《あらすじ》
ピダムは、この文書が自分の勢力によって用意されたものだと即座に理解した。
上大等ピダムがこの神国の王となるという言葉。
噂を聞いた民の間には、動揺が走る。
チュンチュは、この出来事を王への不敬罪だと捉え、
必ず犯人を捕まえよ、と厳命。軍を率いて現地へ向かった。
ユシンは、トンマンに進言しに行く。
「ピダムはこの件には無関係です!」
あくまでピダムを信じ、声を荒げるトンマンに、ユシンは冷静に答える。
「だからこそ、問題なのです。ピダムは勢力を制御できていない」
「ピダムを捨てろというのですか!」
トンマンは、厳しく言った。
「善悪や状況などは私にも判断できます。
捨てろとか、決断を下せとか、言うのは簡単です。
人を得ることは、国を得るより困難なことです。
しかし、人を得るより困難なことは、人を捨てること」
アルチョンも、ユシンも、トンマンの気持ちが痛いほどわかる。
「わかっております、陛下。そのお心で陛下は私をお救いになった」
「配下の扱いを今後も変えるつもりはありません。
簡単にあきらめたり、捨てたりしない。なにひとつ、誰ひとり」
トンマンの決意は固い。
ピダムは貴族たちを叱責するが、彼らも黙ってはおれない。
「皆がなぜピダム公に仕えてきたと思っているのですか?
信頼?忠誠?それとも恋心ですか?」
「ヨムジョン!死にたいのか」
皆は、この機会にトンマンを廃位させ、王となるべきだと、ピダムをたきつける。
流れ着いた船を造ったものが必ずいるはずだ。
船大工の線から、犯人を探り出そうというチュンチュの思惑は正しい。
ヨムジョンは大慌てで、建造にかかわったものたちの暗殺を命じる。
ピダムは、トンマンに会うために私室に赴いた。
「お前に謀反の心がないことはわかっている。
しかし、お前の勢力はどうする?彼らは私の死後を恐れているのだ。
つまり、後継者の問題だ。彼らの答えはお前だけだ。
お前が切り捨てなければ……」
そう言いかけて、トンマンは急に胸を押さえて激しく息を継いだ。
「陛下!どうなさいました、すぐに医官を」
「大丈夫、大丈夫だ……」
ただ無理がたたっただけだというトンマンなのだが……。
チュンチュは船の建造にかかわったものたちを探り当てるが、
すでに全員が殺された後だった。
しかし、頭領のユチョクが逃れたことが判明。
街中で、ユチョクを保護しかけたチュンチュたちだったが、
突然飛んできた矢に射貫かれて、彼は死んでしまう。
そして、流れ矢にあたったチュンチュも負傷してしまった。
おそらく黒幕はヨムジョンだろうと看破するチュンチュ。
「私の忍耐も限界だ。矢はそなたを狙っていたか?」
「いいえ、ユチョクの口を封じるためでしょう」
「いいや、違う。お前を、狙ったのだ」
断固たるトンマンの口調に、さすがのチュンチュも震えた。
トンマンは、即座に便殿会議を招集。
密かにピダムには欠席させ、後で話を聞きにくるよう、伝えた。
チュンチュの負傷を事故と言う貴族らに、決然と立ち向かうトンマン。
「事故などではない!この事件の黒幕は必ず明らかにする!」
チュンチュは天意が動くのを感じた。
天は、ピダムとトンマンに何かを促している。
チュンチュはその運命の後押しをするべく、ピダムに会いに行った。
「私たちは、昔のように話してみようか?
陛下のご崩御の後、都を離れるって?無理だな」
「何をおっしゃっているかわかりません、チュンチュ公」
「お前の母は、私の母を殺した。その息子が今度は私を殺そうとしている。
だが、私も黙っていないぞ」
「本当になんのことだか……」
「私には秘密があるんだ。教えてやろうか?
