とにかく急激にイ・ジュンギくんが観たくなり、
衝動的に視聴いたしました。
《あらすじ》
妻と娘を愛し、家族を守り、
マンションのローンを堅実に返済してきたフツーのサラリーマン、チャン・ガピル。
娘が受けた暴行事件をさかいに、彼の平凡でしあわせな生活は音を立てて崩れた。
暴行した男子生徒テウクは、VIPの息子で将来有望なボクシングの選手。
権力に負け、娘の名誉と心を守ってやれなかったガピルは、
一念発起してとある男子生徒に弟子入りすることにした。
ケンカ無敵のスンソク。
ふたりの奇妙な師弟関係が始まった。
娘の仇を討ってやりたい、娘を守れる父でありたい。
果たしてガピルは、幸福な日々を取り戻すことができるのか?!
こんな感じです~。
とにかくイ・ジュンギ演じるスンソクがいい。
そしてイ・ムンシク演じるガピル(チャンガ)もナイスです。
ただ……映画としてはちょっと……どうかな、と。
愛すべき部分はたくさんあった映画ですので、以下ネタバレしつつ感想です。
代表的な愛すべきシーンがこれです。愛さずにはいられない。
とにかく前半ダルい。
特訓が始まるまでダルいし、
そのうえ特訓が始まってからもダルい。
え~、この感じで最後までいっちゃうんじゃないでしょうね~と、
ちょっと飽きてきた頃、ばちーん!と目が覚める事件が起こります。
なんだかんだで一緒にがんばってきたチャンガとスンソクの間に、
亀裂が生じるんですね。
チャンガは、自分の特訓や勝負について、学生たちが賭をしていることを知ってしまいます。
必死でやってきたのに、みんなも応援してくれてると思ってたのに、
俺のことをバカにしてたのか!賭の対象にして、かげで笑ってたのか!と傷つくわけ。
でも、スンソクは言うの。
「俺たちが何をしていようが関係ない」って。
だってチャンガの目的は何?
強くなって、テウクを娘と同じ目にあわせてやりたいわけでしょ?
ちっぽけなお前の自尊心が傷ついたってか?
じゃあもうやめるのか?
何のためにお前は特訓を受けているんだよ?
スンソク、クールな男なんで、ここまで言いませんよ。
「俺たちが何をしていようが関係ない」
しか言わないんだけど、心の内はそういうことなんだろうな、と思っただけ。
しかも、この時のみんなの煮え切らない態度のわけが後からわかるという……。
後半クライマックスで、スンソク始め学生たちの隠れた応援が心を打ちます。
じ~んと来たなぁ!
だから、物語としてはすごくいいと思うの。
前半のぬるさが、後半の盛り上がりをより盛り上げてくれる。
チャンガがバスと最後の勝負をするシーンはとっても長いんですけど、
これまでの積み重ねがあるから、結果がわかっていても、ドキドキしながら観ていられるんです。
前半の部分の展開がぬるいのは、そういう仕掛けなんだから、
せめてテンポをあげてほしかった。
コミカルな部分もあって、クスッと笑えたり、
チャンガへの親近感が深まったり、エピソードはいいので、
そこをもっと上手にみせてほしかったなーと思います。
スンソクとチャンガは、師匠スンソク弟子チャンガ、という上下関係で特訓していたのですが、
この事件がきっかけで、
父チャンガ息子スンソクという関係性が出来上がります。
この関係性は、彼らの裏の関係になるのね。
表層的な師弟関係の裏に、もっと深い関係性が隠れて立ち上がり、
物語が厚みを増してきます。
顔の傷はナイフで切られたもの。悪夢の中の犯人の赤い目。
クールでかっこよくて、「人に雇われる生活なんてイヤだ」と若者らしくとんがったスンソク。
でも、彼が抱えている弱さ、優しさが一気に見えてくるの。
もう、ここからのスンソクがいとおしくて仕方がない。
チャンガが見せる父親の表情が素晴らしい。
ラストの「ダディ!」に素直に感激できる要因だと思います。
毎日毎日娘さんの病室へでかけ、お父さんのがんばってる写真と、
体重・体脂肪率を伝え続けたダンスが超うまい男の子。
きっと心の傷を抱えた娘さんは、男子に会うの最初はイヤだったと思うのね。
それが、最後はにっこりして写真を受け取るシーンがあって、すごく癒やされた。私が。
「ありがと」「えへっ」みたいな。
これ、娘さんがまったき暴力を受けた、という設定で助かってるよね。
あのままレイプされてたら、もう陰惨な事件で、
こんな爽やかな終わり方にはどうしてもならないんだけど、
まだ、殴られただけですんだ、ということで観る方が少し救われている。
それでもキツいけど、あの写真を受け取るシーンを見せてくれて、本当にホッとしました。
もしもお父さんが、ただ負けて帰ってきたとしても、
もう、奥さんや娘さんの心は癒やされてる。
もし、負けたままお父さんが泣いて帰ってきても、
これからは、奥さんと娘さんが、お父さんを再生させてあげられる。
そういう風に感じました。
どんだけがんばっても、中年のフツーのおっさんが
高校生ボクシングチャンピオンにかっこよく勝てるわけがない。
殴られまくる最後の試合はリアルだったけど、
ラストは映画的に爽快感を感じさせてくれて嬉しかった。
そうだよ、そうだよ、映画だもん、お話しだもん。
最後はこうでなくちゃ。
ぼろぼろだけど、いい顔になったよね。
チャンガもかわったし、スンソクもかわった。
ふたりの再生の物語がとてもよくて、こうして感想を書いてみると、
なかなかいい映画だったなーと思いました。
編集さえもうちょっとがんばってくれたら、お薦めの映画になったと思いますが、
やっぱちょっと惜しかった気がする。
でも必要な「間」だったんだ、って気もするし、難しいなぁ。
日本版観てみたいけど、お父さん役が堤真一さんでしょ?
