ご利用者さんがショートステイを利用されるときは、
家族ではないのにいつもながらに緊張します。
会えない期間が寂しいということもありますが、
利用先の施設でどのように過ごしているんだろうかと思うからです。
そしてショートステイで利用する施設が、
特別養護老人ホームであれ、老人保健施設であれ、
その実態を知り尽くしている自分だから、
どのように介護されるのかが予想がつくからです。
私自身、ある施設(特養も老健でも)で、
ショートステイ(緊急ショートステイも含む)を担当していたことがあります。
そのとき一番心がけていたことは、
利用する前と同じ状態でご自宅にお帰りになっていただくこと、
この一言に尽きました。
しかし、こんな簡単で当たり前のことがとても難しいのです。
ある日曜日、施設から「ベッドから転落した」との連絡を受けて、
急遽出勤し、病院へ自ら運転し緊急受診したことがあります。
レントゲン検査の結果、左上腕を骨折していたことがわかり、
すぐに入院手続きを行ないましたが、
病棟でご家族が入院を拒否し自宅へ連れて帰ってしまいました。
そのご家族は違う病院へ入院させたいと思っていたからです。
しかし、その病院では入院を許可されず、
結局通院しながらの自宅療養となりました。
私は何度もお見舞いに伺いましたが、
そのつど門前払いを受けました。
「一番安心なところと思って預けたのに、そうではなかった」
ご家族の言葉はずっと心に残りました。
今も消えることはありません。
幸いその骨折は完治し、
やがてデイサービスのご利用者としてお迎えすることになります。
(このことはいつか「プロフェッショナル」の中でふれることになると思いますので、
今ここで詳しく記述するのは避けます)
このときから、いかに元気な姿でご自宅に戻っていただくかが、
この頃の私の命題となりました。
また介護者がぎっくり腰で倒れたとか、入院してしまったとかで、
緊急ショートステイでご利用していただいたこともあります。
知らせがあればすぐにご自宅まで訪問して、
お年寄りを車に乗せて来たこともあります。
ショートステイがなければ介護者の方がつぶれてしまうかもしれない。
この危機感は常にありました。
だからこそ、その介護者の負担が軽くなるように、
帰宅後のことも考えてケアしなければなりません。
でも、施設職員に“在宅介護”の意味を知る者は少なく、
在宅の視点で施設介護を行なうのはなかなか困難なことでした。
さて、話は少し脱線しましたが、
みちしるべのご利用者さんたちがショートステイ先から、
無事に在宅に帰ってくるようにと願うばかりでした。
しかし、その願いも空しく、ショートステイを利用したことにより、
在宅生活に終止符を打たれた人がこれまで3人いらっしゃいます。
1.38度台の発熱で夜間救急車にて搬送され、入院先で寝たきりになった人。
2.利用前は歩行できていた人が利用後は車椅子となってしまった人。
3.利用後、両下肢(特に膝下)に浮腫ができて帰宅された人。
椅子に座りっぱなしであったとのこと。
詳しいことはこの程度に留めておきますが、
3人とも同じ特別養護老人ホームでショートステイをご利用されました。
そして3人のうち、すでに2人はもうこの世におりません。
残りの1人は施設に入居しました。
今までこんなことがあるから、無事に帰って来るだろうかと心配になります。
先日、初めて男性のIさんが二泊三日のご利用をされました。
その期間、ずっと気が気でなりませんでした。
その施設まで何度も会いに行きたいと思いました。
そして、先週1週間ぶりにIさんにお会いし、
とりあえずお元気な姿を見てちょっと安心しました。
しかし、ショートステイの影響が出始めるのはこれからです。
注意深く私たちは心身を見守りケアしていかねばなりません。
何故なら、このことをきっかけに、
認知症が大きく進行する可能性があるからです。
ショートステイ先での環境の変化、生活の違い、人の違い、食べ物の違い、
すべてに戸惑いと混乱を感じたことでしょう。
それから、ごく普通の在宅生活に戻るには、
もう少し時間がかかるからです。
