昨日のサポーティブケア学会のプレイベントの市民公開講座。
260名を越える方が参加。
半数は医療関係者だったとか。
患者さん方はどう感じているのか、市民公開講座に参加して患者さんを知りたいという医療者が多いのだそうです。
半数は医療関係者だったとか。
患者さん方はどう感じているのか、市民公開講座に参加して患者さんを知りたいという医療者が多いのだそうです。
現地には40名位の参加者でした。
ご参加下さった皆様、本当に、ありがとうございました。
やせ薬・・
糖尿病の治療薬が、自由診療のクリニックでダイエット目的に使われているとニュースになったことがあります。
やせ薬・・
糖尿病の治療薬が、自由診療のクリニックでダイエット目的に使われているとニュースになったことがあります。
ちょっとここで整理を
保険診療:特定の疾病で治験を実施。有効性・安全性が確認できた薬剤
自由診療:治験を行っていないもの(海外の薬剤、薬剤ではないもの)保険で認められている薬剤をその疾病以外で投与する場合。つまり、有効性は確認できていないし、疾病以外の状況で安全性は確認できていない状態。
処方された薬剤で副作用が起きた時
保険診療:国が補償
自由診療:国の補償なし
このやせ薬は、糖尿病で治験が実施、認可された保険診療薬剤です。
でも、糖尿病でない人が服用すると、血糖値が下がりすぎることや予想外の副作用が起こる可能性があること、やせにどの程度効果があるか不明といった状況なのです。しかも、やせたいだけでは保険対象ではないため、自由診療クリニック(美容クリニックなど)で高額な費用を払うことになります。加えて、副作用が起きても補償はありません。
ダイエットの経過を表現した言葉で、アメリカでは最近、こんな言葉が論文に登場しています。
・ウエイトサイクリング
ダイエットの経過を表現した言葉で、アメリカでは最近、こんな言葉が論文に登場しています。
・ウエイトサイクリング
・ヨーヨーダイエット
ヨーヨー?!
ウエイトサイクリング:
ゆっくりと体重を減量したり、また戻ったりを繰り返す状態を指した言葉。
ゆっくりと体重を減量したり、また戻ったりを繰り返す状態を指した言葉。
ウエイトサイクリングで何か疾患に罹る(病気になる)割合(有病率)は、
男性では 20% ~ 35%
男性では 20% ~ 35%
女性では 20% ~ 55%
なんと!
高い!
特に、女性は体重の増減が体によくないようです。
単なるダイエットだけではなく、
・職業上痩せなければいけない人(モデル、ダンサー等)
・アスリート(体重制限があるなしに限らず)
・役作りでやせたり太ったりが必要な俳優
なども リスクにさらされていると書かれています。
ヨーヨーダイエット:
体重の増減の繰り返しがさらに激しいもの
体重の増減の繰り返しがさらに激しいもの
早いスピードでぐるぐる回るヨーヨー・・
ちなみに、日本で問題になったやせ薬・・
アメリカでも問題になっていて、使った人々の状態が追跡されています。
使い始めは、体重は落ちていくようです。
でも、それが、どこかで頭打ちになります(瘦せなくなる)
それで、多くの人はそこでそのやせ薬は中止してしまうようです。
結局、体重は戻り、糖尿病や高血圧が悪化したという結果だったようです。
さらに、このやせ薬で臨床試験を実施した結果の論文も報告されています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9542252/
治療中止により1年以内に体重減少のほとんどが戻り、一部の心臓代謝変数も追跡結果と同様に変化し、ベースラインに戻ったようです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9542252/
治療中止により1年以内に体重減少のほとんどが戻り、一部の心臓代謝変数も追跡結果と同様に変化し、ベースラインに戻ったようです。
このやせ薬。
使い始め最初は瘦せていっても、その内効かなくなってしまい、体重は元に戻ってしまう・・つまり、ウエイトサイクリングやヨーヨーダイエット状態を作ってしまうということ。ということは、結局、心臓に負担がかかり、色々な病気にかかりやすくなってしまう・・・
ならば、最初からこのやせ薬は、手を出さないに越したことはないということ。
高いお金を出して安易な薬に手を出さないで、食事や運動で健康な体を作っていきたいものです。
興味深く拝読させて頂いています。いつも勉強になるお話し、考えさせられるお話し、感動するお話し、大変ありがたいです。
私の知人がまさにこのダイエットをしています。
ハンバーガーを一度に2個食べた後に、スナック菓子を一袋ペロッとたいらげ、薬を服用し、5キロ痩せたとよろこんでいます。
私は、違和感を感じますが、大丈夫なの?と言うのみで何もできません。
この方法によるダイエットの危険性が、もっと周知されればよいと思いますが、ここまでして痩せなければいけない彼女たちの心にも問題がある気がします。
先生の記事のこと彼女に伝えたいと思いました。本当に怖いですね。
参考になるお話し、ありがとうございました。
コメント、ありがとうございます。
やはり、身近にいらっしゃいましたか。
教えて下さり、本当にありがとうございます。
いずれ効果が頭打ちになるというアメリカの報告があるらしいとお話して上げてください。
どうぞ、ここをご紹介頂き、リンク先の論文 - 今やグーグルでもすぐ日本語訳に変換することが出来ますから - 見ていただけるとありがたいです。
食べても痩せることが当たり前になった頃、痩せなくなってきて、そこから食事を整えようとしても上手くいかなくなる可能性が高いようです。
aruga
とても勉強になります。
脅迫的にダイエットをする人は周囲にいないので、薬の名前はわかりませんが、サイクリングダイエットは自分にも当てはまりそうです。
年齢的に体重が増えてきて、審美的にも健康的にも気になり痩せようと努力してしまいます。
4キロくらいの増減をゆっくり繰り返しているここ数年ですυ
ためになる記事をありがとうございます✨
マグノリア
コメント、ありがとうございます!
状況をシェアして下さり感謝です。
体重を落とそうと食事を減らすと筋肉から落ちてしまうので、是非是非、運動も取り入れて、筋肉と関節の柔らかさを保っていってくださいね!!
重ね重ねありがとうございました!
aruga