かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞 1の35

2020-06-08 20:25:05 | 短歌の鑑賞
    改訂版渡辺松男研究4【地下に還せり】(13年4月実施)
      『寒気氾濫』(1997年)12~
      参加者:崎尾廣子、鈴木良明、曽我亮子、鹿取未放
      司会と記録:鹿取 未放(再構成版)

              

35 冬銀河げに冴えざえと風のあと敗者勝者はどこにもあらぬ

 ★敗者勝者ということで、こういうものを超越してますます銀河が冴えて浮かぶ。
  (崎尾)
 ★どこで読んだか忘れたけど、最近松男さんが出世なんて簡単なことはさっさと
  せよ、という意味の歌をうたっていて、そういう立ち位置なのねと感慨を受け
  たけど、この歌の下の句はすかっとする。(鹿取)
 ★力への意志で、ニーチェもそんなことを言っている。力への意志はひたすら増
  大することを目指し、そこに主体性や目的はないと言っている。だからここの
  風も誰が誰をということがない。(鈴木)

 

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