私は体が少し弱いから、愚鈍だとかのろまだとか思われている。
でも私は、ささいなことまで何ひとつ放置しない。
たとえば、テナムボがなぜ、行方不明になったか……。
楽しかったですよ、上大等、これで失礼します」
チュンチュが席を立った時、ピダムの態度は一変した。
「お前!……お前、成長したな。
昔は俺を怖がってよく震えてたのに。そうだろ?」
「ああ、昔のお前は怖かった。でも今は違う」
「なぜだ?」
「昔のお前は予測不能だった。恐れは無知からくるものだ。
だが今は、すべてがよく見える。
自分の勢力が抑えられず、恋心のせいで先が見えていない。
本当に陛下が、お前と心が通じ合っていると思うか?」
チュンチュは舌打ちをした。
「昔のお前は、本当に怖かった」
チュンチュは、心の中でピダムに詫びていた。
(すまない、ピダム。お前が無関係なのはわかっている。
陛下への恋心も本物だろう。だが、お前とその勢力は大業の前には邪魔なのだ。
お前には悪いが、歴史は情で動くものに、その場所を与えない……)
ピダムは、チュンチュの言葉を追い払うように、頭を振ってトンマンに会いに行った。
「お前が無関係なのは知っている」
「陛下……」
「しかしお前は勢力の把握に失敗した」
「そうです。もうお手上げです。綿密な調査で詳細を明らかにし、
国法に従って処罰を」
「それではお前にも被害が及ぶ。責任は免れぬ」
「構いません。そうなさるべきです。陛下、覚悟はできています」
寂しげにほほえむピダム。
「私が!覚悟ができていない」
「陛下……」
トンマンは、ピダムに指輪を差し出した。
自分と同じ意匠の金の指輪。
「私たちは、同じものを持っていなかったな」
そっと手を取り、ピダムに握らせる。
「陛下、なぜこんなことを。まるでお別れのようです」
トンマンは、それには答えず、命令した。
「推火郡の山城を建てる責任者に任命する。すぐにいけ。
そして私がソラボルの問題を片付ける。その後、呼び戻そう」
トンマンは、そっとピダムに指輪を握らせる。
「お前がソラボルにいては、きっと巻き込まれる。私がすべて処理する。
必ず解決する。世論が収まれば、すぐにお前を呼び戻せる」
ピダムの脳裏に、チュンチュの言葉がこだまする。
お前と陛下が本当に心通じ合っていると思うか?
「私を信じられるか?」
トンマンがピダムを見つめる。
「陛下、もちろんです。信じます」
見つめ返すピダムの目は潤んでいる。
「では支度をして発て」
ピダムは、トンマンの手を握り返し、ぐっと引き寄せた。
互いに、しばしの別れを思い、悲しくほほえむふたり。
トンマンはふと目を伏せて、ピダムの手から、そっと手を引き抜いた。
「早くゆきなさい」
ピダムは立ち去りながら、心の中で、自分に言い聞かせている。
(そんなはずはない……そんなはずは……)
ヨムジョンは、貴族たちと最後の決定を下していた。
徹底的な調査をするということは、すなわち、王がミシル派の粛正を決意したということだ。
このまま手をこまねいていては、自分たちの命が危うい。
こうなれば、政変しかない。
しかしピダムが、こちら側につくだろうか?
可能性は限りなく低い。ピダムがいなければ、名分のない政変など、誰の支持も得られない。
「私に任せてください」
ヨムジョンはにやりと笑った。
一方ピダムは、自分だけがソラボルを離れることを申し訳なく思っていた。
この状況は、自分が招いたことでもあるのに。
チュンチュの言葉で、昔の自分を思い出したピダムは、
行きがけの駄賃に、言うことをきかない奴らを皆殺しにして行こうと考えた。
ユシンは、ピダムの勢力を逮捕することを提案。
トンマンは、それを許可した。
兵部の動きを察知したピダムの勢力は、即座にソラボルを離れることにした。
ピダムはいまだどこにいるのかすら、わからないが、
ヨムジョンは責任を持ってピダムを連れて行くと約束するしかない。
私兵の動きから、政変を予感するトンマン。
ピダムのことが、気がかりだ……。
ピダムは言われた通り、旅だったのではなかった。
ヨムジョンの部隊を見つけ、手下を次々に殺してゆくピダムは、
昔の服を身につけて、慈悲のかけらもない、残忍な殺し屋そのものだ。
「もっと早く、お前を殺しておくべきだった」
返り血を浴びた顔でニヤニヤ笑いながら、ヨムジョンに刀を突きつけるピダム。
ヨムジョンは、笑った。
「やはり腕は落ちていないな。お前は鬼、剣の鬼だ、ははははは!」
「前から知りたかったんだよな、首が落ちても笑えるもんかどうか」
ヨムジョンに襲いかかるピダムに向かって、吹き矢が飛んできた。
とっさによけたピダムは、自分を狙った覆面の男を取り押さえ、顔を見る。
それは以前、トンマンの居室の前で自分を拒否した侍衛府の男だった。
「誰の命令だ!言え!」
嫌な予感がする。
「誰だ!早く言え!」
トンマンの言葉が、別の意味を持って聞こえてくる。
何かを振り払うように、頭を振る。
「言え……言え!この野郎!」
「神国の敵を刺殺しろ、神国の敵を刺殺しろ!女王陛下万歳!」
男はそう叫んで、自らピダムの刀で果てた。
信じられぬ思いでイヤイヤと首を振るピダムの横で、
ヨムジョンがニヤニヤと笑っているが、ピダムの目には何も映らない。
「あああぁぁぁぁぁ!」
雄叫びを上げたピダムの目は、ギラギラと光っていた。
(つづく)
ピ、ピダマァァァァァァァ!(´Д⊂ヽ・゜・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
なんかよくわかんないですけど、あまりのショックに人生初の顔文字を使いました。
世の中の人々が、ラインだかなんだかでスタンプだかなんだか使ってるご時世に、
人生初顔文字。
今後、当ブログで顔文字氾濫したらすみません、
全部善徳女王第60話のせいですから。
それっほどショックだったの、今回。
まずねー、トンマンの男まえっぷりに驚きましたね。
ピダムを信じて揺るがない、その態度。
か、かっこよすぎる。
ま、ピダムのまごころってより、ピダムの恋心を信じてるんだろうけど。
ここにきて、やっとユシンとピダムが同格になった感があり、
わたくしも感無量です。
おっと、ずっとユシン贔屓だと思われてたかもしれませんが、
ピダムのことだって好きだったんですよ!
