きっと誰の中にもカルメンが隠れてる

「（私は）たくさん食べて、踊るのよ」
昨日の公演で、マリア・パヘスの言葉。同感！！

正直、好みの舞踊家では無かったから、行くかどうか迷ったけれど（劇場公演のチケットは、えいやー！って決意のいる価格だし）、行って良かったぁ
中盤のアレグリアス、すっごく良かった。もう一回観たい！聴きたい！
そういえば昔は、マリア・パヘスが踊る曲が気に入って、カニサーレスのCDを買ったりしてたっけ。。。
今回の公演タイトルは「Yo,Carmen」・・・よく知られているカルメンを、別の解釈で、素のままのマリアで踊りきったように感じた。

素晴らしいひと時の幕切れに、上腕が痛くなるほど拍手を送った。

Bunkamuraオーチャードホール マリア・パヘス舞踊団 「Ｙｏ，Ｃａｒｍｅｎ－私が、カルメン－」

過去があって今がある

懐かしい人に会う機会が増えている。嬉しい
ホントは同窓会とか、大勢の集まりは苦手なんだけど、頑張って行ってるし（←会いたい人には会える内にという意識が働いて）
気が付けば、あるパーティーの幹事をしている自分が居てビックリ！ たぶん遠隔操作で乗せられた（笑）
遠隔操作をしてきた人は、私が会社員だった頃、同じ部署の上司だった事もある人。時は流れに流れて、ざっと20年は経ってる？というのに、なんかまた机を付き合わせて仕事しているような気がするではないかっ
Ｙ女史「佐波さん、主賓のお二人に、最後の共同作業って事で、ケーキカットをしてもらったらどうかと思うんだけど」
はい！でかいケーキ探してきます
Ｙ女史「 BGMはローズのテーマ曲でどうかな？」
はい！用意します！←土壇場で生演奏になったけど。（結果、良かった）
細々した事を段取りして下さるのに、表に出るのはお嫌みたいで、司会は「 あがり症なので」と言って、私に無茶ぶりしてくるー
目が悪くて、原稿なんか見えませんからね。見る気なし！結果、しどろもどろ
あ、このBlogは、そのＹ女史もご覧になってるみたいなので、このへんで～

シンプルになっていく

フラメンコを本気で取り組み出した当初は、ブレリアを踊れるようになるのが目標だった。
それに向かって一人で練習する習慣がついた後は、「ソレア踊りたいなー」「アレグリアス踊りたいなー」という風に次々と欲が出てきた。目標曲を定めては、振付を仕上げる事に夢中になったりして、個人的に小さな達成感を味わって良しとしてきた。（達成？て言うより、一区切り、て言葉の方が当てはまるのだけど）
それは年単位ぐらいの超スローペースで
意識して目標を立ててたわけでもなく、ごく自然に、興味の赴くままに。
好きでやってきたわけだが、それなりに苦しかったと言える。理想と現実とのギャップ、フラメンコに割く時間の確保、動いてくれない身体、焦り・・・そんな事を何年も繰り返してきた。
さて、気がつけば健康や老化防止に敏感なお年頃となっており、これから先は踊るのがしんどくなっていくのかなぁ？と思っていたわけだが・・・
何故だか、今の方が気持ちがスーッキリラクになった
追い立てられる感じがなく、情熱を失ったわけでもなく、ただ粛々とフラメンコが楽しいのである。
不思議やなぁ
最近、最初の目標であったブレリアに立ち戻ってみて、アッ！と腑に落ちた事がある。
無理せんでええやん！！
・・・こんなナチュラルな気持ちに辿り着くとは、あがき続けた昔の自分には想像もつかなかった。

肩肘張らずに、渦の中で踊れたらサイコー。

familia habichuela por bulerias

ギタリストが踊ると、なんでこんなに愛嬌があるんだろう！
ROSAクラスの皆さん、パソ・デ・ブレリアとジャマーダを探してみてね

途中、子供らしくないブレリアを踊る男の子に興味を持って、下記の動画に行き着いたら・・・まぁ、子供らしからぬオシャレな唄い方だこと！

El futuro de los Habichuela - Amor de San Juan

もう少し大きくなってからはどうか？と次々探して、気が付いたらギャ〜もうこんな時間・・・時々ハマってしまう終わりなきYouTubeの罠にいかん、いかん。

衣装騒動

もう衣装選びで失敗することは無いだろう、ってくらい年数を積み重ねてきた筈であるのに、割と最近のこと、
「 こんなはずでは⁉︎」と焦った事件があった。
衣装を新調するつもりで動画を見ていて、カルメン・レデスマの、上から下までフリルだらけのファルダに心惹かれてしまった。可愛すぎず、シックでエレガント
衣装を作ってくれる人に「 こんな感じにしたい 」と相談して、ファルダのイメージを共有した。それに合わせてトップスも、好みを伝えつつデザインしてもらった。
その後、仮縫い合わせの段になっても、特に問題なかったのである。
ところが！いざ出来上がって手元に届くと、
「わぁ、大人可愛い 」と喜んだのは着用前。
いそいそとファルダを履いて鏡の前へ
「 あ、あれ」

腰から下が幅広なカルメンが履くと、巻き付いたフリルが素敵に見えるファルダも、私が履くとフリルまみれの三角シルエットになってしまった。
細い身体が、完全に衣装に喰われとる！
トップスも着てみる。
「げげっ 」
胸下から切り替え、段々フリルにしたものだから（←単品で見るとイケてた）、肩幅が狭い私が着ると、上下合わせて
「 裾広がりの富士山？チマチョゴリ？」
なシルエットにー
まずい、まずいぞ！！フラメンコ衣装は身体のラインが出た方がいいから、これは別物だぁ！

その後、衣装屋さんに駆け込みまして。
衣装に喰われている可哀想な私を見ながら、沢山縫い付けて下さったフリルを一段、また一段・・・と間引いて下さったのでございます
その結果、そこはかとなくフリルが残っている満足、納得の衣装に様変わりあー良かった。
最初のイメージは、跡形も無し

衣装はねー、自分と体型が違う人のを参考にしたらアカンよー。

フラメンコを踊っていく人生

我がスタジオLA UNICAで、水曜クラスの講師をしてくれている花ちゃんが出演するライブに行った。
彼女が踊る番になったら、なんだか無性にドキドキしてきて、本人より緊張してるんちゃうか私！？って感じだった。
今までも何度か観てきたのに、なんでだろー？
ここのところ、すごく忙しいであろう事を知っていたからかな？
しかしそんな懸念をものともせず、今回も彼女らしく、ド直球で挑んでいて気持ちが良かった。
その姿を見ながら、ふと思った。
＜フラメンコを踊ることが必要な人間＞
花ちゃんは、きっとそうだ。

もう直接教えることは無くなったけど、私の真剣勝負も（笑）いい時も悪い時も観てもらってるから、大事にしてる事とかは伝えられていると思う。今は自分で学んで試していく道を、着実に歩んでいるんだな。（フラメンコに限らず、ネ）

初めて出会った頃「先生、わたしのお母さんに似てる」と言われたっけ
あれから何年経つだろう？こんなに歳が離れているのに、私のオバカ話にも付き合ってくれて有難う。
これから先のフラメンコも、楽しみにしてるからー