〈あらすじ〉
夫人の住む離れに入りこもうとしたウノは、直前でジュワルに見咎められる。
「ここは神聖な祠堂です」と、侵入を拒むジュワル。
もちろんウノは不法侵入しているわけで、これ以上の捜索は無理な話だった。
「アランさんは元気ですか?」
ジュワルの言葉に、ウノは鷹揚に答える。
「安否を気にする仲でもなかろう?
アランに手を出すな、と父親に伝えておけ。指一本でも触れたら容赦しない。
眺めもせず、考えもするな。要するに気にするな、ということだ」
チェ大監への伝言だといいながら、ジュワルをけん制するウノである。
ホンリョンは、チェ大監がアランを殺そうとしたときいて激怒する。
自分のあずかり知らぬところで何かが進行していると直感した大監。
一方ジュワルは、夫人の目的がアランの体だと知った。
「お前はあの娘を手に入れることはできない。諦めよ」
ジュワルは想いを断ち切れるのか?
ウノが役所へ戻ると、アランが行きつ戻りつウノの帰りを待っていた。
「俺を心配していたろう?」
「違うわよ」
「心配してたくせに」
「ぜんぜん!」
「すごく心配してたって顔に書いてあるぞ」
嬉しそうに、ウノは笑った。
しかし、捜査は行き詰ってしまった。
大監の屋敷には、何が隠されているのだろう?
ウノにはひとつ考えがある。
チェ大監をゆさぶって、どう動くかを見張ってやろうと思う。
問題は、信頼できる羅卒がいないことだ。
それには、アランによい考えがあった。
アランは怨霊たちを連れてきた。
姿も見えないし、痕跡も残さない。こんな便利な見張りがほかにあるか?
かわりに怨霊の願いを聞いてやらねばならないが、
まぁ……仕方がないか。
ウノは計画通り、チェ大監に面会にゆき、ゆさぶりをかける。
骨の墓にあった護符は、大監の家にもあるものだ。
いったい誰が、なんのために書いた護符なのか?
ウノの無礼な態度に怒る大監。
なんとか追及をかわすジュワル。
目的を果たしたウノが帰ると、ジュワルも怒りを隠さなかった。
「だから言ったでしょう!使道を刺激した責をどう負うか、考えておくことですね!」
ところが、頼みの綱の怨霊たちが、大監の家に入りこめない。
なんらかの結界がはられていると考えられる。
骨の墓とあの廃屋にも、幽霊はいなかった。
まずはあの家に怨霊が入れるようにしなくては。
ウノとアランは巫女に頼みに出かけた。
怨霊が入れるようにするには、とにかくあの護符が何か調べるしかない。
なかなか思うように計画は進まなかった。
「なぜ父上は、わたしをあの家に嫁がせようとしたのかな。性悪だし、変な家なのに。
地位を得るための政略結婚だったのかな」
「そんなお方ではない」
「じゃあどうして?
イ・ソリムは、人に従うだけの娘だったのかな。何も考えてなかったの?」
アランはがっかりしたのだ。
最初は、名前が知りたいだけだった。次は、どんな娘だったか知りたくなった。
愛されていた娘だったらいいな。少なくとも、誰かを愛せた娘だったらいい。
とにかく、中身のある娘だったらいいな、と思ったんだけど……。
「でも、なんの意志もない、イ・ソリムか」
ウノは、さびしそうなアランを見て覚悟を決めた。
生前のイ・ソリムが書いた日記をアランに渡す。
「彼女はお前が思っているより、全然ましな娘だよ」
ジュワルへの恋心がつづられた日記。
外出の折、橋の上ですれ違った時、一瞬で恋に落ちた。
針母に彼の名を教えてもらい、父に縁談を頼んだ。
恋をしていた。
「あの冷たい若旦那は、美しいお嬢様に早く会いに来なかったことを、
後悔なさるでしょう。
そして一生大事にしてくださるでしょう。お嬢様はきっと幸せになれますよ」
「ふふ、それがわたしの作戦なのよ」
「まぁ、お嬢様がそんな冗談をおっしゃるなんて……」
針母と笑いながらかわした会話。しあわせだった日々。
ほんの少し思い出された、イ・ソリムの記憶。
そう聞かされて、ウノは複雑な思いだ。
