部活動を通して、クラスや学年などの垣根を越えた幅広い人間関係をもつことができます。
例えば日大豊山水泳部は中高合同クラブなので、中学1年生から高校3年生までが同じプールで活動をしています。
ちなみに今年(2023年)の水泳部員は、中高あわせて総勢204名です。
このような人間関係を授業や学校行事だけでつくるのは難しいことです。
そして大会や合宿にいけば、同じスポーツを行う他の学校の生徒ともつながりをもつことができます。
全国大会に出場するようになれば、全国的な人とのつながりになります。
さらにスポーツを通じて、日本以外の国とのつながりもできてきます。
例えば数年前に日大豊山高校の練習に参加するため、ニブロム・ニクラス君ははるばるスウェーデンからやってきました。
いまだに年に数回は連絡を取り合っており、ニブロム君との練習は良い思い出となっています。
つまり部活動を通して、様々な人間関係をつくり、よりよい経験を得ることができるわけです。
やはり人間はオンライン上でつながっているだけで心を通い合わせることは難しいのではないでしょうか。
水泳というスポーツを通じて、あらゆる年齢や性別、学校、または国を越えて「幅広い人間関係」をつくることができるというのは大変すばらしいことです。
だからこそ世界中の人が集まって競い合うオリンピックは、「スポーツ最大の祭典」と呼ばれるのでしょう。
中高生の時代の人間関係は、一生のつながりになることもあります。
例えば日大豊山水泳部OB会(豊水会)には80代から10代までのOBが在籍しており、現在は約1000人の会員によって構成されています。
同じ経験をした人たちが結ぶこのような人間関係は、日大豊山の水泳部に所属していたことであるからこそ生まれてくるものです。
そして部活動を通した教員と生徒との関係も、より深いものになります。
このような関係は、同じ目標に向かって共に努力を積み重ねることから生まれるものです。
部活動のつながりは、より深く幅広い人間関係を築くことができる絶好の機会であるといえます。
人間関係が希薄になっている現代であるからこそ、学校の教育活動を見直してみる価値はあるのではないでしょうか。
前列右から4人目がニブロム・ニクラス君。
スウェーデンの大会会場から、プレゼントしたセームをもって。
OBの宮坂君の講演会。
優勝祝勝会(2017年)の会場で、中1から高3まで勢ぞろい。
竹村知洋