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1995年の阪神淡路大震災がきっかけとなり自動書記で突如絵を描き始める 絵の仕事は26年目 ブログ光のチャレンジは11年

明恵上人展を観てきました

2019-04-20 | 日記
寒暖の差が激しいですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私は昨日、急に思い立って、大阪まで出かけ

特別展『 明恵の夢と高山寺 』(中之島 香雪美術館)を観てきました。



その前日はパソコン作業で1日どこへも行かず、ずっと座り放しだったので、
大阪駅から会場までトコトコと歩いて行きました。

ほんのちょっと(15分ぐらい?)の間ですが、緑の多い散歩道と違って、

大都会の車や人混みの埃っぽい&騒音の中は疲れましたが、

四ツ橋筋を歩くのは随分久しぶりだったので、昔との違いを感じながら

堂島川を越えて歩きました。


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私が明恵上人のことを知ったのはもうン十年も前のことで、

故・河合隼雄さんの講演を聴いたことがきっかけです。



けれどもその以前に、明恵上人のことは何も知らないまま、

栂尾の高山寺や神護寺、また和歌山の「施無畏寺」なども機会があって

なぜか訪れていたのが不思議です。


特に高山寺には二度行ったことがあり、最初は友だちに誘われて、

有名な紅葉を観に姫路からはるばる出かけました。


その時、山門を潜ったところで何か不思議な感覚を覚えました。

何だか夢の中でここをよく知っているような?

ふと別次元のような印象を受けたのです。



その時に観た「鳥獣戯画」や可愛い「子犬」の像、そして日本最古の「お茶の樹」の碑のことなど今も強く印象に残っています。


ただ、肝心の、樹上で坐禅している「明恵上人像」(国宝)のことは

なぜかよく覚えておらず、今回出かけたのはそれがぜひ観たかったのと、

あの子犬にもう一度会いたかったからです。


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それから、もう一つは河合隼雄さんの『 明恵 夢を生きる 』(京都松柏社)を読んで感動し、(今もずっと大切にしている本ですが)そういう夢についての心理学関係の情報について(仕事の上でも役立つと思い)もっと知りたく思ったのです。


ただ、私がこの展覧会のことを知ったのがつい先日のことで、

そういう関連の講演会もあったようですが、申し込み期日も講演会自体もとっくに

過ぎていて本当に残念!でした。


明恵上人が夢を記録し始めたのは19歳の時だそうで、それから60歳で亡くなる前の

58歳まで約40年間も夢を記録し続けていた!ということで、その筆跡の美しさも

今回改めて目にすることが出来ました。

(以前高山寺に行った時には明恵上人の自筆も観た筈なのに? 全く覚えていません。。)


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実は私も高校生の時から今に到るまでずっと「夢日記」を自己流で書き続けていて、

それは誰かに勧められたとか、何かで知ったとかというのでは無く、その頃なぜか

あまりにも父親の夢ばかり見て苦しかったので、その理由について

知りたくなったため、夢を書き留めてその意味を自分で知ろうと考えたのです。

もしかしたら後年、ユング心理学などに興味を持ったのもそういうことがきっかけかもしれません。


けれども惜しいことに今回の展覧会ではそういう夢分析の話や、河合隼雄さん関連の

情報展示は全く見当たらず、そういう点ではちょっと肩透かしでした。


4月18日(木)には河合俊雄さん(京都大学こころの未来研究センター長・教授)の
「明恵の夢の現代における意味」という講演があったことを、会場に置いてあった
チラシで当日(19日)に知りましたが、

ほんとうにもったいないことに後の祭りでした!!!

せめてDVDでも手に入るといいのですが。。


また、「月の歌人」とも呼ばれた明恵上人の詠まれた

「あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月」という歌に私は以前からなぜかとても心惹かれていましたが、

今回はそういった「歌」について触れた展示や解説が全く無かったのも少々さみしかったです。


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会場は大勢の人で賑わっていましたが、お茶関係の人たちなのか、着物を着た女性を
多く見かけました。

この会場の中に、朝日新聞社創業者の村山龍平氏の別邸にある茶室を、そっくりそのまま再現した本格的な茶室と庭がしつらえられていて、「村山コレクション」からの展示品もたくさんありました。


チラシではそのことはわからなかったので、これは意外でしたが、

茶室再現建築過程の動画など、
特に住宅建築や造園などが大好きな私にとっては大変興味深かったです。


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また、その他にも今回のうれしい収穫は、「春日大社」と明恵上人との深いご縁を知ったことです。


それから、明恵上人がお釈迦様が特に好きで、「仏眼仏母」を母として慕い、夢にも見ていたということで、その「仏眼仏母像」(国宝)も観ることが出来ました。


それにしても、あまりにも思いを募らせた明恵が、決意を示すため自らの右耳を切り落としたという
話は衝撃的で、まるでゴッホのような逸話!に大変驚かされました。

最期の時もとてもおだやかなお顔で優しい人柄だったと伝わる明恵上人。

周囲の人たちやお弟子さんたちにも深く慕われていたと言われる明恵上人の中に

そんな激しい情熱的な一面があったとは!?

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等々、私にとっては刺激的で、さまざまな新しい発見があり、
楽しいひとときを過ごすことが出来ました。

記念に、氣に入った絵葉書「稚児大師像」「春日鹿曼荼羅」など買い求めて、帰路につきました。

今回私にとって特によかったのは、「あかあかや」の歌の「月」が、煌々とした(白々とした)明るい月のことだけを指すのではなく、

もしかしたら「春日曼荼羅」の絵のように、ほんとうに「赤っぽい」!?
そんな月
のことをも文字通り意味しているのではないか?と、

僭越ながら私には思えたことです。


異次元も観想することの出来た明恵には、その月の発するエネルギーやオーラが、
あかあかと(はっきりと)見えていたのかも!?


もちろん、もっともっと深い意味もあって、明恵上人の「歌」については

向後もっと詳しく知りたいと思いました。



検索すると、下記のような一文が目に留まりましたので、参考までに。。

 明恵の思想「あるべきようは」


「令和」の年にはさらに「歌」が注目されるのではないでしょうか。。 

これからが益々楽しみです。



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本日も遊びに来てくださってありがとうございます。

長文を最後まで読んでくださってうれしいです。




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