「すごく好きだったみたい。一生に一度の恋だと思ってた。そう感じたわ。
彼に初めて会った日、胸が他なかった感覚が、今も鮮やかに残っている。
詩を書いていた時のイ・ソリムの気持ちを感じるの。わたしの死とは関係ないのにね。
もう寝るわ。使道も休んで」
アランが行きかけると、ウノが言った。
「アラン、
以前、お前はお前、イ・ソリムはイ・ソリムだと言ったな。
俺は馬鹿なことをいうなと一蹴した。
だが今は、その言葉が本当ならいいと思う」
真剣な顔で、アランに一歩近づくウノ。
しかし、アランはすっと身を引いた。
「月があかるいわ。それじゃ、お休み」
ウノが何を言おうとしたのか、アランはうすうすわかっている。
でも、何も言わないで……。
翌朝、何もなかったかのように仕事に励むウノ。
思い悩んでよく眠れなかったようだが、アランは少しほっとした。
ところが、ここで一大事。
トルセが巫女に聞いて、アランの正体を知ってしまったのだ。
「あいつは邪悪な怨霊なんでしょうが!」
主人思いのトルセは我慢できない。
「お前、幽霊なんだって?」
「わたしは人よ……」
「もとは幽霊なんだろ!幽霊のお前が旦那様に惚れたって?」
アランもウノも黙っている。
「幽霊なんかに惑わされて、馬鹿な若旦那だ」
「トルセ!おまえ!」
ウノの叱責も、なんのその。
「おい、お前はどこかへ行ってしまえ。純粋な若旦那をたぶらかすな。
でないと巫女を呼んで退治するぞ!」
トルセはアランの手を取るが、ウノが怒って振りほどいた。
「バカ旦那!」
トルセは叫んで走って行ってしまった。
アランの顔も蒼白だ。
そしてひとり、自室にこもってしまった。
「わたしは平気、だから今は入ってこないで」
アランとの数々の思い出がウノの脳裏によみがえる。
初めて会った日、見えないふりをした。
逃げる彼女を馬に乗せ、助けた。寸法を測ってやったりもした。
あいつは桃をおいしそうに食べたっけ。洞窟で死にそうな目にもあった。
百日紅を見て、夜中に散歩に出かけ……。
ジュワルは、夫人の命令に従ってアランを再び殺そうと忍びいってきた。
すやすやと眠るアランの胸に、短剣を突き立てようとする。
が、どうしても、彼女を殺すことができない。
生まれたての赤子のように純粋な心を持つ娘。
ジュワルは愛にとりつかれてしまったのだ。
ホンリョン夫人が「幻」と呼んではばからない、愛に。
不吉な予感に、アランの寝室へ飛び込んだウノは、
目を覚まして起き上がっていたアランを見た。
「大丈夫か?」
「何があったの……」
身支度をして部屋から出てきたアランは、眠れずにいた。
ウノはそんなアランに声をかける。
「どうした?」
「なんだか眠れなくて。使道は?」
「俺も同じさ」
「トルセが怒るのは当然よ。
わたしはいろんな人を苦しめているみたい。早く終わらせて帰るのが一番だわ。
もう戻るね」
アランはきびすを返し、部屋へ戻ろうとした。
「アラン、俺自身も戸惑っているんだが、
それは後にして、まずは言っておこうと思う。
お前は、好きになるな、と言ったが、」
「使道」
「俺は、お前が、」
「やめて」
「好きだ、アラン。
お前は正直な人間だろう?人が何と言おうと、自分の信じる道をゆくと言ったな」
「それが、今のわたしたちにとってなんになる?
使道はわたしの正直な気持ちが知りたいの?
じゃあいうけど、わたしは……使道と同じ気持ちじゃない。だからもうやめて」
しかし、ウノは信じない。
「これが最後だ」
(つづく)
きゃぁぁぁあぁぁぁ!
いいわねぇ~、恋をするっていいものだわぁ~。
しかもね、「好きだ」ってはっきり言う時より、
「その言葉が本当だといいと思っている」って遠まわしに告白したときの方が
切ないシーンだってどーゆーこと?!
もうこれは、日本全国の乙女&おばさん、誰にきいても
全員が全員、遠まわしの告白に軍配をあげるでしょう!