わたしすごく好きな俳優さんだけど、この役にはかっこよすぎるね。
チャンガを演じたイ・ムンシクさんが最高だった。
あのおなか、あそこまでしぼったんですよ?
こういうリアルが映画には必要。
ラ・サール石井さんなんかが、イメージとしてはいいんじゃないですかね。
何度もいいますが、ストーリーはとってもいいので、
小説版を読んでもいいなーと思います。
注※韓国語版しかなかった……。金成一紀 著 ちゃんと日本語版があります。
図書館でわたしが探せなかっただけ……。勘違い情報ミアネヨ。
ちなみに原作は「フライ ダディ フライ」
韓国版映画は、なぜフライをひとつ取ったタイトルにしたのかな?
エンドロールのオマケ映像、キレキレダンスはよかった。
あのダンスもうちょっと観たいな、と思っていたので、満足でした。
オマケらしいオマケで、こういうの好きですよ。
またわたしの大好きな役者さん(イ・ジェヨン)が悪い教頭先生役だった。
あの人こんなんばっかじゃない……。
でも好き。
さ、ダラダラ書きましたけど、家族の笑顔でお別れしましょうね。
アンニョン!お幸せに!
衝動的に視聴いたしました。
《あらすじ》
妻と娘を愛し、家族を守り、
マンションのローンを堅実に返済してきたフツーのサラリーマン、チャン・ガピル。
娘が受けた暴行事件をさかいに、彼の平凡でしあわせな生活は音を立てて崩れた。
暴行した男子生徒テウクは、VIPの息子で将来有望なボクシングの選手。
権力に負け、娘の名誉と心を守ってやれなかったガピルは、
一念発起してとある男子生徒に弟子入りすることにした。
ケンカ無敵のスンソク。
ふたりの奇妙な師弟関係が始まった。
娘の仇を討ってやりたい、娘を守れる父でありたい。
果たしてガピルは、幸福な日々を取り戻すことができるのか?!
こんな感じです~。
とにかくイ・ジュンギ演じるスンソクがいい。
そしてイ・ムンシク演じるガピル(チャンガ)もナイスです。
ただ……映画としてはちょっと……どうかな、と。
愛すべき部分はたくさんあった映画ですので、以下ネタバレしつつ感想です。
代表的な愛すべきシーンがこれです。愛さずにはいられない。
とにかく前半ダルい。
特訓が始まるまでダルいし、
そのうえ特訓が始まってからもダルい。
え~、この感じで最後までいっちゃうんじゃないでしょうね~と、
ちょっと飽きてきた頃、ばちーん!と目が覚める事件が起こります。
なんだかんだで一緒にがんばってきたチャンガとスンソクの間に、
亀裂が生じるんですね。
チャンガは、自分の特訓や勝負について、学生たちが賭をしていることを知ってしまいます。
必死でやってきたのに、みんなも応援してくれてると思ってたのに、
俺のことをバカにしてたのか!賭の対象にして、かげで笑ってたのか!と傷つくわけ。
でも、スンソクは言うの。
「俺たちが何をしていようが関係ない」って。
だってチャンガの目的は何?
強くなって、テウクを娘と同じ目にあわせてやりたいわけでしょ?
ちっぽけなお前の自尊心が傷ついたってか?
じゃあもうやめるのか?
何のためにお前は特訓を受けているんだよ?
スンソク、クールな男なんで、ここまで言いませんよ。
「俺たちが何をしていようが関係ない」
しか言わないんだけど、心の内はそういうことなんだろうな、と思っただけ。
しかも、この時のみんなの煮え切らない態度のわけが後からわかるという……。
後半クライマックスで、スンソク始め学生たちの隠れた応援が心を打ちます。
じ~んと来たなぁ!
