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本は10冊同時に読め!

  22日(火)、友達の誕生祝いのために、ジュンク堂書店に図書カードを購いもとめに行きました。

 目的はすぐに済み、3Fの文庫フロアに。

 第1刷発行日が2008年2月10日で、書棚に並んでまだ間もないはずの本を見つけました(Amazonも、きょう昼過ぎに表紙の写真が入ったくらいです)。

 

 『本は10冊同時に読め!

            成毛  眞   三笠書房・知的生き方文庫 533円+税

 

 いきなり、はじめに(前書き)を読んでいただくのは、刺激が強すぎるかもしれませんので、著者について。

 氏は、1955年生まれ。86年に、マイクロソフトに入社し、91年同社代表取締役社長。00年退社後、(株)インスパイア設立。

 

 p70には、こんなことが書かれています。

 本を読むのであれば、あらゆるジャンルの本をバランスよく大量に読むべきだ。私の自宅にある本の数は「何冊」という単位では数えられない。トン単位である。

 家の地下にずらりと本棚が並んでいるが、すでにそこもいっぱいで、本棚の前には入りきらない本が積んである。本がある程度たまったら、4トントラックに積んで別荘に送っている。だから家も別荘も本だらけだ。

 そのくらい極端に本を読んでこそ、極端な生き方――「その他大勢」から脱け出す生き方ができるのである。

 自信があってこその断定的調子が、はじめはひっかかるかもしれませんが、すぐに馴染むはずです。

 

 はじめに

 (略)この本で紹介するのは、「庶民」から脱するための読書術である。

 高所得階級の人間になるか、低所得階級の人間になるか――その境目となるのは本を読んでいるか、読んでいないのかの違いである。そもそも二極化の話も、本を読んでいない人にとっては「はあ? なんのこと?」という話だろう。そういう人から「庶民」以下の暮らしへと転落していくのだ。

 ただし、ただ本を読んでいるだけではダメだ。フランスの美食家ブリア・サヴァランは「どんなものを食べているかいってみたまえ。君がどんな人かいいあててみよう」といったが、これは本も同じで、本棚を見ればその人のほとんどがわかるのである。

 たとえば「趣味は読書。最近読んだ本は、ハリポタ、セカチュー」という人は、救いようのない低俗な人である。

 また、ビジネスハウツー書ばかり読む人も、私から見れば信じられない人種である。

 まず、『金持ち父さん 貧乏父さん』系の本を読んでる人、こうすれば儲かるという投資本や、年収1500万円を稼げるといった本を読んでいる人は、間違いなく「庶民」のまま終わるだろう。できる社員系の本を読んでいる人も同じである。

 なぜならば、他人のノウハウをマネしているかぎり、その他大勢から脱け出すことはできないからだ。

 これらの本は、たしかに手軽に「成功への近道」を示してくれるかもしれない。すぐに効果の出るハウツーを提供してくれるだろう。だが、それらはすべてその場しのぎの方法なのだ。

 「今すぐ役に立つ」ということは、「すぐに役に立たなくなる」ということだ。人から与えられるノウハウに頼っているかぎり、変化に対応して自ら新しい発想を生み出していく力は身につかないのである。(略)

 私が35歳にしてマイクロソフト社の社長になれたのも、徹底して他の人が送るような生活をせず、他の人と同じような場所に行かず、他の人と同じような本を読まなかったからだ。

 他人と差別化できるところは衣食住のみならず生活のあらゆる場面にあるが、中でももっとも生き方に差がつくのが読書の仕方である。読書の仕方を変えるだけで、高所得階級になれる可能性が出てくるのだ。(略)

 「仕事が忙しくて、そんなに本を読んでいる暇がない」

 「同時にいろいろな本を読んだら、話が混ざってしまって集中できないのではないか」

 「そんな無茶な読み方をして、どんないいことがあるのか」

 おそらく、そうした疑問を持つ人は多いだろう。それに対する答えはこれから語っていくが、間違いなくいえるのは、本書の通りに読書をすれば人生が豊かになるということだ。(略)

 高所得階級がナンボのもんじゃい、と反発するのはこの本に関しては早計です。トン単位で本を読んだ人だからの中身があります。

 

 第2章 人生は、読書でもっともっと面白くなる!

 だけでも、近くの書店で立ち読みしてみてください。これで 600円もしないなどというのは、本当に(いい)本は安いと思えるはずです。

 以下に、第2章の小見出しを掲載しておきます。どんなことが書かれているか、想像して本を手にしてみたらどうでしょうか。イメージしていることよりも、ずっと過激で具体的なことが書かれているはずです。

 ・「生きた証」を残せなければアリと変わらないp42

 ・人生は遊ぶためにあり、仕事も道楽のひとつであるp45

 ・女王アリの読む本、働きアリの読む本p49

  ・まずは「成功本」を捨てよp52

 ・本を読まない人間はサルであるp55

 ・本嫌いの人とつき合う必要はないp58

 ・こんな「頭でっかち」なら将来有望p61

 ・「使える金」はすべて本に注ぐ!p65

 ・“その他大勢”から脱け出す生き方p68

 ・読書に目的を持つなp71

 とくに朱字のタイトルなどは、これだけでまともな思考をした人が書いた本とわかるものです。それぞれが、短い章なのに、一つひとつのことに奥行きのあることが書かれています。  