報われぬ恋に身をやつして、なんとかわいい男だろうと思ってましたのよ。
ただ、トンマンの方がどうしてもユシンに肩入れしているように見えて、
ついついユシンとトンマンの深い愛にばがり目が行っていたんです。
ところが!お前はソラボルにいたら巻き込まれちゃうから、遠くにおゆき、
後は私がなんとか収めて、ほとぼりが冷めたら呼んであげるから……なんて言われちゃって!
女子か!お前はじょしか!ピダム!
そんなへたれが仏と同じ名を持つなど、片腹痛いわ!
と、まあ、その辺のピダムの女々しさとトンマンの男らしさについては置いといてですね、
トンマンとピダム、ふたりの思い。
お互いを求め合う心が初めて通じ合ったような気がして、けっこう感動しました。
これまでのピダム一方通行ではなく、トンマンからの素直な愛情が感じられたんですよ。
私を信じられるか?と問う。男前すぎる……。
初めて顔を合わせた時は、もちろん互いにそんな感情はなかったはずですが、
その後、ピダムはトンマンに惹かれていきましたね。
初めて自分を受け入れてくれた人物として、彼女を愛します。
王女の位を奪還するあたりでは、ピダムはトンマンに魅せられ、
トンマンはピダムに、自分の失った自由と無邪気さを見いだし、好ましく思った。
その後、ピダムはトンマンに恋心を寄せますが、トンマンはユシンを愛し続けた。
ピダムの献身と恋心は、トンマンらに利用され尽くしたが、
彼はトンマンへの恋心を捨てることはなかった。
トンマンは女王となり、昔と変わらぬピダムの心に安らぎを見いだしますが、
すでにその身は人であって人にあらず。
彼女は王となり、女を捨て、名を捨てた。
いつまでもかたくなに、ピダムの恋心を拒んだ。
そんなながーい歴史を経て、大願成就ですよ!
別にね、同じものをもってなかったね、といって指輪を渡したから、
そう感じたわけじゃないの。
なんかもっとその前から、ふたりの間の糸がつながった感があったんだよね~。
なんでだろ?
だからかな、うっかりしてたの。
うっかりして、前回59話の大事シーンを忘れかけてたの。
そのせいで、トンマンから先に離した手に、違和感を感じるピダムを見て、
「またまた~、そんなちょっとしたことで動揺しちゃって~」とか思っちゃったのね。
ごめんねぇぇぁぁぁ、ピダマァァァァァァァ!
そーだよ、そーだよ、あのそっと抜かれた手は、
遠い昔のムンノの手を思い出させてしまうものだったのさ!
愛していたのに、信じていたのに、自分を丸ごと忌避される悲しさ、寂しさ、
ひとりぼっちの空っぽの心……。
トンマンはさ、自分の体が悪くなってるとわかってるでしょ?
たぶんチヌン大帝もそうっぽかったし、お父さんわずらってた心臓じゃね?
だから、指輪を渡されるなんて今生の別れみたいっていうピダムの顔を、
見ていられなくて手を離したと思うんだよね。
だって本当に、これが最後になっちゃうかもしれないんだから……。
それがすっかり裏目に出るとは、まこと運命の哀しさよ。
それと、ここぞとばかりに天意を後押しする、チュンチュの策略。
そのうえ、ヨムジョンの最後の大芝居。
冷静なピダムだったら、ヨムジョンの芝居くらいは疑ってかかれると思うけどね、
ムンノが死んだと同じ吹き矢で狙われ、動揺。
アルチョンの侍衛府に間者がいるわけない、みたいな変な思い込みと、
チュンチュの捨て台詞も相まって、判断力がなくなっちゃってるよ……。
チュンチュに、昔のお前の方が怖かった、などと言われ、
トンマンのために一働き(謀殺)していこうなどと思わなかったら、
こんな結果にならずにすんだのに。
言われたとおり、一刻もはやく、ソラボルを離れていればよかったのに……。
チュンチュのバカー!
彼の恐ろしさは、情に流されぬところ。
ピダムのことはかわいそうだな、と思わなくもないけれど、
結局大業の邪魔になると思えば、即排除。
情だけで動く人間に、歴史は居場所を与えてくれぬとさ。
至極名言で納得です。
ピダムのことなど怖くない、というのはちょっとはったりかな?と思ったけど、
さすがに先を見ているチュンチュは、恋心だけで動くピダムのことは見切ったようですね。
その恋心にひとしずくでも疑心が混じれば、ピダムは壊れると。
俺よりユシンが好きなんだろ!とかジェラシってるうちはまだいいんですよ。
ただ、いったん、すごく信じてもらって幸せになってるでしょ。
そこに疑惑が潜り込むのがあぶない。
チュンチュ、ほんとに成長したなぁ。
ピダムさえ、あんなことしなかったら、ミシル勢力一掃のチャンスなのに。
チュンチュを狙った矢ではないと知っていながら、
「暗殺未遂だ」といいたてるトンマン。
ミシルも昔から、名分だけはないがしろにせず、きっちり守ってましたが、
そうすることで中立派を取り込み、正義派の奴らを黙らせ、世論を味方につけていたのね。
あああああああ、それにしてもピダムがかわいそすぎる。
あ!私、今わかったよ!
