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エリ女の法則2~日本馬診断

2010-11-10 00:00:00 | 牝馬の法則
 敵を知り己を知れば殆うからず―
 敵(外国馬)についてはほぼ知り尽くしたので(といっても、血統的側面だけであるが)、今回は己(日本馬)の血統診断を。

■エリザベス女王杯血統傾向過去14年■

 血統傾向のキモは次の三つ。
■1.父SS系は必須
過去14年のうち98年を除く13年で、毎年必ず父SS系が3着以内に入っており、その成績は【7-7-6】と大半を父SS系が占める。但し、二代目SS系種牡馬ではアグネスタキオン(2勝)、スペシャルウィーク(3着1回)の2頭のみで、母父SS系は一頭も3着以内に入っていない。
登録馬中の該当馬は11頭もいるので、省略。

■2.ノーザンダンサー系も必須
その枝の広がりを考えれば当たり前といえば当たり前なのだが、過去14年で父か母父にノーザン系を持つ馬が毎年3着以内に入っている(父【4-3-1】・母父【7-4-8】)。
その中でも特に活躍が目立つのは以下のとおり。
・ノーザンテースト系:父2-0-0/母父1-0-3
・ニジンスキー系:父0-2-0/母父1-1-3
・リファール系:父1-1-0/母父2-1-1
以上のように、ノーザン系は上の3系統に集約されることになる。

【登録馬中の該当馬】
☆ コロバンスサークル…父リファール系ホワイトマズル
☆ シングライクバード…母父ノーザンテースト
☆ リトルアマポーラ…母父コマンダーインチーフ

 だが、ノーザン系の中でも特注は上の3系統ではない。昨年、大方のファンを仰け反らせたテイエムプイキュアの母父ヌレイエフ系だ。同系を母父に持つのは01年1着トゥザヴィクトリーと06年1着、07年2着のフサイチパンドラがいることを忘れてはならない。今年の該当馬はプリキュア一頭のみ。『まさか、もうないだろう』などと努々思う無かれ。

■3.トニービン・ライン
昨年1着のクィーンスプマンテの父ジャングルポケットは記憶に新しいところ。父トニービンでは、02年3着のレディパステル。母父では03年と04年V2、05年3着のアドマイヤグルーヴ。

【登録馬中の該当馬】
☆ テイエムオーロラ…母父トニービン
☆ サンレイジャスパー…父ミスズシャルダン
また、トニービン・ライン以外のグレイソブリン系を持つ馬も一応ピックアップしておく。
☆ ブロードストリート…母父コジーン
ちなみに、前出のサンレイJの母父もコジーンである。

 最後に、一番人気はほぼ間違いないであろうアパパネについて。
同馬の父キンカメが属するミスプロ系は父方でフォーティーナイナーの1-1-1であるが、これは全てラインクラフトによるもの。また、母父ではミスプロが2着2回だが、こちらもフサイチエアデール1頭によるもの。ミスプロ系の源流であるネイティヴダンサー系まで範囲を広げれば02年2着のダイヤモンドビコーの母父アリダー、04年、05年連続2着オースミハルカの母父リンドシェーバー。ネイティヴ系全体で見ると、決して相性が悪いとは言わないが、血統傾向的に全幅的な信頼を置くのは如何なものか?と思う一方で、今年クラシック戦線で父SS系の天下を崩したキンカメの勢いを考えると、ここも一気に突破してもおかしくはないこともまた確かである。

=つづく=