ビーチとは砂浜、波により洗われかつ堆積される砂が創る波打ち際の紋様がビーチマーク。金属の破壊に関しては、SEM観察でストライエーションパターンを疲労破壊の根拠とするようになってからは、ついついおろそかにしがちな肉眼・マクロ的疲労破壊の紋様(パターン)。
昨日いつものことながらの鋼材商社幹部のKさんが、お客さんとこで壊れてしまったのだが原因が分かるだろうか と持ち込まれたシャフト。興味津々のこちらもいつものとおり、ハイハイと着易い。単調にキー溝部からの破断に見える。観察試片を切り出してゆくと、貝合わせじゃないが図のようにパカリと分かれた。破面にはビーチマークがしっかりと見られる。破壊強度を扱うどの参考図書にもビーチマーク=疲労の記載と写真が掲載されるのだが、30年以上もこの職についているのに自分の目でしかと確かめるのは今回を入れても10回にもいたらない(いかに我が職場が世間さまから遊離した処か)。これはありがたいと、ストック。ふと、クリス レアーの曲 On the beachと原爆による最終戦争を書いた「渚にて」を文庫本で読んだことを想い出す。
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