アトリエ ここるぴあ

和紙作家 佐治直子のブログです。キンカチョウのことりたちと、工房『アトリエここるぴあ』での出来事を綴ります。

年明けに思うこと 2016

2016年01月06日 | 作る
昨年11月の展示の頃からいろいろあって、年が明けて、今年はまたいろいろな
ことがおきそうな気がしている。良いことも、たぶん、覚悟しなければいけない
大きなこともあるかもしれない。昨年までにおこったことが、これからの
大きな風を起こすため布石が打たれたのだと感じる。また、自分が想像もして
いなかったことがおきるんだろうなって。

年末から少し大きな仕事があって、それが昨日ひと段落。
札幌の友人からのオーダー。家族写真のパネルと写真立て、それと、海外の
ご家族の昔の写真をそのまま立てておけるフォトカードとして仕上げた作品、
どれももちろん和紙で作ったもの。家族写真は北海道へ、フォトカードは
オーストラリアに運ばれる予定。まだ、お相手に届いてないので、気に入って
いただけるかドキドキしている。

ネット販売しているスケジュール帳も、年末よりも年明けの方が、なぜか
すごくアクセスが増えていて、ご注文もいただくので、写真の作品と並行して
深夜まで作っていた。今年はすごーく時間が過ぎるのが早い気がする!
あっという間にお昼!あっという間に夜中の2時!とか。時間の早さについて
いけないなぁ。しかも、なんと、来週火曜日搬入のグループ展の作品が未だ
手つかずの状態!今日から作ります

話は変わるが、私の母は私の仕事を良い仕事だとは思っていない
アートや芸術には全く興味がなく、私の作ったものにも興味を示さない。
むりやり展示を見せに連れて行っても早く帰りたいとか言い出すし、ほとんど
作品を見ない。そんな母が、昨日私がアトリエで札幌へ完成した作品の
発送準備をしているときに「早くして」と言いだした。

初めてのことではないが、そんな時、私は心底うんざりする
ずっと経営者としてい商売をしてきた母は、私の仕事を仕事と思っておらず、
私が熱心になればなるほどそれが気に入らず無視しようとするのだ。
そうは言っても、母は病気で体が不自由なので、そんな母を相手にケンカを
していはいけないとは思い、なるべく言い争いにならないようにこらえている。
けれど、仕事で辛い時も嬉しい時も、一緒に怒ったり喜んだりして欲しいのに、
がんばらなきゃ!がんばろう!っていう気持ちを、ばっさり削ぎ落とす母の
言葉や態度はかなり応える。

自分にしかできないものを丁寧に納得のいくように作り、それを無事に相手に
届くように、気に入ってもらえますようにと願いながら仕事をしているのに、
母にはそんなことは伝わらない。「そんなこと言っても、親は気にしてるのよ、
見ているものよ」と時々言われるが、いやいや、そんな人じゃないですよ。
そうでない親もいるんです、といつも思う。

そんなブルーな気持ちで昨日の夜、仕事をしていたら、おととい発送した
スケジュール帳を手に取られた方から、こんなコメントをいただいた。

「とても素敵な手帳です。丁寧に作られ、手仕事の美しさを感じました。
 戴いた素敵なメッセージも大事に取って置き、この手帳のように丁寧な
 暮らしを1年過ごしていきたいと、手に取った時に思いました。
 良い出会いに感謝いたします。ありがとうございました。」

本当に嬉しかった。親のことはともあれ、お会いしたこともない方から、
作品を通じてこんな風に素敵なメッセージをいただけるなんて。
手を抜かず、ひとつひとつ一生懸命作って良かったと思った。
応援してくれる友人や、年賀状でも、そんな嬉しくなるようなコメントを
くれる人たちがたくさんいる。だからきっと大丈夫!とも思える。

もちろん、親には今もたくさん心配や迷惑をかけている。それは分かっている。
でもきっと、この仕事に対しての気持ちは分かりあえることはないんだろうな。
それでも、うまく付き合っていけるよう折り合いをつけつつ、がんばっていく
しかないんだろうなと思う2016年の年明けです。

コメント
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