小説家、反ワク医師、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、反ワク医師、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

誕生日

2014-08-12 02:30:15 | Weblog
今日は私の誕生日である。

「おとうさん。誕生日おめでとう」
と中学一年の娘が祝ってくれた。娘は永遠に中学一年生である。なぜかというと、実は、私は、大学の研究室で、「人間の成長を止める方法」というのを発明したからである。この実験には苦労した。しかし成長ホルモンを分泌する脳下垂体前葉に、ある薬物をハーディー法で注入すると、人間の成長が止まるのである。もちろん、こんな発明をしても、何の役にも立たない。NATUREに論文を提出したが、
「こんなことをすることに何の意味があるのだ」
と叱られて、論文は、突き返されてしまった。もちろん私の目的は、中学一年生が一番、可愛いからである。しかし、まあ、今の時代、大学を出て100社、面接を受けても、一社も内定が取れないという社会状況である。私は娘を、そんな可哀想な目に合せたくないのである。それで娘に、
「永遠に中学一年生で人生を過ごすことになるけれど、それでもいいか?」
と聞いたら、
「お父さんが、そう望むんだったら、私。それでもいいわ」
と同意してくれたのである。
なお、この効果は第二次性徴が始まる前の幼い年齢でしか現れない。第二次性徴が始まってしまった後では、この方法で人間の成長を止めることは出来なかった。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする