E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

ミュージカル「李香蘭」

2009-06-21 17:48:32 | ダイアリー

大好きな劇団四季の昭和の3部作の1つに「李香蘭」があります。
あとの2つは「異国の丘」と「南十字星」
どれも戦争を扱った作品です。

「李香蘭」は、第二時世界大戦当時の物語です。日中友好のために、日本人の女の子が李将軍の養女になり、満州国の建国に胸をときめかせます。純粋に夢を見ていた一人の女の子。でも戦争や政治的な陰謀が渦巻く現実の中、中国人の娘として、映画と歌でデビューして人気を博します。
日本が負けて終戦を迎えたとき、李香蘭は中国の法廷で、日本軍に加担した罪で裁かれることになります。このとき、自分は日本人であることを告白、幸い日本人であることは証明されます。しかし、法廷では日本人への憎しみと怒りが収まりません。
裁判長は判決を下します。
「憎しみを憎しみで返すなら、争いはいつまでも続く。徳をもって怨みに報いよう」
李香蘭は無罪となりました。
この物語はフィクションですが、李香蘭は実在の人物です。

憎しみを相手にぶつけ、憎しみで返すという繰り返しが続けば、争いは絶えません。世界中で争いが絶えないの本当に悲しいことです。
毎日どこかで事件や事故が起こっています。なんとかして平和な世の中にならないだろうかと考えていますが・・・

先日、下の娘が文化祭を終えました。クラスで5分間の無言劇をやるのが恒例ですが、そのテーマに娘は「「憎しみを憎しみで返すなら、争いはいつまでも続く。徳をもって怨みに報いよう」これを提案したのだそうです。
あとから聞いて驚きました。
「ミュージカル李香蘭」は娘と一緒に観ました。一緒に行く前にDVDで予習そていたそうです。そのとき観て感じたことをやってみたいと思ったのでしょうね。
残念ながら却下されたそうですが。

時代は流れて、戦争時代は過去になりつつあります。まだ私の親世代は戦時中を知っています。劇団四季でも、この悲しい戦争という過去を伝えていこうという趣旨で毎年上演されています。他の演目もそれぞれ、多くの人の犠牲の上に成り立っている平和の上に今生きていること、平和を願う人たちがたくさんいたこと、何度観ても泣きます。
機会があればぜひ観てください。

                            (M.H