フラメンコ教室 大阪市住之江区 三重県名張市 『寝ても醒めてもフラメンコ』

フラメンコのこと、日々のささやかな想い、暮らしのことなどを、とりとめもなく綴っています。

切ない夜

2011-03-21 | 日記
父が行きつけの飲み屋さんに同行した。綺麗でウィットに富んだ若女将が、常連客を相手に小気味く会話し、手早い料理でもてなしてくれる。母が逝ってから、こういう店に通い詰めているのだ。
80代のおじいさんが入ってきて、私の隣に座った。いくつかカラオケで軍歌を歌った後、何故か私に言うのだ・・・「女は偉い。息子に赤紙が来たら、死ぬとわかっていて送り出したんだ。男はホイホイと進むだけ…本当に偉いのは女だ。」と。それから思い出したように「大阪の娘に電話する」と言って携帯を取り出したが、なかなか繋がらない様子。操作がおぼつかないように見えたので手を貸した。でも繋がらないので私の携帯からかけてみたが結果は同じだった。…ん?おじいさんの娘ってことは60代ぐらい?突然、娘さんはもうこの世に居ないのでは?という感じがした。なぜかそう確信した。
店を出た後、父に私の考えを話したら「たぶんそうだろう。お前を見て、娘の事を思い出したんだろう」と。切なかった。

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愛おしい日常

2011-03-13 | 日記
地震の翌日は名張でクラスだった。凄惨な報道をTVで知るにつれ「こんな時、普通にレッスンしてていいんかな?」と申し訳ないような気持ちになった。
けれど、休みにしたからといって何か役に立つわけでもない。いつもの日常に徹することにした。名張は何事も無く、悲しいくらい良いお天気だった。

子供と、災害時に落ち合う場所の話をした。小学校に避難しようね、と言うと「うん!」と私の腕を強く握った。

突然全てを失うことがある、という現実。そのことが2つの思考につながってしまう。1つは、何もかも無意味に思えてやる気がなくなる感じ。もう1つは生きる事の尊さ。前者の思考に引っ張り込まれないよう、スイッチを切り替える。

話題変えよう!!
昨年12月にスタートした北加賀屋のクラスは、やばいぐらい少人数なのだがなんだか新鮮~な気持ちでレッスンしている。「もう一度ゆっくりやってください」とリクエストして下さるセニョーラの気持ちに答えたいと思うからだ。足の運びだけ、手だけ、超ゆっくり、少しテンポあげて、などと何度も繰り返していると、いつの間にか夢中←私が?
多くのフラメンコ教室は、入門時に靴とファルダを揃えてもらうのだと思うが、そのセニョーラはパンプスは履かないということで、体験レッスンの時からずっとスニーカーだ。当然サパテアードの音は聴こえない。靴の予備を持っていき、何度か履いてみるよう促したが、いつも拒絶されている。その話を他にしたら「フラメンコなのに靴履かないなんて!?」「先生が『買いなさい』って言えばいいのでは?」などの反応が返ってきた。そっか・・・私が言えばいいんだ・・・なんで言えないのだろう?辞められると困るから?・・・うーん、確かにこの少なさで辞められたら痛いけど、それとは違う感覚。
どうも私の中で靴ってそんなに必要かな?って思ってるからだと思う。どっひゃー誤解されては困る靴は絶対必要でーす。
でもセニョーラには、サパテアードの体育会系レッスンより優先したいことがあるのだ。それが何かは・・・トホホ・・・うまく説明できないっス~
そこでヒントの動画(踊り手仲間が教えてくれた)。カルメン・レデスマがフィエスタの途中で靴(サンダル?)を脱いで踊る。さりげない動作の一つ一つに、フラメンコの味わいがジワーッと私は、何気ない移動の一瞬が好きだったりする。
Carmen Ledesma y Aurora Vargas

きっとこんな事を優先したいのだと思う。(教えられるとは思ってないけど



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ノンバーバルパフォーマンス

2011-03-06 | 日記
面白かったわぁ、ノンバーバルパフォーマンス「ギア」。http://www.namura.cc/gear/

この奥にホールが・・・。
パントマイム、マジック、バトントワリング、ブレイクダンスのパフォーマー達による台詞のない劇。北加賀屋の造船跡地に、こんな魅力的なアートスペースがあるなんて知らなかった。これからちょくちょくチェックしてみよー。

暗くてわかりづらいけど舞台中央。
始まる前、息子は「ステージに引っ張られたりしない?」とビビッていた。そういう勘は働くのね?引っ張られはしなかったが、マジシャンの手が耳元にすっと伸びてきて、5円玉が出現した時は、まんざらでもない表情だった。終演後、例にもれずクールな反応の息子に対し、「価値あったなぁ」とはしゃぐ夫と私。

若いパフォーマーの皆さん、それぞれの専門分野の演技が素晴らしかった!!!
照明や仕掛けもアイデア満載。パフォーマー、道具、色々な要素を使ってこんなエンターテイメントが出来ちゃうんだぁと驚いた。3月22日まで公演しているそう。春休みもやればいいのにねえ?
家で子供とロボット動きの真似してみた。意外に出来るやん!?←って思ってるだけ?

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ピュアー

2011-03-02 | 日記
生徒さんから面白い質問をされる事がある。無邪気に「カスタネットって、こうやるんですかー?」とパルマを顔の横に持っていき、両手パンパン!とポーズ。・・・・違うし・・・・「それ、赤と青のカスタネットやん!フラメンコは両手につけるねん」「えぇ!?じゃあ2つ買わないといけないんですか?」・・・・2つで一組やし・・・・「靴下と一緒。セットで売ってるねん」と答えておく。
昨年の発表会前には、こんなメールがきた。「レンタル屋さんでフラメンコのDVD借りようと思ったのですが、どんなん借りていいのかわからないので、先生のオススメを貸してください」・・・・え?何年もやってるのに?レンタル屋さんにフラメンコ・・・・色々選べるほど種類は置いてないと思うなあ?
きっと発表会を控えて、何かせずにはいられないのだろうと察して、彼女が踊る曲をお貸しした。
最近では、とあるイベントの為に「ネットで手に入れた歌詞を歌ってみようと思うんですが、それの見本を聴かないことには歌えなくて、どうしたらいいですか?」・・・・え?なんでネット?持ってるCDに歌詞カード付いてないの??
仮に、CDの歌と振り付けが合わないんですぅ、という質問なら「よっしゃー!前進!」と喜ぶ私だが、曲を探すお手伝いはしないよぉ沢山聴いて、自分で探すのが一番だと思うから。

有り難いことに、生徒さんの純粋な気持ちや質問に、ハッと気づかされることもある。
私だって昔、「今習ってる曲のCD教えてください」と質問して困らせたことあるし(←習いたてフレーッシュな頃ソロ・コンパスとか無い時代)、タコンのことをずっと「カコン」だと思い込んでいたし
適当にCD買ってみて、タイトルと思っていたものは「曲種」だったんだぁ!と気づいたのだった・・・・うーん、懐かしい。

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