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大川小学校 津波訴訟 控訴について思うこと

2016-11-07 11:41:40 | 日記
大川小学校の津波訴訟、結局市も県も控訴という結果になりました。

「亡くなった先生たちに責任を負わせることは辛い」ということだそうです。

この裁判、判断がとっても難しいと思います。第一、自然災害に責任を求めての裁判、って可能なのかどうかと当初は思っていました。それも今まで経験したことのないような津波による災害。
たとえ、事前にアナウンスがあったとしても、果たして多くの子供達を抱えてのとっさの避難は可能だったのかどうか。。

ですが、報道によると、ご家族の皆さん、単に賠償金を求めての裁判というわけではなく、あの日実際に何が起こったのか真実を知りたいという気持ちの方が大きいようです。
確かに、地震があってから1時間以上も校庭にいただけですから、その間なぜ逃げなかったのか、何があったのか、という切実な気持ちがご遺族の中にはあるのだと思います。

大川小学校以外はほとんど犠牲者もなく助かっているわけですから、なぜ、河口から4kmも離れているこの学校でこんな大きな被害が出てしまったのか、という憤りが強いのではないでしょうか。

真実を知りたい、という思い。このことから、生き残った一人の先生からの言葉を直に聞きたい、という気持ちがご遺族の間では強かったように聞きました。
ですが、その先生、精神衰弱が激しいという理由で今回の裁判では証言をしていません。
また、津波後の聞き取りでこの先生が述べたことと、あの日、実際にこの先生と生き残った子供たちを助けた方々との証言がかなり違っているということも報道にありました。

今後、控訴になったら、この先生、証言台に立つのでしょうか。

親として子供の最後はどうだったのか知りたい、という切実な気持ちはよくわかります。
この生き残った先生、あの日に一体何があったのか、本当のことを話されたらどうなんでしょうか。そうしなければ、ご自分もご遺族もさらには亡くなった子供達、先生方もずーっとモヤモヤした気持ちを抱えたままとなるのではないでしょうか。

また、石巻の市長さん、亡くなった先生方に責任を負わせるのは辛いということだそうですが、この裁判、先生方だけに責任を求めているわけではなく、市や県の防災に対する責任を求めているものだと思います。あの津波では、石巻だけが突出した数の被害者を出しているということもだそうです。市や県の防災に対する意識レベルが低かったのではないのか、という意見も目にします。
また、大川小学校も津波が来た場合の避難所に指定されていましたが、津波が起きた時の二次避難場所を大川小学校だけ「高台」と曖昧な表現しか使っていなかったのに、それに対しても適切な指導を行っていなかったというのは、市の責任かもしれません。「高台」としか書いていない、ということは、日頃から小学校自体も防災の意識がなかったのかもしれません。

現に同じ石巻市でも、海岸側の学校は、あの日、以前から指定してあった場所に間一髪脱出し全員が助かったということだそうです。

あの幼稚園の送迎バスが地震後、高台にある幼稚園に残るのではなく、海岸の方にある自宅に送迎していて園児が多数亡くなった事故も、この石巻市です。
この時もやはり、ご遺族の「真実を知りたい」という気持ちで裁判を起こされています。
みんなが上へ上へと逃げている最中に高台から降りてくる一台のバス。そのバスに乗っていた園児5人が亡くなってしまっています。

控訴審でご遺族の真実を知りたい、という気持ちは果たされるのでしょうか。










11月6日(日)のつぶやき

2016-11-07 04:49:30 | TOKYO2020