クラス・受験直前講習会・プライベートレッスン以外の授業は、金曜日までお休みです。お間違えの無いようお気を付けください。

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4年ぶりの作品展

2023-10-02 20:41:07 | 展覧会

ミオス作品展は、8回目となる伊藤です。第15回アトリエ・ミオス生徒作品展が終了しました。前回の展示から4年振りということで、皆様きっと楽しみにしてくださっていたことと思います。搬入展示という裏方作業が好きな私は、作品展1か月前から、普段の筋トレ回数を増やして体力万全で挑みました!

毎年早朝から始まる搬入では、緊張感のある厳密な打ち合わせがあるわけですが、今回は小原先生が朝からニコニコとゆるっとしていて、なぜその笑顔?そんな違和感を持ちつつ作業がスタート。作業経験回数はあるものの、今回はじめて小学生油絵コーナーを担当。クオリティーの高さと作品数の多さに圧巻するミオス作品展の見どころのひとつでもある小学生油絵ですね。

全ての展示パネルには、画鋲もテープも使ってはいけないルールがあるので、重たい油絵を展示する工夫があります。その他に立体作品コーナーでは、球体人形がすし詰め状態の展示になっていますが、そこにも様々な陳列アイデアが!搬入前に小原先生が、事前に会場図面と作品の配置をミリ単位までガッチリとシミュレーションしているので、スタッフはその図面指示に沿って動くという訳です。早朝のゆるっとした空気感は、その万全の準備があったからですね!とは言っても、やはり実際陳列してみると、もっとより良い展示方法が浮かんできたり、試行錯誤しながら進めていかなくてはならい場面も多々出てきました。会場時間ギリギリになってもまだ、細々修正することになってしまいましたが、これはスタッフ達が生徒さん達の作品を大切にお預かりして、最高の発表の場にしたい気持ちでもあります。

今までのビエンナーレでも、作品から新たな挑戦やこども達の画力成長を感じていましたが、4年振りの作品は本当に驚くことばかりでした。私が親子クラスや幼児クラスで担当していたお子様が、小学校高学年~中学・高校生になって、油絵作品を出品してる~!! もう感無量になり、作品の前で何度も立ちすくんでしまいました。絵を通して作者の成長や想いを感じることのできる貴重の場となりました。

作品展に出品してくださった方々、会場にお越しいただいた皆々様、ありがとうございました。

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公開講評会

2023-10-01 17:00:56 | 展覧会



岩田です!昨日は、展覧会最終日ということで、大人クラスの講評会を開催しました。
2時間ちょっとの長丁場でしたが、皆さん真剣な眼差しで作品を見ながら講評を聞いて下さいました。

今回初出展の方も多く、まだ数枚しか油彩を描いていないとい仰っていた生徒さんが自分の意思をはっきり打ち出した作品を描いていたり、はたまた長く通われている生徒さんが今までには描いたことのないモチーフにチャレンジしていたりと、私にとっても刺激的な講評会となりました。

いつもながら、私より年上の先輩方が頑張っておられる姿を見ると毎回背筋が伸びる思いになりますね。

4年前にも出展された方は、自分の作品が新たな進化を遂げていましたか?初参加の方は、絵画の表現方法は実に様々だということを実感して頂けたでしょうか?
今回の講評が、作品作りにおける次なる布石の一役を担える場であったら何よりです。

時間があれば、いつもは会えない方々とも話をしたいと思っていましたが、久しぶりに2時間喋ってみるとヘトヘトになってしまい、その余裕がなかったことをどうぞお許し下さい笑。

展覧会に参加して下さった皆様、ご来場頂いた皆様、本当にどうも有難うございました。

これからも皆さんの描く作品を楽しみにしていますよー!

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