廣島パイレーツ・チャンネル

広島の名も無き”田舎侍”が地元プロスポーツを中心に色々と書いて行く過激なスポーツコラムや、広島の市政や街づくりについても

カープBOM2004年6月(6)

2022-09-02 22:22:22 | Weblog
読売の遺産(前編)
at 2004 06/18 23:10 編集


 今日の新聞各紙によると、パ・リーグの緊急理事会が開かれてバファローズとブルーウェーブとの合併があっさりと承認されたらしい。 噂になっていたセ・パ両リーグ統合の話はパ・リーグだけの問題では無いからと言う事で来月のオーナー会議に持ち越しとなったそうだ。 ただ、ライオンズの代表はパ・リーグの存続は困難だとして両リーグ統合と言う方向に向かうべきだと言っていたらしい。 まあ合併が承認されるのは予想された事だ。 仮に反対したとしても代わりにどうすれば良いか分からないのだから...


 一方、以前からセ・パ両リーグ統合を唱えていた”ツネオ”は「5チームではリーグ戦の運営は出来ないだろう。」みたいな発言をして、新聞各紙もいよいよ一リーグ制実現へ動き出したと書かれていた。 私は『一リーグ制』は長期的には100%失敗すると考えている。 一リーグ制の最大のメリットは新しい対戦カードの登場だが、ファンが現在の対戦カードに不満を持っていたと言うならともかく、そうでないのなら日本シリーズもオールスターゲームも失うデメリットの方が大きいのだから...


 ただ、上手く行くにしても行かないにしてもプロ野球の”一リーグ制移行”は避けられそうに無い。 プロ野球球団にとっての最大の収入源・テレビ放送権料はジャイアンツのいるセ・リーグが独占している。 不況に加えてプロ野球人気が低下、それに選手の年棒が高騰してパ・リーグのオーナー企業が莫大な負担に耐えられなくなったのだ。 動き出してしまった一リーグ制移行の流れは変えられないでしょう。 仮に今になって”ツネオ”の気が変わって二リーグ制を守ろうとしても...


 これからのプロ野球はどうなるのか。 今日読んだ週刊誌には”ツネオ”の構想として二つの新システムが紹介されていた。 一つ目は10球団を東西二地区に分けて順位を争い、両地区の首位同士で日本一を争うものですが、それだとジャイアンツとタイガースが順位を争う事が無くなってしまうと思うのですが... もう一つは日本のプロ野球を8~6球団まで減らし、韓国や台湾のプロ野球リーグを勝ち抜いたチームと”アジア一位”を決める『アジア選手権』を行い、その優勝チームがメジャーリーグのチャンピオンと”世界一決定戦”を行ってそれを日本テレビで中継するそうです...


 前に書いた事があるのですが、日本で全く馴染みの無い球団との対戦でテレビの視聴率が取れるでしょうか? 韓国や台湾のプロ野球リーグに関する情報は日本ではほとんど紹介されておらず、メジャーリーグだって日本人選手が所属する一部チーム以外はほとんど情報が入って来ない。 ちなみに、去年のメジャーリーグでのワールドチャンピオンはフロリダ・マーリンズなのですが、日本ではほとんど知られていないマーリンズとの試合を中継して期待通りの視聴率が取れるのか...


 今のプロ野球の”体質”を残している内はまともな改革も出来ないし、本当にファンを喜ばせる対戦カードを実現する事も出来ない。 結局今のプロ野球の破滅は避けられない。 だけど日本からプロ野球の灯は消す訳には行かない。 プロ野球”復活”の策を考えなくては...


ダ・ゾーンでW応援
 今日もカープは横浜スタジアムでベイスターズとの対戦でした。 例によってテレビ中継は地上波でもBSでもやっておらず(因みにベイスターズのテレビ中継権はTBS系とフジテレビ系が......


読売の遺産(後編)
at 2004 06/19 23:55 編集


 1582年6月3日... 備中高松城(岡山市)で毛利氏の軍勢と対峙していた羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)の陣に一人の男が迷い込んで来た。 その男は『本能寺の変』で織田信長を討った明智光秀の使者で、毛利氏を味方に付けようとして送り込まれたのだが、毛利軍の陣に近付けずに秀吉軍に捕まったのだ。 秀吉は信長に取りたてられて一兵士から信長の軍団を任されるまでになり、今まで信長の天下統一の理想の為に戦って来た。 その信長が死んだ。 これからどうして良いかと動揺する秀吉に彼の軍師である黒田(官兵衛)考高は「ご開運の時が来ましたぞ。」と囁いた。 気を取り直した秀吉は何も知らない毛利氏と和睦し、明智光秀を倒すべく急ぎ畿内へ向かった。 世に言う『中国大返し』である...