なぜ、今回、ピダムとトンマンの心が通じ合っているように感じたのか。
それは最初の方のあのシーンのせいだと思う。
人を得ることは本当に難しい。
人を捨てることは、もっと難しい。
絶対、簡単にあきらめたりしない!
そう言ったトンマンが、あの郎徒時代のトンマンと重なって見えたんだよね……。
今や女王となって、難しい表情やきょろきょろと不安そうに動く瞳ばかりだったトンマンが、
久々に昔の表情に戻ったような気がしたんだ。
あの、足手まといの部下を斬り殺していたアルチョンを止めた時みたいだった。
アルチョンが、部下に自分を切らせるのを止めた時みたいだったよね。
ユシンを捨てまい、とがんばった時は、ユシンへの愛が全面に出てたような気がしたの。
これは私が、ユシンとトンマンの愛を応援していたからかもしれないけど。
でも、今回ピダムを捨てまいとしたのは、
ピダム個人への愛というよりは、トンマンの中の政治信条というか、
人としてのマイルールみたいなものに由来していたように感じた。
そういう初期のトンマンを彷彿とさせるすがすがしさが、
ピダムを大事にしたい、というトンマンの愛に説得力を与えたように思います。
私にとっては、ということだけどさ。
女として自分を扱ってくれるピダムが好きだ、とか言ってるトンマンは、
ちょっと女臭い、生々しい感じがして、あんまり好きじゃなかったのかな。
そういう女としての愛はユシンとの恋に昇華されて封印されてればいいと思う。
ピダムとの愛は、もっと大きな、慈しみとか、安らぎを求め合う愛、だといいな。
と、思ったのにー!
ピダムはチュンチュやヨムジョンの思惑通り、暗黒サイドに堕ちてゆきそうな雰囲気です。
長いこと封印してきた黒ピダムを解放した途端、これだ!
ピダマー!トンマンを信じてー!
トンマンがあんたを信じたことに応えてあげてー!
まさか、あの日蝕事件のことがトラウマになってんのかしら。
あの時は、自分もまんまとだまされたものね……。
黒ピダムの暴れっぷりが本当に久々でかっこよかったわ!
あの汚いお洋服、ちゃんと捨てずにとってあったのね。
その乱闘シーンがミシル璽主のテーマで彩られるのも最高よね。
あのガラスの器を叩きまくってたお母さんの姿が目に浮かぶ。
気取った上大等より、こっちがピダムらしい。
ヨムジョンをいたぶり、さあ、殺してやろうという喜びに浸るピダム。
ところが吹き矢に狙われて、刺客の顔を見たら侍衛府のやつでさ、
そこからのピダムの表情がまた変化していくんですよ~。
まさか……まさかね……。
そんなわけねーんだよ。
でも、じゃあ、なんであんなこと……。
俺の思い過ごしだよな?
ね、この不安げな表情。
トンマンのことを思い浮かべながら、不安を打ち消せないでいるピダム。
嘘だと言ってくれ、と懇願するような顔。
そして焦燥に駆られ、怒りを爆発させるの。
偽りの告白をした後、自害した刺客を見下ろして唖然とするピダム。
トンマンを信じることができずに、愛が憎悪に変わる……。
獣のような咆吼から、ピダムの孤独と哀しみ、怒り、様々な感情が観るものに伝わります。
もうピダムが哀れで仕方がない……。
そんなはずはない、そんなはずはない、と思う時、ピダムはいつも無意識に首をふりますね。
子どもがイヤイヤをする時のように、ゆらゆらと首が揺れてしまうの。
本当に子どものようなピダムが、なぜこんなに人を信じられなくなったのか……。
ムンノのせいでしょ……。
このまま、みんな不幸になっちゃうのかしら……。
あと残すところ2話。
ここにきて、やっとふたりの愛に合点がいった私を置いて、物語は終わってゆくのね……。
最後まで納得できないよりマシなんだけど……。
つらすぎるだろー!
