前任地での出来事・・・
つづきです。
研修医から
「あの・・どうしてステロイドが
こういうとき良いのでしょうか。」
と質問。
「術後の癒着があって
イレウスになっている時って
一時的に腸管は
浮腫を伴う炎症を起こしているのよ。
腸管浮腫。
つまり・・ちくわぶ!
ぶよぶよってしているわけ。
で、ステロイドの抗炎症作用でもって
これをちくわぶから
引き締まった竹輪にするわけ。
そうすると内腔が保たれるから
流れがよくなり
緩下剤で痛みが出ることも
回避できるの。
ただ、念のため CEAは計っておいてね。」
大腸ポリープの術後であるため
CEA、つまり、大腸がんの
腫瘍マーカーの測定をしておく様に伝えました。
診察上、癒着性と考えても
はっきりとは分からない大腸がんが潜んでいると
いけませんから。
と・・・・
病棟の看護師さん、ちくわぶで爆笑・・
いや~・・結構、分かりやすい例えだったと
自己評価は高かったのですが・・
研修医は、妙に納得してくれました・・
そして、腹痛を出すことなく
排便は快調となり
無事、疼痛も緩和されました。
経口摂取もでき、退院されました。
ちくわぶ→普通のちくわ、ですね。
素人にも状態がハッキリわかりますね。
このような症例ではステロイドはどのくらいの容量をどのくらいの期間投与するのがよいのでしょうか。
おっ・・分かりやすい?
rinzaruさん
この時は、もう、排便が認められていましたからリンデロン2mg2日間、1mgに減量して5日間くらいでした。麻薬を導入し、緩下剤で排便リズムをつけて、大丈夫なことを確認して1週間投与で中止できたと思います。
勉強になりました!
お褒め頂き、ありがとうございました!