だから、物語としてはすごくいいと思うの。
前半のぬるさが、後半の盛り上がりをより盛り上げてくれる。
チャンガがバスと最後の勝負をするシーンはとっても長いんですけど、
これまでの積み重ねがあるから、結果がわかっていても、ドキドキしながら観ていられるんです。
前半の部分の展開がぬるいのは、そういう仕掛けなんだから、
せめてテンポをあげてほしかった。
コミカルな部分もあって、クスッと笑えたり、
チャンガへの親近感が深まったり、エピソードはいいので、
そこをもっと上手にみせてほしかったなーと思います。
スンソクとチャンガは、師匠スンソク弟子チャンガ、という上下関係で特訓していたのですが、
この事件がきっかけで、
父チャンガ息子スンソクという関係性が出来上がります。
この関係性は、彼らの裏の関係になるのね。
表層的な師弟関係の裏に、もっと深い関係性が隠れて立ち上がり、
物語が厚みを増してきます。
顔の傷はナイフで切られたもの。悪夢の中の犯人の赤い目。
クールでかっこよくて、「人に雇われる生活なんてイヤだ」と若者らしくとんがったスンソク。
でも、彼が抱えている弱さ、優しさが一気に見えてくるの。
もう、ここからのスンソクがいとおしくて仕方がない。
チャンガが見せる父親の表情が素晴らしい。
ラストの「ダディ!」に素直に感激できる要因だと思います。
毎日毎日娘さんの病室へでかけ、お父さんのがんばってる写真と、
体重・体脂肪率を伝え続けたダンスが超うまい男の子。
きっと心の傷を抱えた娘さんは、男子に会うの最初はイヤだったと思うのね。
それが、最後はにっこりして写真を受け取るシーンがあって、すごく癒やされた。私が。
「ありがと」「えへっ」みたいな。
これ、娘さんがまったき暴力を受けた、という設定で助かってるよね。
あのままレイプされてたら、もう陰惨な事件で、
こんな爽やかな終わり方にはどうしてもならないんだけど、
まだ、殴られただけですんだ、ということで観る方が少し救われている。
それでもキツいけど、あの写真を受け取るシーンを見せてくれて、本当にホッとしました。
もしもお父さんが、ただ負けて帰ってきたとしても、
もう、奥さんや娘さんの心は癒やされてる。
もし、負けたままお父さんが泣いて帰ってきても、
これからは、奥さんと娘さんが、お父さんを再生させてあげられる。
そういう風に感じました。
どんだけがんばっても、中年のフツーのおっさんが
高校生ボクシングチャンピオンにかっこよく勝てるわけがない。
殴られまくる最後の試合はリアルだったけど、
ラストは映画的に爽快感を感じさせてくれて嬉しかった。
そうだよ、そうだよ、映画だもん、お話しだもん。
最後はこうでなくちゃ。
ぼろぼろだけど、いい顔になったよね。
チャンガもかわったし、スンソクもかわった。
ふたりの再生の物語がとてもよくて、こうして感想を書いてみると、
なかなかいい映画だったなーと思いました。
編集さえもうちょっとがんばってくれたら、お薦めの映画になったと思いますが、
やっぱちょっと惜しかった気がする。
でも必要な「間」だったんだ、って気もするし、難しいなぁ。
日本版観てみたいけど、お父さん役が堤真一さんでしょ?
わたしすごく好きな俳優さんだけど、この役にはかっこよすぎるね。
チャンガを演じたイ・ムンシクさんが最高だった。
あのおなか、あそこまでしぼったんですよ?
こういうリアルが映画には必要。
ラ・サール石井さんなんかが、イメージとしてはいいんじゃないですかね。
何度もいいますが、ストーリーはとってもいいので、
小説版を読んでもいいなーと思います。
図書館でわたしが探せなかっただけ……。勘違い情報ミアネヨ。
ちなみに原作は「フライ ダディ フライ」
韓国版映画は、なぜフライをひとつ取ったタイトルにしたのかな?
エンドロールのオマケ映像、キレキレダンスはよかった。
あのダンスもうちょっと観たいな、と思っていたので、満足でした。
オマケらしいオマケで、こういうの好きですよ。
またわたしの大好きな役者さん(イ・ジェヨン)が悪い教頭先生役だった。
あの人こんなんばっかじゃない……。
でも好き。
さ、ダラダラ書きましたけど、家族の笑顔でお別れしましょうね。
アンニョン!お幸せに!
私、彼の作品全部読んでて、これも映画は見てないけど原作は読みました♪
堤真一だと、かっこよすぎるっての同感です!!
が、母は映画見たけど結構良かったと言ってた気がします♪
筆者自信が在日朝鮮人だということもあり、だいたいどの作品にも登場人物の一人として出てくるんですが、どのキャラもクールでかっこいいです確か(笑)
韓国版はジュンギオッパなんですね~!
知りませんでした~
本文訂正しておくね、ありがとう!
図書館の蔵書検索では韓国版しか出てこないから
おかしいなぁと思ってたんだよ~。
「GO」とかはあるのに~。
もう一回行って司書さんに探してもらおう。
実はわたし、堤真一さんも岡田くんもすごく好きなんです。
SPの映画もちゃんと封切り直後に映画館で観たもん!
だからそのうち邦画も観ると思う。
HARUママは「結構よかった」のね?
そうよね、「俺はまだ本気出してないだけ」の主演を務められる力量の堤さんですもの、
ダメ親父だって余裕で演じてくれるはず……。
でも基本格好良すぎだからな~。
イ・ジュンギくん良かったわ。
クールでかっこよかったです。原作のとおりですね。
金成さんの小説、他の作品も読んでみたいな。
「GO」は発表当時、話題になりましたね。映画化されたし。