ピダムは、この文書が自分の勢力によって用意されたものだと即座に理解した。
上大等ピダムがこの神国の王となるという言葉。
噂を聞いた民の間には、動揺が走る。
チュンチュは、この出来事を王への不敬罪だと捉え、
必ず犯人を捕まえよ、と厳命。軍を率いて現地へ向かった。
ユシンは、トンマンに進言しに行く。
「ピダムはこの件には無関係です!」
あくまでピダムを信じ、声を荒げるトンマンに、ユシンは冷静に答える。
「だからこそ、問題なのです。ピダムは勢力を制御できていない」
「ピダムを捨てろというのですか!」
トンマンは、厳しく言った。
「善悪や状況などは私にも判断できます。
捨てろとか、決断を下せとか、言うのは簡単です。
人を得ることは、国を得るより困難なことです。
しかし、人を得るより困難なことは、人を捨てること」
アルチョンも、ユシンも、トンマンの気持ちが痛いほどわかる。
「わかっております、陛下。そのお心で陛下は私をお救いになった」
「配下の扱いを今後も変えるつもりはありません。
簡単にあきらめたり、捨てたりしない。なにひとつ、誰ひとり」
トンマンの決意は固い。
ピダムは貴族たちを叱責するが、彼らも黙ってはおれない。
「皆がなぜピダム公に仕えてきたと思っているのですか?
信頼?忠誠?それとも恋心ですか?」
「ヨムジョン!死にたいのか」
皆は、この機会にトンマンを廃位させ、王となるべきだと、ピダムをたきつける。
流れ着いた船を造ったものが必ずいるはずだ。
船大工の線から、犯人を探り出そうというチュンチュの思惑は正しい。
ヨムジョンは大慌てで、建造にかかわったものたちの暗殺を命じる。
ピダムは、トンマンに会うために私室に赴いた。
「お前に謀反の心がないことはわかっている。
しかし、お前の勢力はどうする?彼らは私の死後を恐れているのだ。
つまり、後継者の問題だ。彼らの答えはお前だけだ。
お前が切り捨てなければ……」
そう言いかけて、トンマンは急に胸を押さえて激しく息を継いだ。
「陛下!どうなさいました、すぐに医官を」
「大丈夫、大丈夫だ……」
ただ無理がたたっただけだというトンマンなのだが……。
チュンチュは船の建造にかかわったものたちを探り当てるが、
すでに全員が殺された後だった。
しかし、頭領のユチョクが逃れたことが判明。
街中で、ユチョクを保護しかけたチュンチュたちだったが、
突然飛んできた矢に射貫かれて、彼は死んでしまう。
そして、流れ矢にあたったチュンチュも負傷してしまった。
おそらく黒幕はヨムジョンだろうと看破するチュンチュ。
「私の忍耐も限界だ。矢はそなたを狙っていたか?」
「いいえ、ユチョクの口を封じるためでしょう」
「いいや、違う。お前を、狙ったのだ」
断固たるトンマンの口調に、さすがのチュンチュも震えた。
トンマンは、即座に便殿会議を招集。
密かにピダムには欠席させ、後で話を聞きにくるよう、伝えた。
チュンチュの負傷を事故と言う貴族らに、決然と立ち向かうトンマン。
「事故などではない!この事件の黒幕は必ず明らかにする!」
チュンチュは天意が動くのを感じた。
天は、ピダムとトンマンに何かを促している。
チュンチュはその運命の後押しをするべく、ピダムに会いに行った。
「私たちは、昔のように話してみようか?
陛下のご崩御の後、都を離れるって?無理だな」
「何をおっしゃっているかわかりません、チュンチュ公」
「お前の母は、私の母を殺した。その息子が今度は私を殺そうとしている。
だが、私も黙っていないぞ」
「本当になんのことだか……」
「私には秘密があるんだ。教えてやろうか?
私は体が少し弱いから、愚鈍だとかのろまだとか思われている。
でも私は、ささいなことまで何ひとつ放置しない。
たとえば、テナムボがなぜ、行方不明になったか……。
楽しかったですよ、上大等、これで失礼します」
チュンチュが席を立った時、ピダムの態度は一変した。
「お前!……お前、成長したな。
昔は俺を怖がってよく震えてたのに。そうだろ?」
「ああ、昔のお前は怖かった。でも今は違う」
「なぜだ?」
「昔のお前は予測不能だった。恐れは無知からくるものだ。
だが今は、すべてがよく見える。
自分の勢力が抑えられず、恋心のせいで先が見えていない。
本当に陛下が、お前と心が通じ合っていると思うか?」
チュンチュは舌打ちをした。
「昔のお前は、本当に怖かった」
チュンチュは、心の中でピダムに詫びていた。
(すまない、ピダム。お前が無関係なのはわかっている。
陛下への恋心も本物だろう。だが、お前とその勢力は大業の前には邪魔なのだ。
お前には悪いが、歴史は情で動くものに、その場所を与えない……)
ピダムは、チュンチュの言葉を追い払うように、頭を振ってトンマンに会いに行った。
「お前が無関係なのは知っている」
「陛下……」
「しかしお前は勢力の把握に失敗した」
「そうです。もうお手上げです。綿密な調査で詳細を明らかにし、
国法に従って処罰を」
「それではお前にも被害が及ぶ。責任は免れぬ」
「構いません。そうなさるべきです。陛下、覚悟はできています」
寂しげにほほえむピダム。
「私が!覚悟ができていない」
「陛下……」
トンマンは、ピダムに指輪を差し出した。
自分と同じ意匠の金の指輪。
「私たちは、同じものを持っていなかったな」
そっと手を取り、ピダムに握らせる。
「陛下、なぜこんなことを。まるでお別れのようです」
トンマンは、それには答えず、命令した。
「推火郡の山城を建てる責任者に任命する。すぐにいけ。
そして私がソラボルの問題を片付ける。その後、呼び戻そう」
トンマンは、そっとピダムに指輪を握らせる。
「お前がソラボルにいては、きっと巻き込まれる。私がすべて処理する。
必ず解決する。世論が収まれば、すぐにお前を呼び戻せる」
ピダムの脳裏に、チュンチュの言葉がこだまする。
お前と陛下が本当に心通じ合っていると思うか?