 



              ※クリエイト速読スクールHP

 

 

コメント ( 11 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
まちがいさがし (小川)
2008-01-25 19:36:53
松田さん、こんばんは。
さて、12行目「刺激が強すぎるかもしれなません」は、「刺激がつよすぎるかもしれません」ですよね。
それでは、さようなら。
 
 
 
咳が (m)
2008-01-25 21:59:59
なおしさん、こんばんは。
やはりマチガイありましたか

ありがとうございます。
咳がなぜか止まっているような


 
 
 
Unknown (ときおじゅん)
2008-01-25 23:59:57
偶然にも今日この本のことをブログに書こうと思ってたとこです

成毛氏の本を読むためにタクシー通勤するという発想にはおどろきました
今の自分にはそれをするだけの経済的な余裕がないのが悔やまれます
 
 
 
ふしぎ ()
2008-01-26 00:39:55
Jさん、こんばんは。
ふしぎなものですが、あの本を読んでいて、
なぜかJさんのことが想い浮かびました。

きっとJさんのブログのなかで、
「使える金」はすべて本に注ぐ!(p65) というようなことと、同じようなセリフを目にしたからかもしれません。

トン単位で本を読み、世のため人のための人物になってくださいね
Jさんに書かれたら、さすがに書けませんでした
いい本ですよね? この手の本としては珍しく。
 
 
 
Unknown (襟倉)
2008-01-27 05:59:50
こちらで紹介されている本の著者が、ブリア=サヴァラン『美味礼讃』の一節を引いているのが立花隆氏と全く同じなのに驚きました(『東大生はバカになったか』立花隆,文春文庫,2004(単行本は2001),pp.153-154)。立花氏は以下のように書いています。

 ブリア=サヴァランの『美味礼讃』の有名な一節、「きみがどんなものを食べているかいってみたまえ。きみがどんな人間かをいってみせよう」をもじっていえば、その人が読んでいる本が分かれば、その人の頭の中身はほとんどわかってしまうのである。

この言葉に二つの本で巡り合えるとは、私とそれだけこのブリア=サヴァランと縁が深いのかもしれません…いえ、そこまでは私の思い込みかもしれませんね。驚いたので思わずコメントを書き込んでしまいました。紹介ありがとうございました。
 
 
 
リンク ()
2008-01-27 07:41:46
襟倉さん、おはようございます。
ブリア=サヴァランへのリンクを張りました。
見落としていました。ありがとうございます

お時間ありましたら、いつか体験においでください。楽しめるような気がします。

 
 
 
ジレンマ… (soleil)
2008-01-27 08:44:11
この本はHowto本ではないんですか?
読んでみたいような、もう手遅れっぽいから
いいかな・・・と思うような・・・

あっ!倍速読みの訓練で読めばいいのか
では、次回はこの本で

追伸
 HN、紛らわしいので変えますね。


 
 
 
手遅れ? (m)
2008-01-27 09:09:52
soleilさん、おはようございます。

村上春樹の『ノルウェイの森』(講談社)を読んだときは1時間ほど立ち上がれなかったし、『海辺のカフカ』(新潮社)を読んだときは1週間会社に出られなかったほどショックを受けた。言葉の力に圧倒されてしまうのである。日常生活に支障をきたすので、あえて読まないようにしている。p163

率直です。
底の浅い気取りがないのが魅力です。
Howto本」かといえば「Howto本」だと思います。上質な。

手遅れなんてことは、何もありません。こちらを見てください。いつも「脳」天気です

 
 
 
良本ですね (matz)
2008-01-31 00:21:06
こちらのブログでは、初めて書き込みさせて
いただくmatzと申します。
どうぞ宜しく御願い致します。

今週の日曜日に教室に受講した際に、偶然(??)
こちらの本を渡され、楽しく読んでおりました。
当日の講義中でで読み終わらなかったので、まだ
半分程度しか目を通しておりませんが、過激な
表現も散見されましたが、内容は非常に的を得て
いて大変参考になります。

ちなみに、偶然なのですが、10年ほど前にこちら
の著者である成毛氏(マイクロソフト在職時)が
学校の研究室にいらっしゃり、2回程直接お話を
聞く機会が有ったのですが、御自身の考えを話が
理路整然且つ熱く語られ、言葉一つに非常にパワー
が感じられる方であったことを強く記憶して
おります。
 
 
 
ハード (m)
2008-02-03 14:39:32
matzさん、こんにちは。

matzさんのコメントを拝見して、思い出したことがあります。
成毛氏が創業した頃、成毛氏のもとで仕事をしていたクリエイトの生徒さんがいたことを思い出しました。

夜は、山の手線の最終電車で帰れたらいいほうと言っていました。
いまは、独立して別の商売をしていますから、結局は役立ったのではないかと思います。

当時は、相当泣いていましたが。

 
 
 
読。 (古い生徒3。)
2010-01-15 03:08:21
 あ、どうも。この本は教室の倍速読書訓練で
読ませていただきました。

 たしかに口調は断定的でかなり過激な部分も
ありますね。しかし内容はとても的を得ていて、
全く反論の余地がありませんでした。

 当方、庶民予備軍、と言うかほぼ庶民でありますが、
本は読み続けていきたいと思います。
 
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