この週末は、2泊3日の医学教育セミナーを受講していました。
体調がちょっと変・・
絶対太ったと思っていたのに
体重が1kg落ちていて、
脱水かなあと思っています。
3日間、様々な教育手法を体験しながら、
以前、他の大学にいたころ行っていたチュートリアルを思い出していました。
今回のセミナーの外部講師の先生が
ときどきアフガニスタンやラオスで実施された
国際医学協力の話を織り交ぜられていました。
私の心の片隅に置き続けながら
忘れてきたことが
ふと、意識に上ってくることがあります。
人生の忘れもの・・
国際協力ではないかな・・とこの1年ずっと考えていました。
忘れ物は、忘れたままがよいのかもしれないとも思いつつ・・
模索の旅が続いています。
以下のシリーズの記事は、
私がカナダにオピオイドローテーションの勉強に行こう!と
思い立った前後のことです。
衝動的な偶発的なことでした。
当時アルバータ―大学にいたDr.Bruera が来日した時、
ここだとばかりに、昼食の席を隣にとり、
勉強に行かせてほしいと言ったことに端を発し、
押しかけていったことを思います。
物事、何が切っ掛けになるかわからないものだなあと思いながら
こういう瞬発力があったのは
若かったからかなあとしみじみ・・
以下、シリーズ(4)に続く、再掲の記事です。
帰国したときには
やはり、お亡くなりになった後でした。
しばらくして、ご家族が
ありがたいことに、ご挨拶にいらっしゃってくださいました。
葬儀には、患者さんの希望通り
黄色いチューリップを飾ったとのこと。
7月末の 季節外れでしたので
輸入チューリップを購入したと話されていました。
4歳くらいの姪御さんと患者さんのお母さんから
こんな話もうかがうことが出来ました。
葬儀の数日後・・
姪御さんの手に
黄色い蝶がとまったのだそうです。
姪御さんは、
死んだら蝶になるかもしれないという話を覚えてくださっていました。
その蝶に
患者さんのお名前を
何度も、何度も
呼びかけたのだそうです。
患者さんのお母様は、
「本当に、亡くなって
蝶になったのかもしれないと思えたんですよ。」
そんな風に話してくれました。
先日の自宅机の周りの大掃除のとき、
カナダに発つ前に
お渡ししようか迷った時の
黄色いハンカチが出てきました。
そのハンカチを眺めながら、
薬のことも、
リラクゼーションを学ぶ機会も
沢山のことを与えて頂いた事を
改めて思い出しました。
一つ一つが私の知識となり
次の患者さんにつながっていきます。
13.4年くらい前に受け持った患者さんでしたが
こうして、今も私の中で生き続いてくれています。
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お立ち寄りくださり、ありがとうございます。
この記事は、ALLさんが違うチームに勤務されていた当時の出来事でした。
意識と無意識のはざまにいて、意識できることは、そう多くないのかもしれないと思います。そんな中、気づかせてくれる出来事が人生には沢山あるのだと思うのです。
それを、大切なこととして気づくことができるのも、さらに次のステップなんだと思うのです。ありがたいですねえ。幸せに気づくことができるのも、こうした経験があってのことのように感じますし、今、自分がいる意味も見いだせそうに感じます。ALLさんのメッセージは、直面した人でなければ届ききらないしなやかに強いものを感じます。沢山の方が、頂いたコメントを読んで、そう、そうなのよってうなづいている姿が見えてくるようです。
ももちゃん
5次元世界が実証されそうだ・・という記事を以前書いたことがあるのですが、こうした、時間や空間のずれは、実は了解可能なことなのかもしれない・・と空想しています。
生物活動を超えた文化などをもった人って、本当に不思議で、愛おしいものだと思います。
こういうことを考えると、ああ・・この世に生まれてきて、こういう感覚を知ることができて、なんだか幸せだなあって思いますよね。本当に、大切にしたい感覚です。
コメントありがとうございます。
医療者って、幸せな職業だなあとつくづく思います。