※個人の感想です。
アランとイ・ソリムは違う人間だったらいいと思う男心。
もちろんこれが愛の告白だと、ふたりともわかっていますよね!
でもアランはわからないふりをして去って行ってしまうの。かなしい。
結局、遠まわしにコクっても通じないのでストレートに行きまして、
それでも無理ってことだけど、もうひと押し!
このもうひと押しが、韓国男性の粘り強さというか、
あきらめの悪さというか、そういうものを感じますね。
「これが最後だ」と、ファイナルアンサーを求めるウノ。
だからって認めるわけないだろ!
何度聞かれてもアランの答えは「ノー」しかない。
お互い好き同士だったとしてなんになる?
自分はあとひと月でいなくなっちゃう怨霊。
相手は現世の人間じゃないですか。
トルセのいうことももっともですよ……。
どんなにしつこく聞かれたって、拒否るしかないですよ、アランとしては。
てか、ウノが好きなら好きな分、ここはぐっと我慢なんですよ。
だって彼を傷つけたくないもん!
健気だなぁ~。
いやでも、ふられたらふられたなりに傷つくんだけどね。
アランは、「傷は浅いうちに理論」を採択されているようです。
でもいいじゃんね、最後はブロークンハートでも、
途中の楽しい思い出があったほうが。
ウノの絶対的自信、それは積み重ねられてきたふたりの時間と、
自分を心配してくれたアランの顔からくるものでしょう。
もうわたし、あのシーン大好きです。
心配して待ってたんだろ?ち、違うわよっ!またまた~無理しちゃって、
とかなんとか、どのつらさげてこんなセリフを書いているんだ、脚本家先生!
恥ずかしいじゃないか!
やっぱり心配だったんだろ?と心底嬉しそうなウノ。お前ってやつは……。
リア充爆発しろ、と久々に心の中でつぶやきましたよ。
ウノはフェアな青年ですよね。
日記をちゃんとアランに読ませてくれたから。
イ・ソリムがジュワルに恋をしていたと、アランも知っておくべきだと思ったのね。
アランがつらそうにしているのを、ほっとけなかった。
たとえ自分が不利な立場になったとしても。
そういうところがまたキューっとくるんだなー。
そして回想の中のイ・ソリムがこれまたかわいくて。
わたしたち視聴者も、やっとイ・ソリムのことを身近に感じられたような気がします。
一目ぼれして縁談を組んでもらうなんて大胆なところもあり、
冗談を言って笑うような明るさもあり、今のアランに通じる部分が垣間見えました。
ジュワルのこと、本当に好きだったんだなー。
だとしたら気になるね。
いったい誰なの、具体的にイ・ソリムを殺した犯人は。
てかジュワルでしょ?ジュワルなんでしょ?
どっちにとってもショックな結果になりそう。
いまや誰もが、ウノのお母さんさがしについてはどーでもよくなっていますね。
ウノ本人がもうどうでもよさそうだし、
結局はホンリョン夫人と対決することになるんだし、もう棚上げでいいや。
ウノのお母さんは、チェ大監を憎みぬいていたから、
あいつを好きなようにこきつかえるんだったらいいや、ってことでムリョンに体を与えたのかしら。
彼女の望みは、大監への復讐だったはずだもんね。
しかし、ムリョンは何をして天界を追放されたのかしら?
死神と天女が兄妹で元人間ってことですよね。
この世界のルールがいまいちわかんない。
死神や天女は、人が死んだあとリクルートされてなるものなの?
立場の違う人々だけど、双方の恋愛は認められているみたいよね。
そもそも何人くらいいるの?
天帝は人の生き死にをどれくらい自由にできるの?
ウノは生き返らせてもらってたでしょ?
でもホンリョン夫人には手は出せない。
う~ん、物語上のご都合主義にならないよう、設定はきちんとしておいてほしいな。
後でおかしな矛盾が出てきませんように。
ジュワルにむかって、
「俺の女に手を出すな」状態のウノ。
アランには、恋心を抑えきれずとうとう告白しちゃうウノ。
しかも繊細、かつ強引。
やっぱり「心配してたくせに」のシーンがとってもキュートで、
こんな風に誰かに好きになってもらいたいなーっていう乙女の願望を映像化したこのドラマ。
お話は遅々として進みませんが、続きを観ずにはいられないのです。
もう謎解きは適当でいいわっ!
