西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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アラン哲学講義

2012年10月14日 | サンド研究

哲学講義 (白水iクラシックス) [単行本]
アラン (著), 中村 雄二郎 (翻訳)
3990円

単行本: 448ページ
出版社: 白水社 (2012/10/20)
言語 日本語
ISBN-10: 4560096082
ISBN-13: 978-4560096086
発売日: 2012/10/20

〈私〉が考える幸福とは何か? 日常の言葉で語られる哲学は、「精神と情念に関する九十五章」として生き生きと結実してゆく。名著『思索と行動のために』改題。解説=前田英樹。

『幸福論』の著者による最高傑作!
 「世界三大幸福論」の書き手の一人として、今なお多くの熱心な読者をもつ哲学者・アランの魅力とは?
 このたび前田英樹氏により新しく書き下ろされた本書解説にいわく、〈アランは地上に初めて立つ人のように、生徒たちの前に立った、私はそう書いたが、これはアランが、まるで降臨した神のように、あるいはプラトンやデカルトのように語ったという意味ではない。むしろ、それは逆であって、彼ほど先人たちの書物を、鮮やかに使用して語った哲学者はいない。また、彼ほど偉人を尊敬する方法と、それによって養われる徳と喜びとを―幸福論として―直接に教えてくれる哲学者はいない。今もっていないのである〉。
 本書は、フランスの高等中学校で学生たち相手に行なった講義をもとに編まれたものであり、哲学用語に拠らない日常的な言葉で、哲学するということはどういうことなのか、わかりやすく語っている(ポイントとなる部分にはノートを付し、敷衍して解説してくれる)。
 はたして、幸せになるために必要な「考え方」や「振る舞い」はどのようなものか? 名著『アラン著作集1 思索と行動のために』を改題。『幸福論』の著者による最高傑作。

アラン Alain 1868-1951
 フランスの哲学者。獣医の父のもと育ち、フランス各地で高等中学校の哲学教師として学生(シモーヌ・ヴェイユからジョルジュ・カンギレムまで)を啓蒙するかたわら、新聞のコラム記事『プロポ』の文筆で名声を博す──本名のエミール=オーギュスト・シャルティエではなく、アランという筆名で。エッセイ、箴言、断章などによる自由な思考スタイルは、よりよい生き方を見すえるモラリストとしてフランスの伝統を引き継いでいる。著書に『幸福論』『イデー』など。

解説:前田 英樹(まえだ ひでき)
 1951年生まれ。中央大学大学院文学研究科フランス文学専攻修了。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。批評家。フランス思想・言語学を専攻し、言語、身体、記憶、時間などをテーマに映画、絵画、文学、思想などをめぐって批評活動を行なう。著書に『沈黙するソシュール』『小林秀雄』『セザンヌ 画家のメチエ』『言葉と在るものの声』『倫理という力』『独学の精神』『日本人の信仰心』『信徒 内村鑑三』ほか。
 訳者:中村 雄二郎(なかむら ゆうじろう)
1925年生まれ。1950年東京大学文学部卒業。哲学・思想史専攻。明治大学名誉教授。

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