ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

九一八

2015-09-05 13:33:54 | 世の中
9月18日がまたやってくる。

中国研究の大家、吉川幸次郎の本を読む。
中国文化の特色、その偉大さをあらためて教えられたのだが・・・。

仏教における中国の呼称だからと、全体に中国を「支那」と表現していた。
それはかまわないが、前書きの日付が「9月18日」と、なんの注記もなくでんと記されている。
中国にとっては長くまたこの上なく大きな犠牲を強いられた日本による侵略戦争の発動の日、屈辱の日であるのに。
学者による差別は、おそろしい。

もし、アメリカ人の日本研究家が、その著書に執筆日付を「8月6日」と記していたら
「わざわざ原爆投下の日を選んだのか」と、
あるいは「12月8日」と記していたら「Remember Pearl Hourberか」と、
日本への敵意を私は感じるだろう。

中国と中国文化を研究し、ひたすら知識・分析を積み上げて、大きな業績を上げながら、
最もだいじなことが抜け落ちているというか、無視している。
そういう学者・専門家、最近は
曽野綾子など心ない尊大な学者、「人の心」のない専門家が横行できるもとには、
わたしたちの無知・無恥がある。

「9月18日、あの悲惨な時」と歌われているその日が、またくる。
数年前の天津を起点とした反日デモは、
現地の日本人学校がその日に運動会という楽しい行事を組むような無神経さが背景にあったと思う。

1931年9月18日の柳条湖事件は、中国では、1936年の「七七」(盧溝橋事件)よりも重い。

悲惨な犠牲を強いた当事者として日本人が記憶しておかなければならない歴史的日付、九一八。

 * 指揮者小澤征爾氏の名前は、板垣征四郎と石原莞爾から名づけられたという。

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