第63期文演(15/1/10~3/7)アンケートです。
きょうは、学芸大附属新高2生のYさんです。
第63期高1女子トリオ、3人目のYさんです。
通常は、ここでYさんの文演アンケートが出てきます。
今回は、その前があります。
Yさんは、昨年SEG冬期講習「速読による能力訓練(D3ターム))」を受けています。まだ「速読受講アンケート」を当ブログで紹介していません。まずはそちらからです。
速読講習は、本人意思での受講です。
■受講前は5日間なんて疲れて大変だろうなと思っていたけど、5日目がこんなに惜しかったことは初めてだった。もっとやったらもっと伸びるのかもしれないと思うともっと習っていたいと思った。“集中する”というのが今まで思っていたことよりずっと深いことだったんだと知った。 「今、集中!」と思っても空回りしてしまって良い結果が出なかった時は本当に悔しかった。こんなに悔しいと思ったのは久しぶりだったし、自分が勉強のことで悔しく感じているのが新鮮で、それだけでも本当に貴重な経験だった。こんなに楽しい講座をとれたなんて、チラシを読んだ私は運が良かっ た。でもこれがチラシに載ると受講者が増えてライバルが増えるので、あまり載せてほしくない(笑)。
「Yさんの最終5回目の主なスコア」たてサッケイド39 数字ランダム38・32・36 数字BP12-3(1分)20-3(2分)漢数字一行三→320、一→153、九→120 たて一行43・41 ロジカルテストC7/11・10/13 スピードボード5×511/12(3分)・15/15(3分)イメージ記憶13/40(30秒)30/40(30秒)倍速読書2,650字/分・理解度A―学芸大附属 高1女子―
とても達者な文章です。SEGチラシ製作担当者はアンケートでは2番目に、SEGポスターでは最上段にコメントを抜粋掲載しています。
ただ、国立大医学部志望者ですから、肝心要のスコアがまだまだ満足できる内容ではありません。
以下は、Yさんの記録カードの分間読字数と理解度、そしてコメントです。
1. 1,636字A 「かなひろい・イメージ記憶・読書が楽しかった。お腹が本当に空いたので本当だったんだなと思った」(スピードチェック27・31・28・30 イメージ記憶28/40(2分)40/40(1分))
2. 2,400字B+「こんなにムキになったり一喜一憂している自分がすごく幼いように思えたが、こんなに楽しいのは何年ぶりかと思うくらい集中できた。明日は本気でやってロジカルで1分30秒とイメージ記憶で40問めざす!!」(スピードチェック32・31 ロジカルA21/23(3分)・30/30(2分21秒)イメージボード△△●◎ イメージ記憶22/40(1分)37/40(45秒))
3. 5,250字A-「昨日とちがって1st stepの視覚トレーニングは調子よかったが、ロジカルやイメージ記憶がうまくいかなくて「集中する」ということの奥深さを思い知った気がした」(スピードチェック37・36 ロジカルA42/42(3分)・40/42(3分)イメージ記憶18/40(45秒)32/40(30秒))
4. (欠席)
5. 2,650字A 「1日休んだことでこんなに記録が落ちてしまうのか、と思った。でも集中度の波が出ずに長続きするようになった気がする」(スピードチェック英単28・36 イメージボード◎◎◎◎)
Yさんの受講前の速読の印象は、「本の読み方などをやって、読書スピードを上げるもの」。
受講目的は、「チラシの体験談にあった視野が広がる、というのと、英検などの英文の長文読解で速くよめるようになりたいと思ったので」。
効果的トレーニングは、ランダムシート&BPシートとイメージ記憶。
理由は、「ランダムシート&BPシート:時間にせかされながら文字を探すので視野を広げずにはいられず、実際に視野も広がったと思う。イメージ記憶:参考書や教科書を覚えなければいけないことなど、そういう場面で応用できる能力を伸ばせるのですごく実戦的だと思った」。
最初の3日間の中盤スコアは、D3タームでもトップクラスでした。同じ学校の1年先輩のMさんと競い合うほど高いスコアでした。
彼女は、講習2日目の授業終了後話しかけてきました。
「先生、4日目休まなければならないんですけど……」
『あさってですね。どうしてですか? 部活? 学校の補習? 休むならあしたよりあさってのほうがいいですけどね。でもこの講習は休まないほうがいいですよ』
「家の都合で……」
その後、あれこれと話し合いました。
結論としては、授業最優先で4日目も休まないことになったのですが、Yさんは欠席したのでした。
彼女は、5日目に周りのスコアの高さに驚いていました。相当にショックを受けていました。
