“子ども”を取り巻く諸問題

育児・親子・家族・発達障害・・・気になる情報を書き留めました(本棚4)。

「食べない子」の給食対策〜食べない子が変わる魔法の言葉〜その4

2025年02月01日 15時26分32秒 | 子どもの心の問題
食べない子が変わる魔法の言葉」の備忘録メモ、その4です。

給食が原因で集団生活(園・小中学校など)が楽しめない子どもが一定数います。
私の長男も偏食で、小学校ではパンと牛乳しか食べず、おかずには手をつけない日々が続きました。
あれから20年、現在は料理好きな青年になっているから、人生不思議です。

さて「食べない子」が給食を食べられるようになるためにはどうしたらよいでしょうか。
食べない理由を根気強く探り、それがわかったら対策を練る、
ときには担任の先生とコミュニケーションを取り、
環境を整備する、といったところでしょうか。

いや、先生や学校側が原因を作っている場合も想定されますね。

私のおぼろげな記憶ですが、
約50年前の小学2年生の時、「給食全員完食」が目標に掲げられ、
肉が苦手だった私は苦労しました。
私よりもっと肉が苦手だった友だちは、がんばって食べたけど吐き出してしまいました。
なんだか、軍隊みたいですね。
今でもその空気感は残っているのでしょうか?

さて、備忘録としてのメモを残しておきます。
担任からの過剰な完食指導等により給食を食べられなくなった場合の対応方法が書かれています。

▶ 学校への3つのお手紙


2.文部科学省発行の「食に関する指導の手引き(第二次改訂版)」内の「第6章 個別的な相談指導の進め方」の「指導上の留意点」の部分(P234~)

① 対象児童生徒の過大な重荷にならないようにすること。 
② 対象児童生徒以外からのいじめのきっかけになったりしないように、対象児童生徒の周囲の実態を踏まえた指導を行うこと。
③ 指導者として、高い倫理観とスキルをもって指導を行うこと。
④ 指導上得られた個人情報の保護を徹底すること。
⑤ 指導者側のプライバシーや個人情報の提供についても、十分注意して指導を行うこと。
⑥ 保護者を始め関係者の理解を得て、密に連携を取りながら指導を進めること。
⑦ 成果にとらわれ、対象児童生徒に過度なプレッシャーをかけないこと。
⑧ 確実に行動変容を促すことができるよう計画的に指導すること。
⑨ 安易な計画での指導は、心身の発育に支障をきたす重大な事態になる可能性があることを認識すること。
・・・基本的には上記9点が守られていれば、給食が原因で不登校や会食恐怖症を含めた大きな問題には発展しないはず。

3.「我が子のトリセツ」
・うちの子はこうすると食べられます、こうすると食べられなくなります、といった取扱説明書。
(例)「食べなさい」ではなく「無理しなくていいよ」と伝えてください。
(例)「どれくらい食べられたか」について聞かないでください。
(例)「環境に変化(席替え、クラス替え、長期休暇明け等)があると慣れるまでに時間がかかり食欲が落ちます。
・これを担任の先生宛に提出し、反応がない場合は園長・校長に相談する。上手くいかない場合は保健室の先生やスクールカウンセラーなどに相談する。

▶ 友だちへの対応
・お友達から「なんで食べないの?」と言われるのがイヤで不登校傾向の子ども。こういう場合は「給食だと緊張して一杯食べられないんだよね」と返答する練習を家族と一緒に繰り返すとよい。

▶ 給食の代わりにお弁当を持たせる場合
・苦痛だった給食時間が解消されて最初はよいかもしれないが、ずっと続けていると「給食が食べられない」状況から抜け出せなくなる。
・次のスモールステップは、「給食の一部を少し、子どもの机の上に並べてもらう」ことを親から担任の先生にお願いする。そうすることで、少しずつ給食に慣れて、食べられるようになる可能性がアップする。
・ただ、周囲から「食べてみたら?」の声がけはプレッシャーになるので、そっとしておいて欲しいことも付け加える。
・これで上手くいかなくても子どもや先生を責めることはしない。食べられるようになったらラッキーというスタンスで、あせらずゆっくりと。


「会食恐怖症」への対応〜食べない子が変わる魔法の言葉〜その3

2025年02月01日 14時58分11秒 | 子どもの心の問題
食べない子が変わる魔法の言葉」の抜粋メモ、その3です。
著者自身が「会食恐怖症」であり、その克服体験を元に同じ病態の人たちの相談に乗る事業をしている、
“当事者&支援者”です。

会食恐怖症へのアドバイスとして以下のように述べています。

▶ 克服につながる適切な行動をする
▶ 前向きな考え方を身につける
▶ 習慣や環境を整える

なんだかどれも抽象的でイメージしにくいですね。
こちらの本「会食恐怖症を卒業するために私たちがやってきたこと」に詳しく書いてあるそうです。
購入して読んでみたいと思います。

基本は「不安を認めてあげて、自分から動き出すのをじっと待ち、アドバイスを求めてきたらスモールステップを意識しながら提案する」こと。
求められていないのにアドバイスを連発したり、無理矢理変えようとしても解決しないとのこと。

声かけとして例示されていることを列挙します。

「そうなんだ、他の人と一緒に食べることが不安なんだね」
「何か協力できることはある?」

「一杯食べなくても大丈夫だよ」
「食べられない分は、残してもいいんだよ」
「どれくらい食べられたかじゃなくて、美味しく食べることや、楽しんで食べることが大切なんだよ」

等々。