夫人の住む離れに入りこもうとしたウノは、直前でジュワルに見咎められる。
「ここは神聖な祠堂です」と、侵入を拒むジュワル。
もちろんウノは不法侵入しているわけで、これ以上の捜索は無理な話だった。
「アランさんは元気ですか?」
ジュワルの言葉に、ウノは鷹揚に答える。
「安否を気にする仲でもなかろう?
アランに手を出すな、と父親に伝えておけ。指一本でも触れたら容赦しない。
眺めもせず、考えもするな。要するに気にするな、ということだ」
チェ大監への伝言だといいながら、ジュワルをけん制するウノである。
ホンリョンは、チェ大監がアランを殺そうとしたときいて激怒する。
自分のあずかり知らぬところで何かが進行していると直感した大監。
一方ジュワルは、夫人の目的がアランの体だと知った。
「お前はあの娘を手に入れることはできない。諦めよ」
ジュワルは想いを断ち切れるのか?
ウノが役所へ戻ると、アランが行きつ戻りつウノの帰りを待っていた。
「俺を心配していたろう?」
「違うわよ」
「心配してたくせに」
「ぜんぜん!」
「すごく心配してたって顔に書いてあるぞ」
嬉しそうに、ウノは笑った。
しかし、捜査は行き詰ってしまった。
大監の屋敷には、何が隠されているのだろう?
ウノにはひとつ考えがある。
チェ大監をゆさぶって、どう動くかを見張ってやろうと思う。
問題は、信頼できる羅卒がいないことだ。
それには、アランによい考えがあった。
アランは怨霊たちを連れてきた。
姿も見えないし、痕跡も残さない。こんな便利な見張りがほかにあるか?
かわりに怨霊の願いを聞いてやらねばならないが、
まぁ……仕方がないか。
ウノは計画通り、チェ大監に面会にゆき、ゆさぶりをかける。
骨の墓にあった護符は、大監の家にもあるものだ。
いったい誰が、なんのために書いた護符なのか?
ウノの無礼な態度に怒る大監。
なんとか追及をかわすジュワル。
目的を果たしたウノが帰ると、ジュワルも怒りを隠さなかった。
「だから言ったでしょう!使道を刺激した責をどう負うか、考えておくことですね!」
ところが、頼みの綱の怨霊たちが、大監の家に入りこめない。
なんらかの結界がはられていると考えられる。
骨の墓とあの廃屋にも、幽霊はいなかった。
まずはあの家に怨霊が入れるようにしなくては。
ウノとアランは巫女に頼みに出かけた。
怨霊が入れるようにするには、とにかくあの護符が何か調べるしかない。
なかなか思うように計画は進まなかった。
「なぜ父上は、わたしをあの家に嫁がせようとしたのかな。性悪だし、変な家なのに。
地位を得るための政略結婚だったのかな」
「そんなお方ではない」
「じゃあどうして?
イ・ソリムは、人に従うだけの娘だったのかな。何も考えてなかったの?」
アランはがっかりしたのだ。
最初は、名前が知りたいだけだった。次は、どんな娘だったか知りたくなった。
愛されていた娘だったらいいな。少なくとも、誰かを愛せた娘だったらいい。
とにかく、中身のある娘だったらいいな、と思ったんだけど……。
「でも、なんの意志もない、イ・ソリムか」
ウノは、さびしそうなアランを見て覚悟を決めた。
生前のイ・ソリムが書いた日記をアランに渡す。
「彼女はお前が思っているより、全然ましな娘だよ」
ジュワルへの恋心がつづられた日記。
外出の折、橋の上ですれ違った時、一瞬で恋に落ちた。
針母に彼の名を教えてもらい、父に縁談を頼んだ。
恋をしていた。
「あの冷たい若旦那は、美しいお嬢様に早く会いに来なかったことを、
後悔なさるでしょう。
そして一生大事にしてくださるでしょう。お嬢様はきっと幸せになれますよ」
「ふふ、それがわたしの作戦なのよ」
「まぁ、お嬢様がそんな冗談をおっしゃるなんて……」
針母と笑いながらかわした会話。しあわせだった日々。
ほんの少し思い出された、イ・ソリムの記憶。
そう聞かされて、ウノは複雑な思いだ。