「私を信じられるか?」
トンマンがピダムを見つめる。
「陛下、もちろんです。信じます」
見つめ返すピダムの目は潤んでいる。
「では支度をして発て」
ピダムは、トンマンの手を握り返し、ぐっと引き寄せた。
互いに、しばしの別れを思い、悲しくほほえむふたり。
トンマンはふと目を伏せて、ピダムの手から、そっと手を引き抜いた。
「早くゆきなさい」
ピダムは立ち去りながら、心の中で、自分に言い聞かせている。
(そんなはずはない……そんなはずは……)
ヨムジョンは、貴族たちと最後の決定を下していた。
徹底的な調査をするということは、すなわち、王がミシル派の粛正を決意したということだ。
このまま手をこまねいていては、自分たちの命が危うい。
こうなれば、政変しかない。
しかしピダムが、こちら側につくだろうか?
可能性は限りなく低い。ピダムがいなければ、名分のない政変など、誰の支持も得られない。
「私に任せてください」
ヨムジョンはにやりと笑った。
一方ピダムは、自分だけがソラボルを離れることを申し訳なく思っていた。
この状況は、自分が招いたことでもあるのに。
チュンチュの言葉で、昔の自分を思い出したピダムは、
行きがけの駄賃に、言うことをきかない奴らを皆殺しにして行こうと考えた。
ユシンは、ピダムの勢力を逮捕することを提案。
トンマンは、それを許可した。
兵部の動きを察知したピダムの勢力は、即座にソラボルを離れることにした。
ピダムはいまだどこにいるのかすら、わからないが、
ヨムジョンは責任を持ってピダムを連れて行くと約束するしかない。
私兵の動きから、政変を予感するトンマン。
ピダムのことが、気がかりだ……。
ピダムは言われた通り、旅だったのではなかった。
ヨムジョンの部隊を見つけ、手下を次々に殺してゆくピダムは、
昔の服を身につけて、慈悲のかけらもない、残忍な殺し屋そのものだ。
「もっと早く、お前を殺しておくべきだった」
返り血を浴びた顔でニヤニヤ笑いながら、ヨムジョンに刀を突きつけるピダム。
ヨムジョンは、笑った。
「やはり腕は落ちていないな。お前は鬼、剣の鬼だ、ははははは!」
「前から知りたかったんだよな、首が落ちても笑えるもんかどうか」
ヨムジョンに襲いかかるピダムに向かって、吹き矢が飛んできた。
とっさによけたピダムは、自分を狙った覆面の男を取り押さえ、顔を見る。
それは以前、トンマンの居室の前で自分を拒否した侍衛府の男だった。
「誰の命令だ!言え!」
嫌な予感がする。
「誰だ!早く言え!」
トンマンの言葉が、別の意味を持って聞こえてくる。
何かを振り払うように、頭を振る。
「言え……言え!この野郎!」
「神国の敵を刺殺しろ、神国の敵を刺殺しろ!女王陛下万歳!」
男はそう叫んで、自らピダムの刀で果てた。
信じられぬ思いでイヤイヤと首を振るピダムの横で、
ヨムジョンがニヤニヤと笑っているが、ピダムの目には何も映らない。
「あああぁぁぁぁぁ!」
雄叫びを上げたピダムの目は、ギラギラと光っていた。
(つづく)
ピ、ピダマァァァァァァァ!(´Д⊂ヽ・゜・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
なんかよくわかんないですけど、あまりのショックに人生初の顔文字を使いました。
世の中の人々が、ラインだかなんだかでスタンプだかなんだか使ってるご時世に、
人生初顔文字。
今後、当ブログで顔文字氾濫したらすみません、
全部善徳女王第60話のせいですから。
それっほどショックだったの、今回。
まずねー、トンマンの男まえっぷりに驚きましたね。
ピダムを信じて揺るがない、その態度。
か、かっこよすぎる。
ま、ピダムのまごころってより、ピダムの恋心を信じてるんだろうけど。
ここにきて、やっとユシンとピダムが同格になった感があり、
わたくしも感無量です。
おっと、ずっとユシン贔屓だと思われてたかもしれませんが、
ピダムのことだって好きだったんですよ!
報われぬ恋に身をやつして、なんとかわいい男だろうと思ってましたのよ。
ただ、トンマンの方がどうしてもユシンに肩入れしているように見えて、
ついついユシンとトンマンの深い愛にばがり目が行っていたんです。
ところが!お前はソラボルにいたら巻き込まれちゃうから、遠くにおゆき、
後は私がなんとか収めて、ほとぼりが冷めたら呼んであげるから……なんて言われちゃって!
