先週も、土日も含めて稼動でしたので、夜は迷わず早く寝て、朝早く起きるようにしています。
今日も、朝から先週末のクレーム応対研修の報告書を記入していました。
今では、月の研修のうち半分以上がクレーム応対研修になっている私です。
最近では、商品の欠陥や、一定の基準を満たさないサービス品質の不満からくる正当な要求、善意のクレームについては、多くの企業の窓口が対応方法を学んだり、組織としての対応を整えつつあると私は思っています。
悪意のあるクレーム(金品要求や業務妨害が目的のもの)についても、リスクマネジメントの体制の中で、対応方法を固めているところも多く見受けられます。
と、悪意のクレームはほんの数パーセントなので、こればっかりに過敏になりすぎると裏目に出てしまうことも懸念されますケド。
怒りに包まれた真意を聞きだす時間はかかっても、善意のクレームには、「宝」だと思うものもあるのは確か。
しかし、怒りを中心として感情まかせに、相手を支配しようとするお客様の申し出に対応するスタッフは実際疲れていて、ゲンナリしています・・・
折りしも、経済環境の悪化で、個人の家計、職場のストレス、雇用上の問題でお客様の中には「ピンチ!の人」が増えています。
ここ最近、介護、病院、保険、消費者金融、信販、法律相談etc.の事業者に研修にお邪魔したのですが、皆、てこずるお客様の持つ固有のドラマはあまりHappyなものとは言えません。
それが、お客様の管理不行き届き、努力不足であろうとも、一時的に困っていることには変わらない。
クレームを言うお客様の背景は本人にとってはシビアなものです。
怒っているのではなくてホントのところは困っている・・・
自分のピンチを、会ったこともない電話の向こうの人に心を開いて開示できる人は日本人には少ないかもしれません。
失業して収入が途絶えた、減った、求職活動が思うように上手くいかない、家族の不和、職場のストレスなどは、専門相談員以外に話すきっかけもないでしょうし。
困っていることをそのままにしておいていいなんて思っているはずもなく、誰もがそこから抜け出したく思っていて、自分自身の行動に変容が必要なことぐらいわかっている。
わかっていてもできないやりきれなさ、もどかしさ、不快感から逃れたい思い、そして無力感・逃避。
自己否定と他者否定
しかし、
近い将来、事業者の心情理解や粘り強い傾聴が、浸透し、問題解決的かかわりから合意形成をなす対応ができるようになれば、私は、事業者に「おんぶに抱っこ」の消費者との関係はいつか修正しなければならないと思っています。
(そんな日がくることを願って研修中・・・)
消費者側が、本当は「助けてください」と言うべきところ、怒りをはじめ、その他の激情が主役になってしまって、自分の今の「ピンチ」を伝えられないのであれば、それは伝える側にも努力が必要だと思う。
クレーム応対の際の怒りを静める責任を、事業者側だけに転嫁できるほど日本の職場には時間に余裕はない。
感情を選んでいるのは本人。
怒りと共に吐き出されるお客様の言葉の中には、「言葉の暴力」と判断される言葉だってたくさんあります。
クレーム対応は感情労働です。
感情労働者が反論できないことを逆手にとって、問題解決の意欲を減退させるような外的にコントロールすることや心理的な圧力をかけることは本来は不要・無用です。
もし、それを男女での関係に置き換えて話をしたらDV(ドメスティックバイオレンス)として、職場での関係に置き換えれば、パワハラ・モラハラに問われる言葉だってザクザクあると思うのです。
熟年離婚の原因:言葉の暴力 ドメスティック・バイオレンス(DV)
クレームの増加の因果関係もある!?
結局、個人の問題だけではなく、世の中全体の問題と落ち着く私の思考。
そんなことを考える朝です。
少しづつ復活中。
↓