「すごく好きだったみたい。一生に一度の恋だと思ってた。そう感じたわ。
彼に初めて会った日、胸が他なかった感覚が、今も鮮やかに残っている。
詩を書いていた時のイ・ソリムの気持ちを感じるの。わたしの死とは関係ないのにね。
もう寝るわ。使道も休んで」
アランが行きかけると、ウノが言った。
「アラン、
以前、お前はお前、イ・ソリムはイ・ソリムだと言ったな。
俺は馬鹿なことをいうなと一蹴した。
だが今は、その言葉が本当ならいいと思う」
真剣な顔で、アランに一歩近づくウノ。
しかし、アランはすっと身を引いた。
「月があかるいわ。それじゃ、お休み」
ウノが何を言おうとしたのか、アランはうすうすわかっている。
でも、何も言わないで……。
翌朝、何もなかったかのように仕事に励むウノ。
思い悩んでよく眠れなかったようだが、アランは少しほっとした。
ところが、ここで一大事。
トルセが巫女に聞いて、アランの正体を知ってしまったのだ。
「あいつは邪悪な怨霊なんでしょうが!」
主人思いのトルセは我慢できない。
「お前、幽霊なんだって?」
「わたしは人よ……」
「もとは幽霊なんだろ!幽霊のお前が旦那様に惚れたって?」
アランもウノも黙っている。
「幽霊なんかに惑わされて、馬鹿な若旦那だ」
「トルセ!おまえ!」
ウノの叱責も、なんのその。
「おい、お前はどこかへ行ってしまえ。純粋な若旦那をたぶらかすな。
でないと巫女を呼んで退治するぞ!」
トルセはアランの手を取るが、ウノが怒って振りほどいた。
「バカ旦那!」
トルセは叫んで走って行ってしまった。
アランの顔も蒼白だ。
そしてひとり、自室にこもってしまった。
「わたしは平気、だから今は入ってこないで」
アランとの数々の思い出がウノの脳裏によみがえる。
初めて会った日、見えないふりをした。
逃げる彼女を馬に乗せ、助けた。寸法を測ってやったりもした。
あいつは桃をおいしそうに食べたっけ。洞窟で死にそうな目にもあった。
百日紅を見て、夜中に散歩に出かけ……。
ジュワルは、夫人の命令に従ってアランを再び殺そうと忍びいってきた。
すやすやと眠るアランの胸に、短剣を突き立てようとする。
が、どうしても、彼女を殺すことができない。
生まれたての赤子のように純粋な心を持つ娘。
ジュワルは愛にとりつかれてしまったのだ。
ホンリョン夫人が「幻」と呼んではばからない、愛に。
不吉な予感に、アランの寝室へ飛び込んだウノは、
目を覚まして起き上がっていたアランを見た。
「大丈夫か?」
「何があったの……」
身支度をして部屋から出てきたアランは、眠れずにいた。
ウノはそんなアランに声をかける。
「どうした?」
「なんだか眠れなくて。使道は?」
「俺も同じさ」
「トルセが怒るのは当然よ。
わたしはいろんな人を苦しめているみたい。早く終わらせて帰るのが一番だわ。
もう戻るね」
アランはきびすを返し、部屋へ戻ろうとした。
「アラン、俺自身も戸惑っているんだが、
それは後にして、まずは言っておこうと思う。
お前は、好きになるな、と言ったが、」
「使道」
「俺は、お前が、」
「やめて」
「好きだ、アラン。
お前は正直な人間だろう?人が何と言おうと、自分の信じる道をゆくと言ったな」
「それが、今のわたしたちにとってなんになる?
使道はわたしの正直な気持ちが知りたいの?
じゃあいうけど、わたしは……使道と同じ気持ちじゃない。だからもうやめて」
しかし、ウノは信じない。
「これが最後だ」
(つづく)
きゃぁぁぁあぁぁぁ!
いいわねぇ~、恋をするっていいものだわぁ~。
しかもね、「好きだ」ってはっきり言う時より、
「その言葉が本当だといいと思っている」って遠まわしに告白したときの方が
切ないシーンだってどーゆーこと?!
もうこれは、日本全国の乙女&おばさん、誰にきいても
全員が全員、遠まわしの告白に軍配をあげるでしょう!
