ドンマックのつらつら日記

離職してからの毎日の生活や愛犬モコ助のことを気楽につらつらと書き綴ってみようと思うオジサンなのであります。

神が降り立った山 ~25年ぶりに高千穂峰を目指す~(前)

2023-11-02 00:32:59 | 日記


 明日で間質性肺炎と診断されてからちょうど5年が経ちました。
 体調が回復するにつれ、ウォーキングやハイキングなどで少しづつ体力の回復を確認しつつ過ごしております。

 で、先日も高千穂峰に登ると言ったところ心配した相方さんに止められて、大浪の池登山で様子をみたところでありました。

 で、で、今度こそ本当に久しぶりに霧島の名山、高千穂峰に登ることにしたのです。
 この山は中学の遠足で初めて登り、社会人になってからも何かの節目の時に何度か登りましたが小学生になった子供達と登ったのが最後となり、あれからもう25年が経ったんですね。

 前の日から着替えや救急セットやオヤツやら一人でリユックに詰め込むオジサン、まるで遠足前の小学生のようである。

 そして当日、天気予報通りの晴れた朝、霧島を目指します。
 途中で飲み物とおにぎり弁当を買って90分程走り、高千穂河原に到着したのは9時過ぎ。
 平日の朝早く駐車場もガラガラでした。


 トイレを済ませて入山届をポストに入れて、これから登る山に向かい鳥居の前でお辞儀をして気合を入れる。

 天孫降臨の地と言われる高千穂の峰、やはり遠くから見ても神々しく神聖な山の気がしてこれはもうなんとしても登りきってお礼を言わなければと誓い森の中の石段の道を一歩一歩と登っていくのであります。
 この感じは今までのハイキングで何回か慣らしてきたのでなんとか普通に登っていけました。




 そして20分も進んだ頃、急に視界が開けて・・
 ドドーンと25年ぶりに対面した御鉢の全貌。
 相変わらずゴツゴツした岩と瓦礫の急斜面が空に続いています。

 昔を思い出しながらピョンピョンと登っていくつもりでしたが・・・
 なかなか上に進まず、すぐに息が切れて立ち止まる。
 え?こんなに大変だったとは?これ病気の性?それとも歳の性?

 でしょうね・・歳・・

 だって登った時の記憶は25年前のままだけれども、体は確実に25年分衰えている訳ですからねぇ。
 しかもここの斜面は大小の小石と砂で覆われており、足の置き場を間違えると一気にズルズルと引きずり落されます。




 ♫ 三歩進んで二歩下がる、それ!ワンツーワンツー・・・。
 (まだおやじギャグをかますほどの余裕が残っていたようだ😓

 逆にポールが邪魔になってるみたいだったので収納して、四つん這いで手足を使って、やっとこさの思いで斜面を登りきったのであります。



 初めての人はここで「やったあ!頂上だ」と思う人もいるらしい。
 ところがどっこい、ここは単なる通過点であり、ここまで来てやっと遠くに聳え立つ高千穂峰を望むことができるのであります。



 ここからは馬の背と呼ばれる御鉢の噴火口沿いを進むコースになります。
 狭いところでは2~3mの道幅で強風の日や登山者が多い時には注意が必要。
 実際に前を行く登山者を追い越そうとして足を滑らせ、滑落して亡くなった事故もあるそうです。

 いや、しかし天気は良いのに何もない山頂の一本道は風が強く、汗をかいた体が冷たい。
 たまらず岩の上に腰かけて、汗を拭くと背中に乾いたタオルを挟んで一息つく。


 ついでに頂上で食べるはずだった卵パンとか食べてしまったりして。
 ここからの景色もなかなか良い。

 少し元気を取り戻し、先にすすむと馬の背が終わり、高千穂の峰の登り口へと下っていく。




 そしてここにも大きな鳥居があります。
 実は鹿児島観光でも有名な霧島神宮はもともとは神を祭るためにここに建てられていたそうですが西暦788年に御鉢の噴火で焼失し、先ほどの登山口に再建されたものの、これまた1235年に噴火の被害にあったため、現在の場所に移されたと記録されています。

 そんな大昔にこんな山の上に神社を作っていたなんて、やっぱりすごいなあ。
 坂本龍馬だって新婚旅行で鹿児島に来て、草履袴で夫婦して登っているし・・
 昔のロマンをいろいろと想像しながら神社跡の碑にお祈りをして、いざ頂上へと続く道を登り始めたのであります。

続く