「あれこれ」のなかには、15年1月からの文演が入っていました。
2014年12月20日時点で、第63期文演残席は松田枠のみ。
Yさんと話すうちに、この子に文演を受けてもらおうと決めました。
自分からSEG2日目に「文演」までたどり着いたセンスを買いました。
Yさんはお父さんがよき相談相手とのこと。医師だそうです。
「『池袋に通ってもいいけど、全部自分の貯金でまかないなさい』と言われています。そのつもりでいます」とのことでした。
ここから、第63期文演アンケートです。
Yさんの文演アンケート
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
A.1 社会に出て自分が他人から評価されるときに、より必要とされる人間になりたいという思いがあり、 高校生の今のうちに書く力をつけたい、と思ったから。また、松田先生から「ちゃんとした大人たちばかりで刺激的ですよ」とうかがっていたので、全員が高校生の授業とは違った雰囲気の中で、自分の力を試したいと思って受講を決めた。
Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
A.2 松田先生は授業の中で、「書いた文章は、●●●●●●●●●●●●」と度々おっしゃっていた。初めのうちはどういうことかわからなかったが、受講回数を重ねるうちになんとなくわかってきた。文章力はこれからの自分に必要なんだ、と思い知り、授業での緊張感を高めてくれたひと言だった。これまでの読書の経験から、よい文章は読む人の心を掴むんだな、というのはなんとなくわかっていた。しかしそれ以上に、「文章は人柄そのものである」と実感を伴って学んだ。
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
A.3-1 「授業前」 時聞をかけて臨もう、と思っていたので、通学中の電車内などで原文を15回ほど繰り返し読み、引用する部分にマーカーを引いてから要約を始めた。細かいところを書いては消し書いては消して、まとめるのにも4時間ほどかかった。「要約は正しく理解していれば全員同じところを拾う」と松田先生がおっしゃっていて、提出した時には「拾う部分はこれだろう」とほぼ確信していた。
A.3-2 「授業後」 ところがどっこい、松田先生に最も注意を受けた点は、重要な部分を拾っていなかったことだった。 どれだけ時間をかけて読んでも、文章から筆者の頭の中を見通すように読まなければ意味がない、と身をもって感じた。クラスの皆さんの要約を読ませて頂けたことで、原文への理解が何倍も深まった。最終回の授業が終わった時には、一体自分はどうやって読んでいたのか、わからなくなるほどだった。
Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
A.4 正直、1・2回目の授業の時点では「自分の文章を添削されることなくずっと読んでばかり、本当に文章力がつくのだろうか」と少し不安があった。しかし回数を重ねるにつれ、自分の文章へのこだわりを肯定してよいことがわかり、筆者は読者に寄り添って書くべきなのだと感じ、……いや、このように項目分けするのは非常に難しいし、文演がどのようなものだったか表すのにはむしろ言葉にしないほうがよいのだろう。“エッセンス”を松田先生から振りかけられたでとどめておきたい。
もうひとつ私にとって収穫だったのは、社会人の方々のもつ厳しさを感じられたことだ。クラスの皆さんは社会の中でバリバリ働いていらっしゃる方たちで、そんな方々と、自らの意見を我先にと出しあえた経験は、高校生としては本当にありがたいものだった。対面でお話しすることがなくとも、切磋琢磨という言葉のぴったりなあの雰囲気の中で、皆さんの一生懸命さに刺激を受けることができた。
最終回の授業が終わる頃には、2か月間の文演は素晴らしい経験だったな、と清々しい気分で家路につくことができた。そして印象的なのが、松田先生の言葉だ。穏やかな口調と、優しく厳しい言葉は今でも耳に残っている。やはり文章は人柄なのだ。
●●●●●●●●●●●●は、授業の流れのなかということで伏字にさせてもらいます
きっと本人はわかっていない気がしますので、Yさんの美点は何かというと、ハッキリとこちらの本心を伝えたくなるような懐の深さがあります。
これ以上言ったらトラブルを起こすかもしれないという溝を、スイと飛び越えさせる何かが彼女にはあります。
本来、お医者さんは傾聴が仕事のひとつのようなものですから、いい性質です。 真
※Yさんは、慶應医学部に合格しました。
※クリエイト速読スクールHP