女子か!お前はじょしか!ピダム!
そんなへたれが仏と同じ名を持つなど、片腹痛いわ!
と、まあ、その辺のピダムの女々しさとトンマンの男らしさについては置いといてですね、
トンマンとピダム、ふたりの思い。
お互いを求め合う心が初めて通じ合ったような気がして、けっこう感動しました。
これまでのピダム一方通行ではなく、トンマンからの素直な愛情が感じられたんですよ。
私を信じられるか?と問う。男前すぎる……。
初めて顔を合わせた時は、もちろん互いにそんな感情はなかったはずですが、
その後、ピダムはトンマンに惹かれていきましたね。
初めて自分を受け入れてくれた人物として、彼女を愛します。
王女の位を奪還するあたりでは、ピダムはトンマンに魅せられ、
トンマンはピダムに、自分の失った自由と無邪気さを見いだし、好ましく思った。
その後、ピダムはトンマンに恋心を寄せますが、トンマンはユシンを愛し続けた。
ピダムの献身と恋心は、トンマンらに利用され尽くしたが、
彼はトンマンへの恋心を捨てることはなかった。
トンマンは女王となり、昔と変わらぬピダムの心に安らぎを見いだしますが、
すでにその身は人であって人にあらず。
彼女は王となり、女を捨て、名を捨てた。
いつまでもかたくなに、ピダムの恋心を拒んだ。
そんなながーい歴史を経て、大願成就ですよ!
別にね、同じものをもってなかったね、といって指輪を渡したから、
そう感じたわけじゃないの。
なんかもっとその前から、ふたりの間の糸がつながった感があったんだよね~。
なんでだろ?
だからかな、うっかりしてたの。
うっかりして、前回59話の大事シーンを忘れかけてたの。
そのせいで、トンマンから先に離した手に、違和感を感じるピダムを見て、
「またまた~、そんなちょっとしたことで動揺しちゃって~」とか思っちゃったのね。
ごめんねぇぇぁぁぁ、ピダマァァァァァァァ!
そーだよ、そーだよ、あのそっと抜かれた手は、
遠い昔のムンノの手を思い出させてしまうものだったのさ!
愛していたのに、信じていたのに、自分を丸ごと忌避される悲しさ、寂しさ、
ひとりぼっちの空っぽの心……。
トンマンはさ、自分の体が悪くなってるとわかってるでしょ?
たぶんチヌン大帝もそうっぽかったし、お父さんわずらってた心臓じゃね?
だから、指輪を渡されるなんて今生の別れみたいっていうピダムの顔を、
見ていられなくて手を離したと思うんだよね。
だって本当に、これが最後になっちゃうかもしれないんだから……。
それがすっかり裏目に出るとは、まこと運命の哀しさよ。
それと、ここぞとばかりに天意を後押しする、チュンチュの策略。
そのうえ、ヨムジョンの最後の大芝居。
冷静なピダムだったら、ヨムジョンの芝居くらいは疑ってかかれると思うけどね、
ムンノが死んだと同じ吹き矢で狙われ、動揺。
アルチョンの侍衛府に間者がいるわけない、みたいな変な思い込みと、
チュンチュの捨て台詞も相まって、判断力がなくなっちゃってるよ……。
チュンチュに、昔のお前の方が怖かった、などと言われ、
トンマンのために一働き(謀殺)していこうなどと思わなかったら、
こんな結果にならずにすんだのに。
言われたとおり、一刻もはやく、ソラボルを離れていればよかったのに……。
チュンチュのバカー!
彼の恐ろしさは、情に流されぬところ。
ピダムのことはかわいそうだな、と思わなくもないけれど、
結局大業の邪魔になると思えば、即排除。
情だけで動く人間に、歴史は居場所を与えてくれぬとさ。
至極名言で納得です。
ピダムのことなど怖くない、というのはちょっとはったりかな?と思ったけど、
さすがに先を見ているチュンチュは、恋心だけで動くピダムのことは見切ったようですね。
その恋心にひとしずくでも疑心が混じれば、ピダムは壊れると。
俺よりユシンが好きなんだろ!とかジェラシってるうちはまだいいんですよ。
ただ、いったん、すごく信じてもらって幸せになってるでしょ。
そこに疑惑が潜り込むのがあぶない。
チュンチュ、ほんとに成長したなぁ。
ピダムさえ、あんなことしなかったら、ミシル勢力一掃のチャンスなのに。
チュンチュを狙った矢ではないと知っていながら、
「暗殺未遂だ」といいたてるトンマン。
ミシルも昔から、名分だけはないがしろにせず、きっちり守ってましたが、
そうすることで中立派を取り込み、正義派の奴らを黙らせ、世論を味方につけていたのね。
あああああああ、それにしてもピダムがかわいそすぎる。
あ!私、今わかったよ!
なぜ、今回、ピダムとトンマンの心が通じ合っているように感じたのか。
それは最初の方のあのシーンのせいだと思う。
人を得ることは本当に難しい。
人を捨てることは、もっと難しい。
絶対、簡単にあきらめたりしない!
