メッキがハゲた

　接客業という職業柄、お客さんに対する気配りが良いと褒められる時がある。

　お客「マスター、よう気ぃつくなあ」
　私　「気を使いすぎて頭のテッペンが…」
　お客「ホンマやなあ、だいぶキテルなあ」
　私　「俺のハゲは一種の職業病や！」
　お客「因みにマスターのお爺さんは？」
　私　「ハゲてたなあ」
　お客「お父さんは？」
　私　「ハゲてたわ」
　お客「ほんだら職業病と違(チゴ)て遺伝やん」
　私　「同情引く為に職業病で通してたのに、メッキがハゲたな」　
　お客「そうや、メッキがハゲてテッキリハゲたなあ」
　私　「そない、テッキリハゲたと、ハッキリ言われたら、俺、立場ないわ」
　
　一句：問いただされ　メッキがハガレて　立場なし　
　謎かけ：メッキがハゲたとかけて、道端でする話と解く。どちらも(立場無し・立ち話)でしょう