西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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人文社会科学系若手研究者セミナー

2011年07月06日 | その他 autres
日仏若手研究者セミナー
人文社会科学系若手研究者セミナー

日時:07月10日(日曜) 13:30 - 17:30
会場:日仏会館5階501会議室 - 渋谷区恵比寿3丁目

今回の若手研究者セミナーは、バタイユ研究でジャン=リュック・ナンシーの『イメージの奥底で』(以文社、2006)の共訳者である大道寺玲央さん、マラルメ研究でLa fête selon Mallarmé : République, catholicisme et simulacre(Paris, L’Harmattan, 2009、『マラルメによる祝祭―共和国・カトリック・虚像』)の著者である熊谷謙介さん、ブランショ研究で『文学のミニマル・イメージ―モーリス・ブランショ論』(左右社、2011)の著者である郷原佳以さんに報告していただき、イマージュ論と政治、また世俗の宗教としての文学を背景とした自由な相互啓発の会にしたいと思います。ふるってご参加ください。それぞれの論者は発表が45分、討論15分を予定しています。

13h30 開会 三浦信孝・廣田功
13h45 大道寺玲央(中央大学)
   「J.-L. ナンシーにおける民主主義の存在論」
14h45 休憩
15h00 熊谷謙介(神奈川大学)
「マラルメの『現代性』」
16h00 休憩
16h15 郷原佳以 (関東学院大学)
「ミシェル・ドゥギーの『commeの詩学』序説―60-70年代隠喩論争」

(1)『イメージの奥底で』(以文社、2006):
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%81%AE%E5%A5%A5%E5%BA%95%E3%81%A7-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3-%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%BC/dp/4753102467
内容(「MARC」データベースより)
虚偽としてのイメージからイメージとしての真理へ-。「神の死」そして「形而上学の終焉」以降の今日、哲学の名のもとに新たな「意味のエレメント」を切り開き、「世界の創造」へと結び直す。ナンシー「イメージ論」の集大成。

(2)La fête selon Mallarmé : République, catholicisme et simulacre(Paris, L’Harmattan, 2009、『マラルメによる祝祭―共和国・カトリック・虚像』):

http://repre.org/repre/vol11/books/12.html
熊谷謙介氏の『マラルメによる祝祭――共和国、カトリック、虚像』は、2006年にパリ第4大学に受理された同氏の博士論文の書籍版である。(・・・)
ここで問題となっているのは、「演劇théâtre」ではなく「祝祭fête」である。なぜ「祝祭」なのか――そのような読者の疑問に答えるかのように、本書はこの「祝祭」という主題が、文学や芸術は言うに及ばず、政治や宗教といったマラルメの多様な思考を綜合的に考察するためのキー・コンセプトであることを、丁寧に、かつ刺激的な仕方でわれわれに提示してくれる。
2010年7月に京都造形芸術大学で催された「マラルメ・プロジェクト 21 世紀のヴァーチュアル・シアターのために」をはじめとして、マラルメの姿を今日あらためて捉え直そうとする試みは今後ますます活発なものとなっていくだろう。本書は、マラルメを今日再読せんとするそのような読者たちにとっての不可欠な参照項となるはずである。(星野 太)

(3)『文学のミニマル・イメージ―モーリス・ブランショ論』(左右社、2011):
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%87%E5%AD%A6%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E8%AB%96-%E6%B5%81%E5%8B%95%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E6%96%87%E5%AD%A6-%E9%83%B7%E5%8E%9F-%E4%BD%B3%E4%BB%A5/dp/4903500497

湯浅博雄氏推薦
「現代において文学・芸術に賭けられているものの逆説的な意味を、
ブランショほど深く、徹底して、本質的に考え抜いた文学者はいない。
本書を繙く読者は、たとえばイメージの「始原的な二重化」、「イメージの〈イリヤ〉」、「言語によってしか現れないが、けっして言語によって名づけられないもの」、「逆説的なオブジェ」、等々、奥行きの深い言い回しをたどりつつ、ブランショの驚嘆すべき文学論・言語論の深部に「魅惑」としてのイメージ論が潜んでいることに思い至る。ブランショの試行を照らす、この比類のない光が読むことの快感さえもたらすだろう」
コメント
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