槍倒し松/岩国市
錦帯橋を渡ったそばに「槍倒し松」なる松があった。
槍倒し松? 何だそれ?
案内書きがあったので読んでみると、書かれているエピソードが面白かった。
諸国の大名が他藩の城下を通る際は行列の槍を倒すのが礼儀であったが、
大藩が小藩の城下を通る時はそれを守らず、槍を立てたまま通ったらしい。
岩国藩は小藩であったため武士たちは憤慨し、そこで一計を案じたという。
横枝の張った松をわざと通り道に植え、
大藩といえども槍を横に倒さねば通ることができないようにした。
大藩の大名が槍を倒すのを見て、岩国藩の武士たちは溜飲を下げたという。
当時の松は昭和19年に発生した松くい虫で弱り、その8年後には枯れてしまった。
この松は直系の3代目で、昭和43年に公園から移したとあった。