「おながわ海中漫歩」 ちょっと海へ

宮城の海に潜って40年以上、最新の女川湾の情報をお知らせします。
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2013年12月8日(日) 女川町竹浦(アゴ島~弁天島)

2013-12-10 06:32:16 | 女川湾の海情報

天気:晴れ

海況:北西の風 弱く  ベタ凪

気温:5℃  水温:12℃

透明度:5~6m

 朝晩の気温が、氷点下まで下がる時期になってきたが、水温は12℃と気温よりも高い。これから女川湾の生きものたちの生態観察ができる時期になり楽しみだ。

 アゴ島で観察されたお腹を大きくしたクチバシカジカのメス

クチバシカジカは、今月が産卵のピークを迎える。このメスは、どこのオスの巣床行くのかな?

 フサギンポが2匹(2匹ともメスのようだ)・・・・アゴ島

 フサギンポも今月中にペアリングし、新年早々産卵し抱卵する…アゴ島

 ピンクのダンゴウオもこれから多く観察できるようになる

 切れたロープの上で抱卵するクジメのオス…弁天島

 アイナメの抱卵も数カ所観察できた…弁天島

 クジメやアイナメなどのアイナメ科の魚は、複数個体のメスに産卵させてオスが卵を守るが、外敵(カジカの仲間やウニやヒトデなど)から卵を守る為、高台の見晴らしの良い場所に巣床を構える習性がある。 まるで天守閣から敵の攻撃を見張っているようだ。 

                                                 写真はKAZU・Tより

 


2013年10月31日(木) パヤオ撤去開始(女川町指ヶ浜沖)

2013-10-31 20:49:20 | 女川湾の海情報

 東日本大震災の大津波で女川町指ヶ浜のホタテやマボヤの養殖施設が流され、沖合の水深33mで絡み合って形成さてた巨大な物体「通称:パヤオ」の撤去作業が今日始まりました。

 女川町指ヶ浜沖合の作業現場(女川町御前湾)

 テレビや新聞などで何度か報道された指ヶ浜沖の「通称:パヤオ」は、水深33mの海底から直径約5mの円筒形で高さが約20mもそびえ立つ巨大な物体となり、メバルやクロソイなどが集まる魚礁となっていた。

 先日の台風26号の影響で水深15m付近の浮き球が水面まで浮上した為、急遽撤去されることになった。


2013年10月9日(水) 台風が日本海を通過すると!!

2013-10-09 05:21:43 | 女川湾の海情報

 今日は、台風24号が日本海を北上し夕方には温帯低気圧に変わる予報。この時期(9月末~10月)に日本海を通過する台風の影響で太平洋沿岸では南よりから南東の風が強く吹く為、黒潮に乗って暖流系の小魚(幼魚)たちが三陸沿岸に流されてくる。季節回遊魚と呼ばれる魚たちである。

 女川湾でも毎年様々な季節回遊魚たちがやってくる。ダイバーに人気のあるミナミハコフグの幼魚などハコフグの仲間やスズメダイの仲間、ツノダシ・インドヒメジ・コバンヒメジ・カミソリウオなど房総半島から南の海域では普通種だが、女川湾でカラフルな魚を観察できることが北のダイバーの楽しみでもある。

  ミナミハコフグの幼魚(2cm)  カミソリウオ(12cm) 

 ハナオコゼ(8cm)  インドヒメジの幼魚(5cm)

 ソラスズメダイ(3cm)  スズメダイ(3cm)

 コバンヒメジの幼魚(5cm)

 


2013年3月2日(土) 女川町竹浦(弁天島)

2013-03-02 20:55:03 | 女川湾の海情報

天気:晴れ

海況:西北西の風が強い うねりなし (暴風警報・波浪注意報発令中)

気温:4℃  水温:水面 7.2℃  水底:7.0℃

透明度:7~8m

 今日の女川町竹浦は、地元の漁師さんからの情報で風が強く吹いているがうねりがない為、弁天島周辺でのダイビングは可能とのこと。早速、ベテランのダイバー4名で生物探索をしてきました。透明度も思ったよりも良く、7~8mあった。

 

今日の目的は、先月17日に橋instが発見したクチバシカジカの抱卵(?)の確認だ。今日のクチバシカジカは、写真のように手前を見ていた為、卵塊がハッキリと見え、弁天島での初抱卵の発見となった。

  クチバシカジカの抱卵(女川町竹浦で2例目)

 

 このクチバシカジカの抱卵は、開始した時期は不明だが卵の状態からあと1ヵ月間は観察できるようだ。(通常の抱卵期間は、75~100日前後)

 

その他、ダンゴウオ(4個体)、ウミクワガタ、ミズダコ、オコゼカジカ、ウミウシ類など