みちしるべの役割はそんなところにもあります。
家族ではないのにいつもながらに緊張します。
会えない期間が寂しいということもありますが、
利用先の施設でどのように過ごしているんだろうかと思うからです。
そしてショートステイで利用する施設が、
特別養護老人ホームであれ、老人保健施設であれ、
その実態を知り尽くしている自分だから、
どのように介護されるのかが予想がつくからです。
私自身、ある施設(特養も老健でも)で、
ショートステイ(緊急ショートステイも含む)を担当していたことがあります。
そのとき一番心がけていたことは、
利用する前と同じ状態でご自宅にお帰りになっていただくこと、
この一言に尽きました。
しかし、こんな簡単で当たり前のことがとても難しいのです。
ある日曜日、施設から「ベッドから転落した」との連絡を受けて、
急遽出勤し、病院へ自ら運転し緊急受診したことがあります。
レントゲン検査の結果、左上腕を骨折していたことがわかり、
すぐに入院手続きを行ないましたが、
病棟でご家族が入院を拒否し自宅へ連れて帰ってしまいました。
そのご家族は違う病院へ入院させたいと思っていたからです。
しかし、その病院では入院を許可されず、
結局通院しながらの自宅療養となりました。
私は何度もお見舞いに伺いましたが、
そのつど門前払いを受けました。
「一番安心なところと思って預けたのに、そうではなかった」
ご家族の言葉はずっと心に残りました。
今も消えることはありません。
幸いその骨折は完治し、
やがてデイサービスのご利用者としてお迎えすることになります。
(このことはいつか「プロフェッショナル」の中でふれることになると思いますので、
今ここで詳しく記述するのは避けます)
このときから、いかに元気な姿でご自宅に戻っていただくかが、
この頃の私の命題となりました。
また介護者がぎっくり腰で倒れたとか、入院してしまったとかで、
緊急ショートステイでご利用していただいたこともあります。
知らせがあればすぐにご自宅まで訪問して、
お年寄りを車に乗せて来たこともあります。
ショートステイがなければ介護者の方がつぶれてしまうかもしれない。
この危機感は常にありました。
だからこそ、その介護者の負担が軽くなるように、
帰宅後のことも考えてケアしなければなりません。
でも、施設職員に“在宅介護”の意味を知る者は少なく、
在宅の視点で施設介護を行なうのはなかなか困難なことでした。
さて、話は少し脱線しましたが、
みちしるべのご利用者さんたちがショートステイ先から、
無事に在宅に帰ってくるようにと願うばかりでした。
しかし、その願いも空しく、ショートステイを利用したことにより、
在宅生活に終止符を打たれた人がこれまで3人いらっしゃいます。
1.38度台の発熱で夜間救急車にて搬送され、入院先で寝たきりになった人。
2.利用前は歩行できていた人が利用後は車椅子となってしまった人。
3.利用後、両下肢(特に膝下)に浮腫ができて帰宅された人。
椅子に座りっぱなしであったとのこと。
詳しいことはこの程度に留めておきますが、
3人とも同じ特別養護老人ホームでショートステイをご利用されました。
そして3人のうち、すでに2人はもうこの世におりません。
残りの1人は施設に入居しました。
今までこんなことがあるから、無事に帰って来るだろうかと心配になります。
先日、初めて男性のIさんが二泊三日のご利用をされました。
その期間、ずっと気が気でなりませんでした。
その施設まで何度も会いに行きたいと思いました。
そして、先週1週間ぶりにIさんにお会いし、
とりあえずお元気な姿を見てちょっと安心しました。
しかし、ショートステイの影響が出始めるのはこれからです。
注意深く私たちは心身を見守りケアしていかねばなりません。
何故なら、このことをきっかけに、
認知症が大きく進行する可能性があるからです。
ショートステイ先での環境の変化、生活の違い、人の違い、食べ物の違い、
すべてに戸惑いと混乱を感じたことでしょう。
それから、ごく普通の在宅生活に戻るには、
もう少し時間がかかるからです。
みちしるべの役割はそんなところにもあります。