※個人の感想です。
アランとイ・ソリムは違う人間だったらいいと思う男心。
もちろんこれが愛の告白だと、ふたりともわかっていますよね!
でもアランはわからないふりをして去って行ってしまうの。かなしい。
結局、遠まわしにコクっても通じないのでストレートに行きまして、
それでも無理ってことだけど、もうひと押し!
このもうひと押しが、韓国男性の粘り強さというか、
あきらめの悪さというか、そういうものを感じますね。
「これが最後だ」と、ファイナルアンサーを求めるウノ。
だからって認めるわけないだろ!
何度聞かれてもアランの答えは「ノー」しかない。
お互い好き同士だったとしてなんになる?
自分はあとひと月でいなくなっちゃう怨霊。
相手は現世の人間じゃないですか。
トルセのいうことももっともですよ……。
どんなにしつこく聞かれたって、拒否るしかないですよ、アランとしては。
てか、ウノが好きなら好きな分、ここはぐっと我慢なんですよ。
だって彼を傷つけたくないもん!
健気だなぁ~。
いやでも、ふられたらふられたなりに傷つくんだけどね。
アランは、「傷は浅いうちに理論」を採択されているようです。
でもいいじゃんね、最後はブロークンハートでも、
途中の楽しい思い出があったほうが。
ウノの絶対的自信、それは積み重ねられてきたふたりの時間と、
自分を心配してくれたアランの顔からくるものでしょう。
もうわたし、あのシーン大好きです。
心配して待ってたんだろ?ち、違うわよっ!またまた~無理しちゃって、
とかなんとか、どのつらさげてこんなセリフを書いているんだ、脚本家先生!
恥ずかしいじゃないか!
やっぱり心配だったんだろ?と心底嬉しそうなウノ。お前ってやつは……。
リア充爆発しろ、と久々に心の中でつぶやきましたよ。
ウノはフェアな青年ですよね。
日記をちゃんとアランに読ませてくれたから。
イ・ソリムがジュワルに恋をしていたと、アランも知っておくべきだと思ったのね。
アランがつらそうにしているのを、ほっとけなかった。
たとえ自分が不利な立場になったとしても。
そういうところがまたキューっとくるんだなー。
そして回想の中のイ・ソリムがこれまたかわいくて。
わたしたち視聴者も、やっとイ・ソリムのことを身近に感じられたような気がします。
一目ぼれして縁談を組んでもらうなんて大胆なところもあり、
冗談を言って笑うような明るさもあり、今のアランに通じる部分が垣間見えました。
ジュワルのこと、本当に好きだったんだなー。
だとしたら気になるね。
いったい誰なの、具体的にイ・ソリムを殺した犯人は。
てかジュワルでしょ?ジュワルなんでしょ?
どっちにとってもショックな結果になりそう。
いまや誰もが、ウノのお母さんさがしについてはどーでもよくなっていますね。
ウノ本人がもうどうでもよさそうだし、
結局はホンリョン夫人と対決することになるんだし、もう棚上げでいいや。
ウノのお母さんは、チェ大監を憎みぬいていたから、
あいつを好きなようにこきつかえるんだったらいいや、ってことでムリョンに体を与えたのかしら。
彼女の望みは、大監への復讐だったはずだもんね。
しかし、ムリョンは何をして天界を追放されたのかしら?
死神と天女が兄妹で元人間ってことですよね。
この世界のルールがいまいちわかんない。
死神や天女は、人が死んだあとリクルートされてなるものなの?
立場の違う人々だけど、双方の恋愛は認められているみたいよね。
そもそも何人くらいいるの?
天帝は人の生き死にをどれくらい自由にできるの?
ウノは生き返らせてもらってたでしょ?
でもホンリョン夫人には手は出せない。
う~ん、物語上のご都合主義にならないよう、設定はきちんとしておいてほしいな。
後でおかしな矛盾が出てきませんように。
ジュワルにむかって、
「俺の女に手を出すな」状態のウノ。
アランには、恋心を抑えきれずとうとう告白しちゃうウノ。
しかも繊細、かつ強引。
やっぱり「心配してたくせに」のシーンがとってもキュートで、
こんな風に誰かに好きになってもらいたいなーっていう乙女の願望を映像化したこのドラマ。
お話は遅々として進みませんが、続きを観ずにはいられないのです。
もう謎解きは適当でいいわっ!
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