 秀吉はいつの時点で自分が天下を取れると思ったのだろうか? これは歴史の謎である。 一つだけ言える事は、『本能寺の変』で信長が急死するアクシデントが無ければ秀吉の天下統一など有り得なかったと言う事だけ...


 プロ野球のバファローズとブルーウェーブ両球団の合併が発表されてから一週間になる。 マスコミの論調を見る限り、プロ野球に話題性を取り戻す為にどうしてもセ・パ両リーグを統合したいらしい。 しかし、昨日も書いた通りこの『一リーグ制』はほぼ間違い無く失敗するでしょう。 今のプロ野球が何故面白く無く、テレビ視聴率や球場への観客動因が伸び悩んでいる(パ・リーグは必ずしもそうでは無いのだが...)のか、『一リーグ制』ではその解決にはならないからです。 仮に一リーグ10球団体制になったとして、今のプロ野球界の高コスト体質を改めなくてはまた脱落する球団が出るだけで、8球団...6球団...4球団と縮小し、その都度ファンの数も減って行くのは間違い無い...


 そして遂に読売がジャイアンツを手放す時が来るでしょう。 そんな事は有り得ないと思いますか? 今回の合併で近鉄のお偉いさんが言っていた事を思い出して下さい。 投資効果が上がらず、回収不能な事業にこれ以上資金を投入出来ないと言っていたはず。 読売だってそらは同じ事です。 ジャイアンツ戦のテレビ中継視聴率は下がる一方。 読売の上層部や株主の中にはジャイアンツに天文学的な投資をする事に不満の人も出て来ているでしょう。 今、読売が『一リーグ制』による巻き返しに必死なのは”限界”の時が近付いているからだと私は思います。 そして読売の”プロ野球撤退”によって現在のプロ野球は最後の時を迎える事になるでしょう... 悔しいですが。


 でも、このままでいいんでしょうか? プロ野球は儲からないからもう止める。 はい、そうですかと言う気には到底なれません。 今のプロ野球が潰れる事は仕方が無いですが、それでも日本からプロ野球の灯が失われる事はあってはならないと思います。 何とかしてプロ野球の再興をしなくては。 私も一ファンとしてプロ野球復活の方法をこの一週間考えていました。 ここで急ごしらえの『プロ野球・崩壊から再生のグランドプラン』を書いてみます...


 日本のプロ野球はまず読売がジャイアンツと言う球団を作ったところから始まった。 そして球団が増え、リーグ戦を運営する為にプロ野球機構が作られた。 プロ野球機構の役目はあくまで日程作りなどリーグ戦の運営と各球団の利害調整程度で、本当に重要な決定はオーナー達による話し合いで決まる。 プロ野球機構のトップであるコミッショナーもオーナー達による話し合いで選ばれている。 これでは機構による統制が利かず、プロ野球を面白くしようとしてルールを改正したくても出来ない。 そんなプロ野球の”失敗”を反面教師として作られたのがサッカーのJリーグだ...


 もうお分かりだと思いますが、私の考えるプロ野球再生の策とはサッカーJリーグをモデルとした新しいプロ野球運営組織を立ち上げ、そこにプロ野球球団が参加するシステムに作り替えると言うものです。 Jリーグの川渕キャプテンを始めとするサッカー界の指導者には野球にも関心が高い方々が多いと聞いています。 サッカー界の指導とご支援を受け、国内の有志企業や外資から出資をお願いし、Jリーグと理念を共有する日本サッカー協会の姉妹組織・『日本野球協会』を作ります。 日本で初めての”野球好きの、野球好きによる、野球好きの為のプロ野球”の実現を目指して...


 今日は本屋に行って来ました。 スポーツ雑誌の棚を見るとサッカー関係の本が圧倒的に多い。 今は人や物が国境を越えて飛び交うグローバル時代、いち早く国際化したサッカーがワールドスポーツとして繁栄している。 日本のプロ野球はメジャーリーグを手本として今までやって来た。 でも今、メジャーリーグに勝つにはメジャーリーグの真似だけでは無理なのでは? サッカーのシステムを取り入れてメジャーリーグを上回る早さで国際化に成功すればメジャーリーグより面白い野球を実現し、日本野球を守り、野球を世界に広められると私は思います。 まずは今度のオリンピックと来年のワールドカップでの”二冠”によって日本野球のブランド力を高める事から始めましょう...


 私達ファンがいる限り、プロ野球は永遠に不滅です...

 
コメント
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