本当に沢山の感情を患者さんを通して感じることができ。その感覚を、こうしてここで、活字にするだけで、ああ・・私はきみさんと同じだわってまた、感じることができるのですから。
こんな風に、沢山の人の心に生きて、つながりを作ってくれる一人一人の方に、あなたに出会えてよかったと改めて、伝えたいと思っています。
こんにちは。
学校の図書館で毎月チェックしている、科学雑誌「newton」の2011年9月号の宇宙の特集74ページでこんな文がありました
光の速度は、秒速30万キロメートルと猛烈なスピードですが、それでも無限ではなく有限です。
(中略)
あなたが1メートル先にいる人を見るとき、それはその人の「現在」の姿を見ているのではなく、10億分の3秒だけ「過去」の姿を見ているのです。
これを読んだ今日、1日中、不思議な気持ちになりました。
そして、今、先生の話をお聞きして、もっと不思議な気持ちです。
でも、相手を想う気持ちや、人とのつながりは、確かなものですよね。たとえ、形がなくても、「過去」の姿でも。
大切にしたいですよね。
私が化学療法を受けた病院は看護学生だった施設で、移植を受けた病院は新人入職の施設でした。
あまりに移植のスタッフが苦痛に鈍感で呆然とし、自ら緩和ケアを希望しました。
この流れは私にとっては偉大です。
信仰はありませんが、過去にケアさせて頂いた方々の導きと思わずにいられません。
現役時、数名の先輩方に、私の感情移入はおかしいと言われた事があります。
ただ単純に大切でした。
私の確定診断がつくまでのほぼ2か月、徐々に悪いモノであることを確信し、自然に涙が出ました。
緩和ケア病棟で印象深かったお2人の患者さんの涙が、何度も私によみがえりました。
当時、私なりに懸命に寄り添っていたつもりでしたが、10年以上たって、涙の真意にようやく近付けた気がしました。
この病気と闘病は、私に何かを伝えようとしていると思っています。
手探りで、巡り合わせとカンと自分の欲情などを道標に、周りの方々の苦痛に傾聴し歩いています。
先生が、患者さん方を本当に大切に心に留めていらっしゃることも、私の大きな励みになっております。
この場とめぐりあえて本当に良かったです。
患者さんが生き抜こうとしている姿
ともに生きる人たちの姿
私も、思い出深い患者さんがいます。
どの方々も
どんな状況でも
一生懸命で
未熟な自分を
もう一度、もう一度と後押ししてくださっている気がします。
先生、お体を大切になさってください。
素敵なお話をありがとうございました。
お心にかけてくださり、ありがとうございます。
まだまだやらなくてはいけないことの山に埋もれていて、それを片付けてから・・なんていっていると、いつの間にか、時は流れてしまいそうです。
それも、一つのあり方だろうと思っていますが・・
どこかでもっと太い関係で、えびさんと出会うことがあるのでしょうか。
みえママさん
患者さん達が本当に素敵な人生を過ごされていて、そこにちょっと参加させてもらっていて、ありがたいものです。
いのちがどこかで続いているという感覚は、宗教とも違って、一人一人の死生観なのでしょうか・・
みえママご主人とお母様って、暖かに繋がっていたのですねぇ。ユーモアと切なさがきゅっと一握りになっているような感覚になりました。
たくさんの患者さんとの出会いと別れがあっても、自分が関わった患者さんのことは、何年たっても忘れないものですね。
ちなみに、我が家でも、義母が亡くなった後、家の中に入ってきた蛾をみて、うちの旦那が、ほら、ばぁちゃんがきた、と。蝶々みたいに、優雅ではありませんが、亡くなった人を他の生き物にたとえることって、結構ありますね。
人生の忘れ物が やり残したこと、
であるとするならば
先生のご年齢なら まだまだこれからでしょう
おそらく きっかけがあって ご縁があれば
お呼びがかかるのではないかと思います
なんとなく流れに乗るような形で
医療福祉系大学の学生になった私ですが、
ふと ずいぶん前の 鑑定(いわゆる占い)を
しげしげと見直したら
医療・介護に関することをやっている時期と
現在・数年後がどうも合致することに。
鑑定で進路を決めたわけではなかったので、
気に留めていることはつながるのかな、と
ちょっと思ったりもしました