国家が平和で豊かになると次第に官僚の暮らしが贅沢になり支配層の腐敗が始まる。
現代の日本さながら政治者は平和、人命の尊さを感じる一切の精神的能力を失い国民の安泰よりも私利私欲に走るなど、弱い立場の人間を踏みにじる金権主義が横行。
やがては虐げられた健全な庶民層が退廃政権を転覆し 国家は新たに再生されていく―
これが歴史の大原則で『三国志』もそこから始まっている。 腐った朝廷の官軍、役人に苦しめられる劉備一行の姿は印象的である。
この平和は長く続かない人間腐敗の法則に今 人類全体が当て嵌まっている。
かつてない豊かな時代の到来と共に人間は平和、生命の尊厳の認知が困難となり平和な社会の実現は既に全ての人々に共通の願いではなくなっているのである。秋葉原の無差別殺人犯が一部では神などと称えられているという。
生命の尊厳を知らない悪魔化した人間が標準であるなら 戦争のない社会が必ずしも平和なのではない。 現代社会の蔭の本音はこうなのではないか。
1945年は太平洋戦争の終結であると同時に 1931年からの中国との戦争が終結した年でもあった。
日本が中国で何をしたかを知らずに楽しい北京五輪、恒久平和を望む事は厚かましいかもしれない。
歴史を知り 人間の法則を学ばない限り 平和への願いは虚しいものであり続けるだろう。
我々が歴史から学ぶことは、 我々が歴史から何も学んでいないということだ -ジョージ・バーナード・ショー |
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