西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
本ブログ記事の無断転載および無断引用をお断りします。
 

オランプ・ドゥ・グージュ Olympe de Gouges

2009年06月24日 | 女性文学・女性
「総合科目」履修生の皆さんへ

フランス革命の男性形で書かれている「人権宣言」を女性形に書き換えた女性作家オランプ・ドゥ・グージュです。
次のページに処刑の様子の画像を掲載します。

「女性は処刑台にのぼる権利がある以上、演壇にのぼる権利を持つ」(「女性および女性市民の権利宣言」第10条)
     
                             オランプ・ドゥ・グージュ

 女性は処刑台に上りギロチンにかけられるのだから、男性と同じように議会の演台に立ち政治に参加する権利もあるのではないかと主張している。女性の投票権を得るのがヨーロッパでは最も遅かったフランス。ここでは、当然のことながら、女性の投票権を含む政治参加を示唆している。(1893年に世界で初めて女性参政権を獲得した国はニュージーランド。フランス1946年。日本は1945年)

『女性と女性市民のための人権宣言 Déclaration des Droits de la Femme et de la Citoyenne 』(1791)は、マリー・アントワネットに捧げたものであった。18世紀末に出されたこの宣言が世に出版されたのは、わずか20年ほど前のことにすぎない(Benoite Groultの力による)。

作家としては、小説、脚本、エッセー、マニフェスト、パンフレットなど、およそ70冊の著作を残している。黒人奴隷制や死刑制度に反対であった。

また、反逆者を次々とギロチン台に送る恐怖政治に真正面から反対し、マラーやロベスピエールを批判したために、彼女自身がギロチンにかけられ、断頭台の露と消えることとなる。女性としてはマリー・アントワネットに次ぐ二番目の時代の犠牲者であった。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« マリーアントワネットのDVD | トップ | Olympe de Gouges »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

女性文学・女性」カテゴリの最新記事