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クリエイト速読スクールブログ
なおしのお薦め本(51)『解決! 書く技術』
クリエイト速読スクール文演第1期生の小川なおしさんから、お薦め本が届いています。今回も「オマケ」つきです。
『解決! 書く技術』
プレジデント編集部
ムック本です。表題の上に「達人がコーチ!『ダメ文書』劇的改善ビフォー&アフター」とあります。さまざまな用途の文書の良い例と悪い例が比較されていて、わかりやすいです。が、その前に石田衣良氏、川島隆太氏、樋口裕一氏、後藤禎典氏の聞き書きがありまして、そちらの方により惹かれました。そのうち二人の言葉を引用します。
まずは石田衣良氏です。
「人間というのは自分の狭い枠の中で生きているので、探しているものしか見つけられない。別の言い方をすれば、おもしろいことを探している人は、おもしろいことを見つけられるし、この世界を苦しいと思う人は、苦しみしか見つけられなくなる。
ですから、おもしろいことを探し続けることで、ずいぶん人生も楽しくなると思いますね。
最後に、上手な文章を書けるようになるためには、うまい人が書いた文章を読むことと、たくさん書くことが必要です。
最初からうまく書こうとするのはまちがいですね。たくさん読み、たくさん書かなければ、文章というのは上達しません」
次は、脳トレでおなじみの川島隆太氏です。
「会議や打ち合わせでこまめにメモを取る。企画書や報告書は、提出するときにはパソコンで清書する必要があるでしょうが、まずは手書きで書いてみる。
そうした習慣をつけることで、書くテクニックを学ぶことにもなるし、前頭前野を鍛えて脳を活性化する効果もあるから、より練れたアイデアも浮かんでくる。
そればかりでなく、書くことにより、書くための脳が鍛えられ、その結果、さらに書くことができるというスパイラル状の好循環が起こるのです。
また、手書きで書くと前頭前野は活性化しますが、一方で、パソコンを使ったり、携帯電話のメール機能を使うとまったく前頭前野が活性化されないことがわかっています。
よく考えてみれば不思議でも何でもないことなのです。パソコンや電卓などのIT機器というのは情報処理のために開発されました。ではIT以前はどうしていたかといえば、我々の脳、それも前頭前野が働いて情報処理していたわけです。IT機器は前頭前野の働きを肩代わりする補助装置であって、それを使っているときに自分の前頭前野は楽をしているのです。
文部科学省の文化審議会で、作家の阿刀田高先生からおもしろいお話を伺いました。
阿刀田先生は文学賞の審査をよくなさっていて、手元に出版社からワープロで打ち直された候補作品が送られてくるそうですが、それを読んだだけでもともと手書き原稿なのか、キーボードで打った原稿なのかわかるそうです。
文章の質が全然違う。手書き原稿のほうが深くて味わいがある。ただし、手書きの作品が今の世の中で文学的に高い評価が得られるかどうかはまた別問題とのことです。
今の時代は、書かない人が多いですから、自分の手で書くことを意識するだけでずいぶん違ってきます。皆、書きもしないでウンウンと唸っている。書かないで企画や商品のアイデアを考えているビジネスマンというのは、頭の中で同じところを堂々巡りして終わってしまうのではないかと思います。
『文章を書くのが下手だから』と最初からしり込みしてしまう人もいるでしょう。しかし、小説のような世界は別として、生まれつき書くのがうまい人などいません。『書く力』は遺伝や才能ではない。うまくなろうと努力すれば誰だって上手くなる。論理的な思考力や情緒力はいくらでも鍛えられます」
これを読んで、むかし文章演習講座で原稿用紙に書くよう指導されたことを思い出しました。 なおし
■参考記事
※もりぞう爺さんの話(上)
オマケ
―なおしのメール―
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確かに、画面上の文章を見ても、間違いなどに気付きにくくて大変なので、必ず何度か紙に出力したものを読んでから提出したりはしますが、手書きの文章をわざわざ入力し直すとなると、少々無理があります……
クワタさんにうけた部分がよくわからなくて、ちょっと悲しい気持ちになりました。センスがなくてすみません