最近、なかなか鳥撮りが思うようにできないので、
紹介する写真もなくなってしまいました。
そこで、最近聞いたお話を書こうと思います。
（これは私が２０１８年夏にいつもの公園で撮影したキビタキです。）
「キビタキにまつわるお話」
連絡船・洞爺丸が津軽海峡で、
１９５４年（昭和２９年）に
台風によって沈没し
犠牲者が多く出ましたが、
その同じ日に北海道で子育てを終えたキビタキが
津軽海峡を南下していたそうです。
その時、多くのイカ釣り船が漁をしていました。
海が荒れてきたので、船長らは漁火を消し、
猛スピードで下北半島へ帰ろうとしました。
ところが、田畑さんという船長の一人は、
航行中に鳥の声を聞きました。
数千羽ほどのキビタキが海面すれすれに飛んだり、
波にさらわれたりしています。
鳥たちを助けようと、船はスピードダウンし、
漁り火を点けっぱなしにして（これは危険だそう。）
キビタキを集め、マストやブリッジなどにびっしりと
止まらせたまま下北に向かいました。
キビタキたちは陸地が見えると次々に飛び出し、
無事に渡れました。
最後の１羽が飛び立つまで、
田畑さんは見守っていたそうです。
この日以来、田畑さんは「キビタキ船長」と
呼ばれるようになったとのこと。
田畑さんが亡き後も、
漁師達にこの精神が受け継がれているそうですよ。
この話を聞いて、本当に感動しました。
こんな方が県内にいらっしゃった事すら知りませんでした。
危険を冒してまで、小鳥を助ける事は
普通できることではありませんよね。
すばらしいなと思いました。
それと共に、海を往来する鳥たちの過酷さを
改めて思わされました。
これから、白鳥や雁、鴨たちの渡り鳥たちは北へ帰り、
逆に今度は夏鳥たちが南から日本に渡って来ます。
こんな厳しさを乗り越えて日本に来るのだから、
鳥に出会ったら、「よくがんばって来てくれたね」と
励ましの一声をかけてあげたくなりました。
洞爺丸の津軽海峡での海難事故。私もかすかに記憶に残っています。
同じときに、キビタキにまつわるこんな素晴らしいお話があったのですね。
自分の命の危険をも顧みず、キビタキの命を救った田畑船長。
これには、私も感動しました。
いつもコメントをありがとうございます。
洞爺丸の事故は有名ですね。青森県と函館の間での出来事ですが、他にもエピソードがあって（宣教師が乗客に救命胴衣（それとも浮き輪？）を譲って、日本人が助かり、その方が亡くなった話。）、それしか知りませんでした。
キビタキの話を聞いたとき、驚きと感動がこみあげてきて、思わずうるうる。。。そんな事があったなんて。今でもその精神が受け継がれているという割には、その出来事は知らされていませんね。もっと知って頂きたいですね。
私も船長さんのような心を持ちたいと思いました。
キビタキも群れで津軽海峡越えするんですね。
ヒヨドリの海峡越えは有名ですが、キビタキの話は初めて聞きました。
渡りの鳥が、よく漁船の集魚灯に集まってくることはありますが、まさか大群のキビタキとは・・・・
津軽越えは、鳥たちにとっても大きな試練なんですね。
いつもコメントをありがとうございます。
私も初めて聞きましたが、考えてみれば、あんな小さな小鳥たちが大海原を越えて日本にやってくるなんて、ものすごい危険なことですよね。漁船の灯りに集まって来る事も初めて知りました。夜に渡る時は、人間がそこに乗っているなんて関係なく、ただ光を頼ってくるのかもしれませんね。不思議なことですね。
感動的な実話ですが、小鳥たちの試練もまた現実の事で、みんな無事でありますようにと祈りたくなりますね。
｢キビタキの話｣は、鳥を撮り初めてから、一番感動した話でした。 船長さんの愛護精神にも驚きですが、渡り鳥の過酷な条件下での、飛来にも感激でした。 身近な鳥と言っても、こうしてやって来るんですね！！
なんか、野鳥に対する気持ちの持ち様も、変わって来そうです。
有難うございました。❗
いつもコメントをありがとうございます。
そうですね。キビタキやその他の小鳥たちも、荒波や幾多の困難を克服して、私たちの目の前に来てくれるのですから、見慣れた小鳥たちであっても、いたわりや愛の心で迎えたり、撮ったりしてあげたいですね。身近な小鳥だと、ついつい「なんだ、○○か」と思ったり、言ったりしてしまうので、反省させられました。（^^;）