ホテトル

　お客のYさんがウキウキした顔で入って来た。
　私　「えらいウキウキして、エエことでもあったんか？」
　客Y 「さっき、天王寺のホテトルに行って来てん。良かったわ」
　私 「それで顔がホテットルんかいな。因みにホテトルはなんぼするのん？」
　客Y 「70分13000円」
　私 「70分もあるのん？セックスの後は間(マ)がもたんなあ」
　客Y 「大体女の子はペット好きやから、ペットの話をしたらのってくるで。犬とか猫とか」
　私 「鼠とか…」
　ママ「鼠はペットと違う！」
　私 「しやけど家で飼(コ)うてるやん」
　ママ「飼(コ)うてるのんと違う！勝手に居てるんや」
　そこへ40歳前半のM君が入ってきた。
　客M 「なんや、面白そうな話してるなあ」
　私 「ホテトルの話をしてんねん。エエとこらしいで。いっぺん行ってみ」
　客Y 「ヒトにホテトルを勧めるんやったら、一回、自分の目で確かめて来んな」
　私 「ママ、13000円おくれ」
　ママ「なんで私が亭主にソープ代をやらんなアカンのん！」
　客M 「マスターはホテトルに行ったことがあるの？」
　私　「俺はホテトル行かんでもモテトル」
　ママ「エエ格好言うて。モテル言うてもビール・ケース2箱モテルだけやんか」

　一句：ホテトルを　思い出し、顔　火照っとる
　謎かけ：ホテトルとかけて、独立開業してひと儲けすると解く。どちらも(性交・成功)ビジネスである