『私が生まれたとき、
母さんは何を感じた?何を思った?』
私の母は80歳近くなってきた。
数年前に患った病で右半身が不自由、
言葉が出てこない失語症となった。
昔のことは思い出せない、
頭の中が混乱するらしい。
だから、この問いは私が母の答えを想像する。
父は婿養子。先祖代々続く家系。
第一子は女の子、第二子である私も女の子、
きっと男の子の誕生を心待ちにしてただろう。
残念だった?女の子で。
幼い私は年長さんになるまで、
成長の向こう側にチン◯ンが生えてくる、
と思って楽しみにしていた。
生えてきたら母さんが喜ぶと思っていたから。
そして、母に問うたそうだ。
『私、男の子だったら良かった?』
楽しい日々の中で
無意識のうちに悪気もなく、
みんな言っていた、残念がっていた。
私は残念な子。
幼い私、泣けてきちゃう。
幼い頃の記憶は考え方のベースになり、
そのまま大人になる。
天真爛漫な私、でも幼き傷は癒えぬまま
痛み続ける。無意識に私は残念な子と。
母は大人なった私に『娘2人で母さん幸せ』と
何度も何度も言って、
今は月に一度は必ず会いたいとLINEがくる。
愛されているし、私も母が好き。
だからね、幼き私に話しかけよう。
あなたはあなたのままでいいの。
他の誰でもないcocchiyちゃん。
生まれてきてくれてありがとう。
大好きよ。
幼き頃に母から欲しかった言葉。
母だけじゃないよね、父からも欲しかった。
私が贈る、私に。
これで、よし。
心理学を学び始めて、幼い頃若い頃の傷を思い出し『癒すこと』をしている。
この自分の中の奥にある言わば潜在意識と向き合うことが今の私に必要。
前に進むために、見たこともないステージにすすむために。
母に問うてみて、見えてきた。
ネガティブちゃんは大切な感情だから、
蓋をしないで見て見ぬ振りをしないで、
ちゃんと受け取ってあげること。
ありがとう、最後まで読んでくれて、
ありがとう、いつも。
cocchiy