これはジョムソン近郊ではなく、もっと都市近郊の棚田
ブログ版馬場の外国詠 18
(09年5月)【ニルギリ】『ゆふがほの家』(2006年刊)89頁~
参加者:K・I、N・I、佐々木実之、曽我亮子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:N・I 司会とまとめ:鹿取 未放
145 眼の下は千段棚田その標高三千なりネパールを耕しし手よ
(レポート)
日本でさえ棚田は大変なのに、ネパールの標高三千というところで作業する労働力と手業のけなげさに驚異を覚えた作者の思いが読む者にも伝わります。(N・I)
(まとめ)
これは飛行機から見下ろした風景。ほんとうに細かい棚田が山の頂上付近まで続いているのが見えた。機械化はされていないので、手作業でそんな高地を耕しているのだ。その作業の苦労に対して、また棚田の美しさに対して感嘆しているのだろう。その感動が「ネパールを耕」すという国名を用いたところにも現れている。
ちなみに、もう少し都市部でも山の頂上まで続くような棚田をたくさん見た。そして移動するバスから見ると、耕しているのは女性ばかり、ついぞ男性が田畑で働く姿を見かけなかったが、たまたまそうだったのだろうか。田畑を耕す女性はたいてい集団で、みなさんいろとりどりの裾の長い衣服を纏っていて、働きにくいのではと思ったことだった。山のような刈草を背負っているのも女性だった。この国の男性は何をしているのかと憤慨したが、それこそ山のように農作物を積んだトラックを運転しているのは男性だった。カトマンズでは、ベッドの大きなマットを背中に担いで裸足で急ぐ男性も見かけた。(鹿取)
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