
ご近所の早咲きの桜が満開に近くなりました。
今年も春が来ました・・
前任地に勤務していた頃のことです。
「肺がんで、胸郭に疼痛があります。
ブプレノルフィンの坐薬を使用中。
数年前、横行結腸ポリープの手術後。
今回、腸閉塞となり、一時絶食としました。
肺がんの腹腔内転移は今のところありません。
今後、オピオイドをどのように
使っていけばよいでしょうか」
と、いうのが依頼内容でした。
オピオイドは腸蠕動を止めてしまうため
腸閉塞から回復期の患者さんにとって
慎重な投与となります。
入院後、嘔吐があったため経鼻胃管が入り
絶食となっていましたが
その後、排便があり、腸は流れ始めたようでした。
小さな創でしたが、開腹された痕がありました。
診察と経過から
狭窄ではなく、癒着性イレウスだったと判断。
腸は流れ始めているので
ステロイドを開始した後に
緩下剤の少量投与を始め
次第に増量するための観察ポイントを示しました。
オピオイドはブプレノルフィンから
貼付剤へのローテーションを
行ってもらう事としました。
(つづきます)