学校水泳の特色として、さまざまな人間関係の経験ができるということがあげられます。
特に先輩と後輩の上下関係は重要です。
社会人になってから誰しもが必ず経験することなので、学生時代に鍛えておくことで、将来円滑な人間関係を結ぶことができるはずです。
1年生の時には、上級生から指導を受けることになります。
厳しい先輩もいれば、優しい先輩もいて、礼儀や決まり事を学ぶことになります。
時には理不尽とも思えるようなことを言われることがあるかもしれません。
しかし、それこそが学びの良い機会であって、嫌な人がいるからといってそこから逃げていては自分も成長しないのです。
2年生になれば、下級生の指導をすることになります。
1年生ができていなければ、3年生からも指導を受けることになります。
いわゆる中間としての立ち位置を知る学年です。
3年生は1・2年生の指導を行い、チームをまとめることになります。
特に主将や副主将は重要な役割を担うことになります。
いつも新入生の入学前に言うことですが、一番良い指導は自分たちが手本を見せることです。
自分たちができていなければ、下級生に指導をすることはできません。
下級生ができていないのは上級生に責任があります。
このような関係は、会社でいうところの上司と部下のようなものです。
もちろん、同級生からもさまざまな人間関係を学ぶことができます。
クラブ活動を通じた人間関係の経験は、その人にとって将来必ず役に立ちます。
下級生の時には目上の人との接し方やよりよい関係のつくりかた、時には我慢をするようなことも必要となるでしょう。
上級生の時には下級生の指導の仕方、面倒の見方などを学ぶことができます。
日大豊山高校は男子校ですから、男どうしのさっぱりとした関係です。
陰湿ないじめなどもありません。
私自身、運動部で培った人間関係の経験がどれほど大人になって役立っているか、計り知れないものがあります。
運動部の上下関係の経験は人生において大変貴重なものなのです。
竹村知洋