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ファン・ジニ 第二十二話 

2014年01月08日 | ファン・ジニ
お?おおおお?
これはいったいアリなのかナシなのか、
わたしには判断できない展開になってまいりました。

ジニはどんな結末を望んで、王の前で舞ったのか……。

《あらすじ》

王の宴で、ジニは万感の想いを込めて舞を舞う。
その素晴らしさ、哀しさに、見るものはみな涙を流した。

ジョンハンの刑は中止され、
ジニは、判書を惑わせた妖婦として獄につながれる。
しかし王は、ふたりの絆に深い感銘を受け、
それぞれを死んだものとして処理するから、遠くへ逃げて暮らせと申し渡すのだった。

ところが、ジニはその恩赦を断ってしまう。
もし許されるなら、教坊へ戻りたい、と。
ジニは選上妓として女楽の一員となり、
ジョンハンは再び兼職に就くことを許された。

ジニの噂はたちまち人々の間を伝わり、
王の心をも虜にしたキーセンと評判はうなぎ登り。
夜な夜な宴席に出て、見事な芸を披露している。
一方ジョンハンは、ジニを思い切ることができない。
なぜ自分を捨てたのか?
なぜ殿下の申し出を断ったのか?

すさむジョンハンは、ジニのおなかに子どもがいることを知り、
ますます怒りを禁じ得ない。
そして感情のままにジニに会いにゆき、彼女をなじる。
ジニはジョンハンの手を振り払おうとして、
寺の石段を転げ落ちてしまった。

(つづく)

あああああ~、美しかったですね~。
鶴の舞なのかと思ってましたが、そんなんじゃありませんでした。
愛する人を想い、ひとり待つ女の心情を表現した美しい舞でしたね。

事情を知っているメヒャンはもとより、
あまりの見事さ、哀しさ、切なさに、ゲス兄さんも殿下も、みんな泣いています。
ジニは本当に殿下の涙を花代として頂戴したんだなぁ。

と、感激したのもつかの間!

な!なんですと!

殿下が、ふたりとも死んだことにして逃がしてやるから
遠くでしあわせに暮らせ、と言ってくれたのに、ジニが断りましたよ?
オロロ。

なぜ?と問われれば、理由はあの3年間なんでしょうけど、
即断即決で断ってびっくりした。
迷ったりしないんですか。
あ、あの軟禁されてる間に考えたんですか、そうですか。

ジョンハンは国にとって必要な人物であり、人材。
庶民の歌や踊りにまで心を砕いて、芸能を後世まで守ってくれる人であり、
貧しい民のために、王に善政をうながしてくれるでしょう。
そこはほんとに大事。

彼は、自分が捨てられたと思って怒ってるし、
自分のためだと考えてそうしたなら間違ってる、と苦しんでいます。
が、
あの流浪の3年間が本当にしあわせでしたか?
常に殿下のこと、忘れられなかったでしょう?
芸が再びジニにとって喜びに変わったのなら、
あなたはそれを喜んであげなくちゃいけないんじゃないですか?

ジニ自身、あの3年の間に、
「好きな男と暮らしてご飯を作ってあげて子どもを産んで……。
それが女のしあわせというものよ」
という母の言葉が、どーしてもピンとこなかったわけで。
実際子どもができたら、ちょっとそういう気になったみたいですけど。
3年も好きな男と暮らしていたのに、
女のしあわせってそういうものなのかなぁ……ぐらいにしか
思えなかったというなら、やっぱりキーセンに戻った方がいいんだと思います。

この選択は、彼のためでもあり、自分のためでもあるんだと思う。
凡才の人だったら、逃げて楽しく暮らせたかもしれないんだけどねぇ。
いや、そもそも凡才だったらこんな風には生きてないか。

これまで、わりと平静で理性的だったジョンハンが、
愛に狂う感じはきらいじゃないです。
ジニの舞にすっかり毒気を抜かれて素直になったゲス兄さんと立場が逆転しとる。

ジョンハン、なにしろすごい体験をしてますからね。
あの、牛に八つ裂きにされる刑、怖いでしょ。
さすがのジョンハンも、恐怖に震えてたでしょ。
考えただけで怖いもん。
もう彼はあの時、いっぺん死んでると思うのね。
拷問もひどかったしさ。
拷問されてる間は、かろうじて周りを思いやる人間らしさを保っていたけどさ、
牛に引っ張られた時に、もう極限の恐怖とか絶望を味わったと思うのよね。
そこから助けられてさ、あれよあれよという間にまた仕事させられてさ、
神経が持つわけないよ。
ジニにも会えないし。

あの人、聖人君子みたいな人だけどさ、
なんのために私はあの拷問を耐えたのか、
あの苦痛を、恐怖を乗り越えて生き延びて、
それでも好きな女と一緒に暮らすことすらできないのか!
って怒ってると思うのよ。
しかもなんか、ジニに免じて生かされて復帰させてもらってる感じしない?
くっだらない噂話とかされてさ、
いくら温厚な判書さまでも、くそっ!みたいな気分はあると思うのよ。

もう、いいから存分に毒吐いちゃえ!って思います。
「私が妓夫になればいいのか!」って、ジョンハンらしくないけど、
「お前らが期待している俺らしさってなんだ!」ってことですね。
うるせえバカ!って、ジョンハン不良化。
人生後半になって訪れた反抗期。
最近になって生まれて初めて恋をしたんだから、それも当然か。

ジニは相変わらず意地っ張りで本心かくしてるし。
ちゃんと説明してあげればいいのに。
ペンムのときもそうだけど、まわりに本当の気持ちを素直に言わないから
余計にこじれちゃうんだよね。
しまいには石段から落ちちゃってるし。
本心を隠して生きるのがキーセンのさだめ、ってすり込まれちゃってるのかねぇ。

男としての筋を通し、愛を愛として貫いた男の中の男、ムミョンは、
ジニの厚かましいお願いを黙ってきき、両班として生きることになりました。
こういう人が、真に世のため人のため働く官僚になってくれたらいいわね。
ジョンハンの死の瀬戸際に、黙って側にいてくれた人ですよ、この人。
なんだかんだ言って、彼が一番立派な男なんじゃないか。
ジニが宮廷の女楽に入っちゃうので、もう彼は付き人としても一緒にいられないのよね。
セツナス。

プヨンもゲス兄さんも、ジニの舞を見た時流した涙で心が洗われ、
恐ろしい執着から自由になることができました。
あんな執着は、自分の心も相手の心もひどく損ないます。
ジニはようやく、人の心を癒やすことができる舞手になったのね。

あのままふたりが逃げて遠くで暮らしていたら、どうなったかなぁ。
本当にしあわせになれただろうか?
うん、なれたかもしれないな……。
だからこそ、このジニの決断が悲しく、また尊いものに思えます。
毅然として生きるって、つらいね。

階段落ち、なんか恐ろしい結末が見えてる気がするんだけど……。
大丈夫か?



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