そう言ったトンマンが、あの郎徒時代のトンマンと重なって見えたんだよね……。
今や女王となって、難しい表情やきょろきょろと不安そうに動く瞳ばかりだったトンマンが、
久々に昔の表情に戻ったような気がしたんだ。
あの、足手まといの部下を斬り殺していたアルチョンを止めた時みたいだった。
アルチョンが、部下に自分を切らせるのを止めた時みたいだったよね。
ユシンを捨てまい、とがんばった時は、ユシンへの愛が全面に出てたような気がしたの。
これは私が、ユシンとトンマンの愛を応援していたからかもしれないけど。
でも、今回ピダムを捨てまいとしたのは、
ピダム個人への愛というよりは、トンマンの中の政治信条というか、
人としてのマイルールみたいなものに由来していたように感じた。
そういう初期のトンマンを彷彿とさせるすがすがしさが、
ピダムを大事にしたい、というトンマンの愛に説得力を与えたように思います。
私にとっては、ということだけどさ。
女として自分を扱ってくれるピダムが好きだ、とか言ってるトンマンは、
ちょっと女臭い、生々しい感じがして、あんまり好きじゃなかったのかな。
そういう女としての愛はユシンとの恋に昇華されて封印されてればいいと思う。
ピダムとの愛は、もっと大きな、慈しみとか、安らぎを求め合う愛、だといいな。
と、思ったのにー!
ピダムはチュンチュやヨムジョンの思惑通り、暗黒サイドに堕ちてゆきそうな雰囲気です。
長いこと封印してきた黒ピダムを解放した途端、これだ!
ピダマー!トンマンを信じてー!
トンマンがあんたを信じたことに応えてあげてー!
まさか、あの日蝕事件のことがトラウマになってんのかしら。
あの時は、自分もまんまとだまされたものね……。
黒ピダムの暴れっぷりが本当に久々でかっこよかったわ!
あの汚いお洋服、ちゃんと捨てずにとってあったのね。
その乱闘シーンがミシル璽主のテーマで彩られるのも最高よね。
あのガラスの器を叩きまくってたお母さんの姿が目に浮かぶ。
気取った上大等より、こっちがピダムらしい。
ヨムジョンをいたぶり、さあ、殺してやろうという喜びに浸るピダム。
ところが吹き矢に狙われて、刺客の顔を見たら侍衛府のやつでさ、
そこからのピダムの表情がまた変化していくんですよ~。
まさか……まさかね……。
そんなわけねーんだよ。
でも、じゃあ、なんであんなこと……。
俺の思い過ごしだよな?
ね、この不安げな表情。
トンマンのことを思い浮かべながら、不安を打ち消せないでいるピダム。
嘘だと言ってくれ、と懇願するような顔。
そして焦燥に駆られ、怒りを爆発させるの。
偽りの告白をした後、自害した刺客を見下ろして唖然とするピダム。
トンマンを信じることができずに、愛が憎悪に変わる……。
獣のような咆吼から、ピダムの孤独と哀しみ、怒り、様々な感情が観るものに伝わります。
もうピダムが哀れで仕方がない……。
そんなはずはない、そんなはずはない、と思う時、ピダムはいつも無意識に首をふりますね。
子どもがイヤイヤをする時のように、ゆらゆらと首が揺れてしまうの。
本当に子どものようなピダムが、なぜこんなに人を信じられなくなったのか……。
ムンノのせいでしょ……。
このまま、みんな不幸になっちゃうのかしら……。
あと残すところ2話。
ここにきて、やっとふたりの愛に合点がいった私を置いて、物語は終わってゆくのね……。
最後まで納得できないよりマシなんだけど……。
つらすぎるだろー!
>_<
ヨムジョン悪がしこ過ぎるー!
>_<
ピダムのウィークポイントを
ピンポイントでついたなー!
>_<
可哀想で可哀想で( ; _ ; )
今更ながらにムンノが恨めしいです…
これ以上、ピダムを傷つけないでー!
>_<
ビジュアル的には、カッコ良かったです(*´艸`*)←
確かにチュンチュのいう通り、昔のピダムは怖くて、
とがってて、かっこよかったも~ん。
あらためてこの回おさらいして、
チュンチュの成長とかっこよさにくらっときました。
関係ないけど、ユ・スンホくんの出てるドラマを観たくなりました。
善徳女王、本当に好きなドラマなので、ブログを楽しんでいただけて嬉しいです。
ブログを書いていたのはずいぶん前ですが、今でも、ピダム、トンマナ、ユシンのことを考えると胸の奥が熱くなりますね……
ピダムの人物造形なんかは途中で大きく変わっていったような気もするし、
最後まで自由で子どものような心(純真さと残酷さ)をあわせもった人として描かれていたような気もするし、いろいろ感慨深いです。
初登場で鳥食ってたピダムがやっぱり一番カワイイかも。
最後までドラマ楽しめましたか?
もしこのコメント届いてたらうれしいです。