近所に、けっこう長く続く細い裏道がある。
軽自動車が入れるのか微妙なくらい。
わざわざこんな住宅街の裏に細い道を作ったのか疑問に
思った人がいたのだが、
疑問に思えるのもそのはず、道が先にできて、その裏に
住宅街が出来たのである。
そこは大昔の街道で、数十年前までは県道だった。
坂の下には宿場町だったのだが、坂を降りるギリギリのところが街道。
坂を降りたり登ったりすると疲れるし、坂を登った奥は雑木林だったので
ぎりぎりのところを道にしていたのだろう。
道が出来ると、その周辺に建造物が出来て、現在は住宅街。
今では車が通れないくらい狭い道では困るので、並行して住宅の反対側に
広めの新道ができた。
そんなわけで、細い裏道のようで、実は最初の道なのね。
今では都市開発するときには道幅を設計するから、ちゃんとした
道が整備されているところはそれまで人が住めるような場所ではなかった
わけで、逆に細い道が長く続いているような住宅街は昔からの街なんだな。